前走の南部杯JpnⅠでは、5連勝中で充実一途の強敵ホッコータルマエを退け、昨年の南部杯以来のGⅠ勝ちを収めた我らが愛馬エスポワールシチーですが、前走後、在厩のまま調整されています。
10月21日のクラブ公式HPのエスポワールシチーの近況報告は次の通りです。
「レース後、鼻出血も見られず見た目には異常は見られません。その後について関係者と協議しましたが、選択肢はJBCの1400mかJCDの1800mのどちらかに登録するかを検討しました。その結果、JCDは間隔的には丁度良いかと思いますが距離が長いこととメンバーが一気に強化され、南部杯のようにはいかないと考えられます。しかし、JBCは距離が短く小回りで対応できるかがカギとなります。一応JBCに登録しましたが、最終的には状態などを見て決めたいと思います」と話しています。
ということで、次走は11月4日 金沢 第13回 JBCスプリント JpnⅠ ダート1400mか12月1日 阪神11R 第14回 ジャパンカップダート GⅠダート1800m 国際招待の予定です。
勝ち負けを望むのならJBCスプリントに行くべきでしょう。メンバーも軽く優勝の可能性は高いと思います。距離も心配ないでしょう。ジャパンカップダートは優勝賞金も高く魅力的ですが、メンバーも一気に強くなりますし、距離も高齢となった今では不安ですし、掲示板すらも厳しいと思われます。11月4日のJBCなら私は休日で行くことができますし、金沢競馬場は個人的にも行ったことがないのでここに出走して欲しいですね。
さて、どちらになるでしょうか。
10月28日に更新されましたクラブ公式HPエスポワールシチーの近況報告は次の通りです。
来週、月曜日のJBCスプリントに出走を予定しています。安達師は「この中間は鼻出血などの様子を見ていましたが、異常はなく状態は良いようです。稽古のほうは前走からあまり間隔が空いていないので、強い調教もいらず体調を整える程度の調整となっています。今回の金沢は距離が短く、まして小回りの初コースとなるので前走のようには行かないと思いますが、前回乗ってくれた後藤騎手が今回も騎乗してくれるので、エスポワールの持ち味を引き出してくれると思います。ご声援よろしくお願い致します」と話しています。なお、今後の進退について関係者と協議した結果、現場サイドの話にあるように、年齢的な面から思った以上に肉体面の回復に時間を要し、1戦ごとに疲労が抜けなくなっています。そのため最悪の事態などを招かぬように、年内での引退を検討しています。ご理解のほどよろしくお願い致します。
ということで、11月4日のJBCスプリントへの出走と年内での引退が発表になりました。そりゃそうですね。無理して壊してしまっては元も子もありません。まだ種牡馬としての仕事も残っているでしょうし、ここらで引退は適当ですね。
ジャパンカップダート終了後に引退式をやってくれないかなぁ~。
馬名 | 予定騎手 | 斤量 | 前走 | 前走着順 | 前走人気 | 過去着順 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
エスポワールシチー | 後藤浩輝 | 57.0 | 10/14 南部JpnⅠ | 盛岡ダ1600 | 1 | 2 | 2 | 2 | 5 | |
セイクリムズン | 岩田康誠 | 57.0 | 10/14 南部JpnⅠ | 盛岡ダ1600 | 3 | 5 | 2 | 2 | 5 | |
タイセイレジェンド | 内田博幸 | 57.0 | 10/02 東京JpnⅡ | 大井ダ1200 | 1 | 1 | 2 | 2 | 12 | |
テスタマッタ | 川田将雅 | 57.0 | 10/02 東京JpnⅡ | 大井ダ1200 | 2 | 3 | 5 | 1 | 4 | |
ドリームバレンチノ | ミルコ・デムーロ | 57.0 | 9/29 スプGⅠ | 中山芝1200 | 6 | 5 | 3 | 7 | 2 | |
以下補欠馬(補欠順位順) 登録頭数:5頭 | ||||||||||
ティアップワイルド | 57.0 | 10/19 室町OP | 京都ダ1200 | 11 | 4 | 4 | 3 | 5 | ||
シルクフォーチュン | 57.0 | 9/29 スプGⅠ | 中山芝1200 | 9 | 13 | 5 | 5 | 13 | ||
パドトロワ | 57.0 | 9/29 スプGⅠ | 中山芝1200 | 15 | 14 | 14 | 10 | 1 | ||
ダイショウジェット | 57.0 | 10/14 南部JpnⅠ | 盛岡ダ1600 | 6 | 6 | 4 | 6 | 5 | ||
アドマイヤサガス | 57.0 | 10/02 東京JpnⅡ | 大井ダ1200 | 2 | 2 | 1 | 7 | 3 |
馬名と所属 | 予定騎手 | 性齢 | 前走 | 前走着順 | 前走人気 | 過去着順 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ギオンゴールド(佐賀) | 山口勲 | 牝7 | |||||||
コスモワッチミー(高知) | 赤岡修次 | 牡5 | |||||||
サミットストーン(金沢) | 吉原寛人 | 牡5 | |||||||
セイントメモリー(大井) | 本橋孝太 | 牡6 | |||||||
トウホクビジン(笠松) | 佐藤友則 | 牝7 | |||||||
ファイアーフロート(高知) | 宮川実 | 牡7 | |||||||
ラブミーチャン(笠松) | 牝6 |
馬名 | 予定騎手 | 性齢 | 前走 | 前走着順 | 前走人気 | 過去着順 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ブレーヴキャンター(高知) | 平瀬城久 | 牡7 | |||||||
セイカアレグロ(金沢) | 牡8 | ||||||||
タッチデュール(笠松) | 牝4 | ||||||||
ドリームスカイラブ(笠松) | 牡8 | ||||||||
ガンズオブバロン(金沢) | 青柳正義 | 牡7 | |||||||
ラストノート(金沢) | 騸6 | ||||||||
インザチャーチ(笠松) | 牝3 |
10月27日、エスポワールシチーの鞍上が後藤浩輝騎手、テスタマッタの鞍上が川田将雅騎手、そして地方の各馬の騎手が発表になりました。
10月30日、地方所属馬の補欠繰り上がり期限が来たので確定しました。有力馬の1頭ラブミーチャンが右前脚種子骨骨折で回避しました。
前走前 10月2日 栗東坂路 良馬場 一杯に追う
1回
助手
4F 52.8
3F 37.5
2F 24.2
1F 12.6
10月22日 栗東坂路 稍重馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 61.9
3F 44.9
2F 29.2
1F 14.8
10月25日 栗東坂路 不良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 60.6
3F 44.3
2F 28.9
1F 15.0
11月1日 栗東坂路 良馬場
1回
4F 52.3
3F 37.6
2F 24.4
1F 12.6
10月22日、早くも15-15で追い切られました。このベースですと、やはりJBCスプリントに出走でしょうか。
10月25日、時計にならない程度の15-15の追い切りですが、僅かにハロン15秒を切ったので時計になりました。順調で何よりです。一度使われていますし、強く追い切ることもないですね。
11月1日、レースは月曜日ですから、金曜日に最終追い切りを敢行しました。8歳馬とは思えないほどのいい動きですね。これだけの時計は久々ではないでしょうか。全体の時計も速く、それでいて最後までしっかりと伸びている。さすがGⅠを勝つような馬だと惚れ惚れします。私ほっさんの追い切り評価は「A-」です。前走前よりも状態は良いと思います。楽しみですね。
2013年11月4日(月) 金 沢 第9競走 ダート 1400m(右)14:55発走 |
農林水産大臣賞典 第13回 JBCスプリント【指定交流】JpnIオープン中央・地方全国 (サラブレッド系 3歳以上 定量) |
賞金 1着60,000,000円 2着13,800,000円 3着7,200,000円 4着5,400,000円 5着3,600,000円 |
|
レコード 1:26:4 ナムラダイキチ 54 中 川 雅 之 2011/09/18 *「セ」 =「せん馬」 *「計不」=「計量不能」 *「降」=「降着」 |
今回のエスポワールシチーの鞍上は前走の南部杯に引き続き後藤浩輝騎手です。前走の南部杯では初めて手綱を取るエスポを上手く誘導して強敵のホッコータルマエを完封。見事8つ目のGⅠを獲得してくださいました。自身も初のGⅠ制覇が南部杯ということで、非常に感慨深いレース後のコメントでした。当然今回もエスポ1戦1勝、勝率100パーセントの後藤浩輝騎手に依頼するのは当然でしょう。
関東の有力ジョッキーで私ほっさんの評価ランキングでは中央で文句なしの「S」。地方戦でも「A+」と非常に高い評価です。これはGⅠや重賞の勝ち鞍、そして勝率や連対率などを総合的に加味してのものですが、全て平均以上に高くトップクラスであるということです。
実際、私の愛馬に騎乗していただくのはこれで5度目ですが、前述のエスポ以外にも過去2度、人気よりも上の掲示板に持って来てくださいました。騎乗ぶりは納得の出来るものです。相性も良く超一流の騎手であり、今回がラストランとなるかも知れないエスポに有終の美を飾らせてあげて欲しいですね。
2013年10月31日現在、JRA通算1387勝、勝率11.3パーセント、連対率22.2パーセントと一流の成績。重賞は52勝。GⅠ勝ちはアロンダイトのジャパンカップダートなど5勝。昨年(2012年)は落馬事故の影響で30勝止まりだったが、勝率9.3パーセント、連対率18.7パーセントが物語るように、成績を維持していて悪くない。
本年(2013年)は10月に復帰して現在8勝。勝率14.3パーセント、連対率25.0パーセントと素晴らしい成績。
後藤 浩輝(ごとう ひろき)、1974年3月19日生まれの39歳、JRA(日本中央競馬会)の美浦トレーニングセンター所属の22年目の騎手である。騎手免許は平地競走のみ。テレビでの芸能活動のためオスカープロモーションにも所属。ファンサービスにとても熱心。現在の妻はタレントの湯原麻利絵。
少年時代に空手や体操を習っていて、それらによって反射神経や瞬時の判断力が身につき、騎手になって役に立っていると著書で述べている。
騎手の場合、親や親族が競馬関係者の場合が多いが、後藤の場合競馬界に全く「コネクション」(縁故)はなかった。アメリカに修行に行った時も同様で、「僕の場合競馬学校に入った時から、ステッキ一本で道を切り開くしかないと思っていた」と述べている。
1992年に美浦の伊藤正徳厩舎所属として騎手デビュー。同期には上村洋行、小林淳一、横山義行、橋本美純がいる。初騎乗は1992年3月1日、中山競馬第1競走のエンシュードラゴンで16頭立ての6着だった。初勝利は同年4月4日の中山競馬第4競走で、タイガーリリーに騎乗してのものだった。初年度は12勝。
1994年の福島記念にて騎乗したシルクグレイッシュで重賞初勝利。同馬は先輩である小野次郎が騎乗する予定だったが、小野が同日の第4競走で落馬負傷したため急遽乗り替わった。これは50キログラムの負担重量で騎乗できる一流騎手が空いていなかったためである。大和田稔調教師は、後藤と同じ美浦トレーニングセンターの所属であるが、それまで後藤の顔すらも知らなかったという。
1995年5月フリーに転身。翌1996年にはアメリカ合衆国フロリダ州マイアミ市カルダー競馬場を拠点に半年間の武者修行に出て、158戦7勝の成績を残す。アメリカから帰国した1997年以降は成績を伸ばし、1998年には年間63勝を挙げ、初の関東リーディング・ベスト10に入る(6位)。
1999年8月19日、美浦トレーニングセンター内にある騎手寮「若駒寮」にて、後輩騎手である吉田豊に対して木刀を使うなどして一方的に暴行を働き負傷させ、翌日のスポーツ新聞のトップ記事となる前代未聞の不祥事を起こした。JRAによる事情聴取の結果、日本中央競馬会競馬施行規程第126条第20号に基づき後藤は騎乗停止となり、その期間は後日に開かれた裁定委員会で8月20日から12月19日までの4か月と決定、これまでに暴力事件を起こした騎手のうちでは最長の騎乗停止期間となった。12月25日に復帰するも、翌26日に進路妨害で3週間(実効6日間)の騎乗停止処分を受ける。
2000年には、年末の最後まで岡部幸雄や横山典弘と関東リーディングジョッキー争いを演じ、自身初となる年間100勝(最終的には102勝)をマーク。関東リーディングは2位、また初めてのワールドスーパージョッキーズシリーズへの参戦を果たす。ちなみにダイヤモンドステークスでユーセイトップランに騎乗して東京競馬場の長距離戦ではタブーとされている3コーナーまくりを行い、そのまま先頭でゴールしたのはこの年である。ゴールドティアラに騎乗し統一GⅠ競走・マイルチャンピオンシップ南部杯を制し、統一GⅠながらも自身初のGⅠ制覇となる。
2002年6月2日、安田記念をアドマイヤコジーンに騎乗して制し、中央競馬のGⅠ初勝利。このあとイギリスへ再び3か月の海外遠征にも出る。2004年12月12日には朝日杯フューチュリティステークスでマイネルレコルトに騎乗し、2つ目のJRAのGⅠ勝利を挙げる。2006年11月25日、ジャパンカップダートでアロンダイトに騎乗し3つ目のJRA GⅠ勝利を挙げる。私ほっさんはこのレースを見てキャロットクラブに入会したくなり決めた。
2007年9月24日から9月28日までアメリカへ競馬視察のため海外出張を行った。11月4日に前年に続き自身4度目となるJRA年間100勝を達成した。さらに10月28日までに関東所属騎手の中で2位となる97勝を中央で挙げたことから第21回ワールドスーパージョッキーズシリーズへ出場することになり、最終レースで優勝の可能性を残していたが、結果は5着に終わり、優勝騎手と4ポイント差の2位に終わった。ワールドスーパージョッキーズシリーズに先立つ11月10日、東京競馬場にてJRA通算1000勝を達成。2007年は、中央競馬の関東でのリーディングジョッキーになった(116勝)。
2010年6月6日、安田記念をショウワモダンに騎乗して制し、4つ目のJRAのGⅠ勝利を挙げる。
2011年5月22日、エリンコートで優駿牝馬を制し、初のクラシック勝利を挙げた。
2012年5月6日、シゲルスダチに騎乗したNHKマイルカップにて、最後の直線コースでマウントシャスタが内側へ急激に斜行した影響を受け落馬。当初、怪我の程度は頚椎捻挫とされていたが、翌7日に東京都内の病院にて「頚椎骨折の疑い、頚髄不全損傷」と診断された。事故から4か月後の9月に復帰を果たしたが、復帰初日の9月8日の中山競馬第3競走で馬場入場時に落馬し、当日はそのまま騎乗したものの17日に首の不調を訴え当日の騎乗を取りやめ検査したところ第一、第二頸椎骨折、頭蓋骨亀裂骨折と診断され入院することになった。
2013年10月5日に1年ぶりに復帰。
「最大の売りは”ガッツある騎乗”。馬を抑え込む技量があり、ここぞと見たところで勝負をかける。内を捌くこともあるが、外から少し早く仕掛けるケースが多い。エリンコートに騎乗した2011年のオークスでは、直線で馬がモタれて大変だったのを何とか伸ばして勝利に導いた。コース別では中山と好相性、思い切った騎乗がハマるケースがあるので注意したい。厩舎面では松山康久、国枝栄、大竹正博、牧光二などとつながりが強く、池江泰寿、鮫島一歩、浅見秀一といった栗東の厩舎でも結果を出している。タレント事務所に所属しており、派手なパフォーマー。」(2012年上半期・佐藤祐樹元地方競馬騎手)
ほっさん愛馬での成績 (4戦1勝)
2005年 5月22日 エドワーズシチー 500万下 東京ダ1600m 5着/9番人気
2007年 3月31日 マイセンシチー 3際未勝利 中山芝2500m 4着/6番人気
2008年 6月29日 グレイスシチー 3際未勝利 阪神ダ1200m 14着/4番人気
2013年10月14日 エスポワールシチー 第26回 南部杯 JpnⅠ 盛岡ダ1600m 1着/2番人気
競馬ブック
見解
「今年もスプリントは1400メートル。マイル路線からエスポワールシチーが矛先を向けてきた。8歳になったがフェブラリーS、かしわ記念と惜しい②着、前走の南部杯ではクラシックに出走するホッコータルマエに完勝。能力に翳りは窺えず、1ハロン短縮でも中心に推す。強敵は当レース連覇を狙うタイセイレジェンド。57キロで戦えるのは有利で、アッサリ逆転のシーンも十分。セイクリムズンは大型馬の叩き2戦目でベストの1400メートル。小回りコースもOKだけにV奪取も。地方競馬の代表としてセイントメモリーにも期待。今の充実ぶりなら楽しみの方が大きい。 」
展開予想
「ハイペース
逃げ 1,3,12
好位 6,10,7
中団 11,2,5
差し 4,8,9
セイントメモリー、タイセイレジェンド、エスポワールシチーと先行タイプが揃ってハイペース必至だが、どれも抑えが利いて終いもしっかり。他のJRA勢がその直後に続いて、馬群は前と後ろの2つに別れる。セイクリムズン、テスタマッタが4角で前を射程圏内に捕らえて、直線は横一線。総合力でエスポワールシチーが有利と見るが、少しでもスムーズさを欠くような場面があれば伏兵が台頭のシーンも。」
短評は「」
予想家の印
二重△は△△で処理
馬名 竹内 大木 善林 CPU タイセイレジェンド ◎ △ ▲ セイントメモリー △ ◎ △ セイクリムズン △△ ▲ ○ ドリームバレンチノ △ △ テスタマッタ ▲ ○ ◎ エスポワールシチー ○ △△ △△
あとは無印
ウェブハロン
● エスポワールシチー(JRA)
昨年のマイルチャンピオンシップ南部杯以来の勝利が、南部杯連覇に加え3勝目となった。GⅠ/JpnⅠ・8勝を含め重賞は11勝。今年はGⅠ/JpnⅠでグレープブランデー、ホッコータルマエに先着されていたが、それらを逆転しての南部杯制覇。加えて良馬場での勝ちタイム1分35秒1はコースレコードにコンマ3秒差と迫るもの。8歳だからという衰えはない。不思議とJBCには縁がなく、今回が初出走。クラシックではなくスプリントへの参戦は南部杯の前からプランにあったようだが、ダートでマイル未満の距離は今回が初めてとなる。
● タイセイレジェンド(JRA)
昨年のJBCスプリントがGⅠ/JpnⅠ初制覇。今年はドバイ遠征後の休み明けで、クラスターカップ、オーバルスプリントはともに2着と敗れたが、いずれも59キロを背負って他馬と斤量差があったことを考えればむしろ好走。58キロになって斤量差が縮まった東京盃は圧勝という形で、あらためてスピードの違いを示した。金沢コースは初めてだが、地方で右回りも左回りも経験し、まして1400mは昨年と同じ距離。「来年もう一度ドバイに挑戦するために、JBCを勝つことは必須条件」とは矢作芳人調教師。
● セイクリムズン(JRA)
昨年、黒船賞からさきたま杯までダートグレード破竹の4連勝で、ダート短距離の頂点に立つかに思えたが、東京盃、JBCスプリントは、ともに1番人気に支持されるも3着、2着。今年は黒船賞勝ちを含め、8戦すべてで掲示板確保と常に上位には食い込んでいる。ここまで重賞8勝だが、そのうち7勝がGⅢ/JpnⅢで、JpnⅡのタイトルはさきたま杯のみ。昨年はタイセイレジェンドに3馬身差の2着で、逆転に加えてJpnⅠの壁を突き破れるかどうか。
● テスタマッタ(JRA)
09年3歳時にジャパンダートダービーを制したが、その後は5歳、6歳、そして今年7歳時にそれぞれ1勝という成績。とはいえフェブラリーステークスでの勝利もあり、ハマれば強いレースをするタイプ。近年ではコーナーを4つ回るマイル以上の距離では掛かって能力を発揮できない面があり、逆に1400mのさきたま杯では出遅れからスムーズに位置取りを上げていって快勝となった。距離短縮での好結果は東京盃2着でも見せた。昨年のJBCはクラシックに出走して離れた5着だったが、今年はスプリントでGⅠ/JpnⅠ・3勝目を狙う。
● ドリームバレンチノ(JRA)
芝短距離路線からの刺客。今年はシルクロードステークスを制して臨んだ高松宮記念は、直線中団から鋭い追い込みを見せ、世界のロードカナロアのレコード決着に1馬身1/4差に迫っての2着。前走、スプリンターズステークスは、着順こそ6着だが勝ったロードカナロアからはコンマ3秒差。3歳以降は芝の1200mか1400mしか経験がなく、ダートは中央も含めて今回が初めて。芝からの挑戦では11年にダッシャーゴーゴーがスーニの3着だったが、そのときは直線の長い大井コース。地方の小回りのダートで持ち前のスピードが発揮できるかどうか。
● コスモワッチミー(高知)
昨年末、ダートグレード初挑戦となった兵庫ゴールドトロフィーで4着と好走を見せ、今年も地元の黒船賞4着、かきつばた記念5着と掲示板を確保。そしてサマーチャンピオンでは3着とはじめて馬券にからんだ。しかしその後はオーバルスプリント9着、マイルチャンピオンシップ南部杯7着と、ここ2戦は見せ場をつくれないまま。さすがにこのメンバーに入って勝ち負けを望むのは厳しいが、得意の小回りコースをうまく捌けば上位食い込みの可能性も。
● サミットストーン(金沢)
今年6月に中央から転入して2連勝のあと、金沢スプリントカップ(1400m)、金沢競馬移転40周年記念(1700m)、イヌワシ賞(2000m)と、距離を伸ばしながらの重賞3連勝を含め5連勝。白山大賞典ではやや離されての5着に負けたことで、JBCはスプリントに出走することになった。JBCクラシックを目指していたナムラダイキチが戦線離脱とあって、地元金沢勢の期待を背負うことになる。
● セイントメモリー(大井)
3歳時に重賞にも出走したがいずれも着外。4歳から5歳にかけて準重賞を勝てるようになり、今年6歳になっていよいよ本格化。4月のA2以下特別、A2以下準重賞、そして京成盃グランドマイラーズ、サンタアニタトロフィーと4連勝。ダートグレード初挑戦となったオーバルスプリントでも、タイセイレジェンドに早めに並びかけられながらも振り切って完勝。逃げる競馬も好位に控える競馬もできるのは強み。今度は定量57キロで中央の一線級に挑む。
● ファイアーフロート(高知)
中央時代は芝のマイルを中心に使われ、10年の4歳時には京成杯オータムハンデを制覇。昨年もハンデ戦の信越ステークスをトップハンデ56キロで制し、今年春に高知に移籍。820mの園田FCスプリントはスタートで後手を踏んだこともあって3着だったが、地元の建依別賞を勝ち、盛岡に遠征した芝のOROカップでも3着と、さすがに中央オープンの実績馬だけに地方ではここまで5戦して3着を外さない堅実な成績。ダートでは初めて中央一線級との対戦となるだけに、どこまで食い下がれるか。
エスポワールシチー(1着)
「(佐藤)哲三さんだったらどのようにするだろうかということを常に馬に聞きながら乗っていました。この馬の力は信じていましたし、調教で乗った時から年齢を感じさせない若々しい動きだったので、去年より強いメンバーでしたが、自信を持って、来るならいつでも来いという気持ちで乗りました」(後藤浩輝騎手・ウェブハロン)
「今回は休み明けで、後藤騎手へのバトンタッチで、スローに落としてうまく乗ってくれました。グレープブランデーにもホッコータルマエにも負けてるんで、そろそろ(年齢的に)厳しくなってきたかなという気持ちはあったんですけど、そういう気持ちを持ったことを、エスポに失礼だったかなと思います。」(安達昭夫調教師・ウェブハロン)
「今日は佐藤騎手になったつもりで乗りました。一度調教につけさせて頂き、佐藤騎手にもアドバイスを受け、イメージができていました。稽古で乗った時の雰囲気が良く、ここまできたら負けないつもりで4コーナーで動きました。最後までしっかりと反応してくれました。」(後藤浩輝騎手・友駿ホースクラブ公式HP)
エスポワールシチー
「(1日)時計のかかる馬場でしたが、いい動きをしていました。前走後、鼻出血なども見られず状態は安定しています。しかし、目に見えない疲労などがあるかもしれないので無事に走って欲しいところです。今回の金沢は初物ばかりですが、後藤騎手の手腕に託して優勝を狙っていきたい思いますのでご声援よろしくお願い致します」(安達昭夫調教師・友駿ホースクラブ公式HP)
私は2011年の東京競馬場で実施された第24回 南部杯JpnⅠの逃げたエスポワールシチーの1400メートル通過が1分21秒7、東京ダート1400メートルのレコードより速いという事実から、エスポはもう年齢的に2000mや1800mでは厳しいけれど、1400mや1200mなら最強だと思っています。もちろんベストは1600mです。しかし、南部杯が終わるとJBCクラシック(2000m)にしてもジャパンカップダート(1800m)にしても東京大賞典(2000m)にしても川崎記念(2100m)にしても距離の長いレースしかありません。
ならば最良の選択肢はJBCスプリントだと思っていましたし、金沢なら車で4時間。なんとか行けない距離ではありません。金沢競馬場自体も行ったことがなく、こういった何かの機会がないとなかなか行けませんからね。
そんな最良の選択をしていただき、私は圧勝すると思っています。確かに、小回りや1400mはダートでは初めてですが、芝では1200m辺りを選択されていたくらいですし(今から思えば、結局はダートのマイルがベストで見当違いでしたが、何度も書きますように、あの未勝利戦の芝の短距離で培った先行力とスピードがあればこそ、今のエスポの先行力があるわけで、あの未勝利時代がなければ、今のエスポはありません)、十分対応できると思っています。
今回でラストランとなるかも知れません。獲得賞金も今回勝てば夢の10億円を突破します。いろんな意味で勝ちたいですね。
私は土日祝関係なく3日勤務1日休日のローテーションの仕事ですが、当日は元々公休日で金沢で出走してくれと何度も念じていました(笑)。その念が通じて金沢で出走!!翌日が仕事なので日帰りの弾丸ツアーになりますが、現地応援したいと思います。また、来年のジャパンカップダート(当選)以来、口取りに申し込み、節が空いているので大丈夫とは思っていましたが、ラストランになるかも知れないし当選は難しいかな?と半信半疑だったものの、口取りの権利に当選!!スーツを着込んで出かけます。
写真等、たくさん撮ってくる予定ですが、如何せん帰宅は遅くなると思われますし、疲労もエスポ並でしょうから、当日アップできるかはお約束できません。レース後、近日中に以下にアップしたいと思っています。
当日は予定通り金沢競馬場に行ってきました。私は車で4時間もかかるのに悠長に朝8時に自宅を出発。予定よりも少し早く着いたので、せっかく家族にもついて来て貰っているし、なぎさドライブウェーに寄り道して、競馬場に到着したのが集合時間の40分ほど前。
慌てて雲雀さんと合流して集合場所に行きつつ馬券のマークシートを塗りまくり、パドックで陣取って、パドック終了後コースに移動しました。我ながら、余裕のないハードスケジュールです(笑)。
写真はいつものように全て撮影順です。
GⅠではワンパンチ足りないものの堅実なセイクリムズン。私はいつも”セイクリズムン”と間違えます(笑)。
初ダートとなるドリームバレンチノ。鞍上はミルコ・デムーロ。本年春の高松宮記念GⅠの2着馬です。いや~、私の好きな筋肉マンですね(笑)。
12番なので最後に登場してきた我らが愛馬エスポワールシチー。
最後のレースかも知れないとしみじみと眺めていましたが、やはり私は竹垣喜利厩務員の印象が強いですね。
地方競馬らしく電光掲示板ではありません。用意したり付け替えたりするのは大変だと思いますが・・・。一瞬、トウホクビジンに佐藤哲三騎手が乗っているのかと思ってしまいました。
8歳になっても素晴らしい馬体のエスポ。目もまだまだ闘志が漲っています。
今こうやって見ても私の思う最高の馬体なんですよねぇ。
”AA”安達昭夫厩舎のメンコ。エスポと言えばこのメンコですね。
撮影:風雷坊様。馬主専用ポジションからの撮影です。
撮影:風雷坊様。風雷坊様はこの1つ前のレース、レディスクラシックに愛馬のクラーベセクレタが出走しており、馬主席に入れるそうです(いいなぁ~)。
内枠だし、もっとも強敵だと思われた昨年の覇者・タイセイレジェンド。
色だけで矢作芳人厩舎とわかります(笑)。厩務員さんのネクタイまで作っているのですね。自身はスーツでも”あの帽子”ですが・・・(汗)。
最近いつも書いていますが、以前のように煩さが少なく悠々と周回しているように見えました。
昨年のフェブラリーSの覇者・テスタマッタ。今回は川田将雅騎手が騎乗です。
とまーれーのあと、いつもは騎手だけ乗せて1周せずにパドックを真っ先に去るエスポですが、今回は騎手を乗せずに去ります。そんなこととは知らずに騎手の控え小屋で待っていたエスポの鞍上・後藤浩輝騎手はこの後、安達昭夫調教師に呼びに来られて走って出てきます。
撮影:風雷坊様。エスポは少しして1つ上の写真のところから少し右の我々庶民からは見えない位置(壁の向こう)に隠れてしまいますが、馬主席にいらっしゃった風雷坊様が写真を撮ってくださいました。ふむふむこうなっていたのか~。(一番右のチリ毛が安達昭夫先生ですね)
私が思う最高に上手いジョッキー・ミルコ・デムーロ。まずは跨がると馬をなだめてコミュニケーションをじっくりと取ります。この日も5番人気のこの馬を2着に持って来ました。愛馬マデイラの復活の兆しを作ってくださったのも間違いなく彼です。
ブレーヴキャンターと平瀬城久騎手。ある程度地方の騎手は知っているつもりの私でも知りませんでした。
跨がって万事休すを感じる内田博幸騎手。
トウホクビジンと共に勝てるはずもないのに全国行脚をして旅費だけで家計を圧迫していると思われる佐藤友則騎手。
ギオンゴールドに騎乗する佐賀の3000勝ジョッキー・山口勲騎手。
撮影:風雷坊様
2013年11月4日 (月) 金 沢第9競走 ダート 1400m (右) 天候:曇 馬場:不良 |
農林水産大臣賞典
(サラブレッド系 3歳以上 定量)
賞金 1着 60,000,000円 | 2着 13,800,000円 | 3着 7,200,000円 | 4着 5,400,000円 | 5着 3,600,000円 |
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上り 4F 49.4 3F 37.7 |
コーナー通過順 第1コーナー 3,6,12,1,4,11,10,(5,7),2,8,9 第2コーナー 3,6,(1,12),10,2,4,7,5,11,8,9 第3コーナー 3,6,12,10,1,7,4,2,5,8,9,11 第4コーナー (3,12),6,(7,10),1,4,2,5,9,8,11 |
エスポワールシチー(1着)
「前回の南部杯で感触を掴んでいましたが、今回も佐藤騎手にアドバイスをもらって臨みました。思った通りの競馬をすることができました」(後藤浩輝騎手・友駿ホースクラブ)
「久々の短い距離で不安はありましたが、今回も後藤騎手の好騎乗で結果を出すことができました。レース後鼻出血などは見られませんが、今週一杯は様子を見たいと思います」(安達昭夫調教師・友駿ホースクラブ)
「距離がどうなのかなと思っていましたが、勝ってホッとしました。3~4コーナーでは前にいた馬の手応えが怪しくなっていましたし、あとは後ろからどれだけ来るのかなと。3番手から競馬ができたのも収穫ですね。とにかく強いですし、僕の気持ちも汲んでくれる馬。この先も活躍できると思います。」(後藤浩輝騎手・ウェブハロン)
「(前走の南部杯のあとは)オーナーと相談して、JBCスプリントを選びました。前走のダメージがほとんどなかったのでいいレースができるとは思っていましたが、最後はなんとか踏ん張ってくれという思いで見ていましたね。この先の予定は、またオーナーと話し合って決める予定です。」(安達昭夫調教師・ウェブハロン)
前走の南部杯はあのホッコータルマエを競り落とす勝利でびっくりしましたが、あの1戦があったので、メンバーの落ちる今回はほぼ確勝と思われました。しかし、そんな中でも勝ち切ることは容易ではありません。見事に力の差を見せつけ、GⅠ9勝目を挙げてくれました。
内訳はかしわ記念と南部杯がそれぞれ3勝、ジャパンカップダート、フェブラリーS、そして今回のJBCスプリントです。これでスマートファルコンの持つ日本記録のGⅠ9勝に並びました。あちらは中央での勝利はなく全て地方戦で、エスポの方が中央でのGⅠを2勝含みますし価値は高いと思います。
重賞も12勝目。嬉しいという言葉くらいでしかもう表現できませんね。
今回のJBCスプリントの優勝賞金6000万円を加算すると、ついに我らが愛馬エスポワールシチーの獲得した本賞金は10億1185万円(付加賞を除く)となり、夢の大台を超えました!!
募集総額1200万円のこの馬が、1億を超えただけでもミラクルなのに10億円を突破です。8歳になりまだ8億円台でしたから、10億超えはないだろうと諦めていましたが、本当にエスポは偉大です。8歳にして今年はここまで4戦してGⅠ2勝2着2回のパーフェクト連対。ダート馬は息の長い活躍が出来る馬も過去に何頭もおりましたが、これも安達昭夫先生が使い減りを最小限に防ぐ適切なレース選択をされてきたに他なりません。本当に相性抜群の良い厩舎に入れて貰えたものです。
年間10勝を掲げる我がほっさん軍団ですが、9月末現在でたったの3勝。8月に2つポンポンと勝ったものの、9月はオフェーリアシチーが2戦したのみで、勝ち負けにもなりませんでした。
しかし、10月にエスポワールシチーが南部杯で強敵ホッコータルマエを退けこれが我が軍団の本年4勝目。
11月に入ると3日にフロアクラフトが500万下を、そして翌4日がこのエスポワールシチーのJBCスプリントということで、2日連続、しかも両日共、口取りの権利を持っていましたので、2日連続口取り参加ということになりました。
ウェブハロン
短距離戦でもスピードを発揮 古豪健在を示してJpnⅠ連勝
JBCスプリントJpnⅠのゲートが開く数日前、日本中の競馬ファンに残念な知らせが伝えられた。
「ラブミーチャンがJBCを回避」
今年は4月に東京スプリントJpnⅢを勝ち、8月にもクラスターカップJpnⅢを勝利。2001年に始まったJBCでは、2007年にフジノウェーブが挙げた勝利が地方馬による唯一のものとなっているが、ラブミーチャンにはそれ以来の期待が大いにあった。しかし調教中に右前脚を骨折。夢の続きはその産駒で見られることを祈りたい。
それでもJBCスプリントJpnⅠには魅力的な役者が揃った。なかでも最大の注目は、GⅠ/JpnⅠを8勝しているエスポワールシチーである。しかし同馬はダート1400メートルが初めてで、芝を含めても2008年以来の短距離戦。ならば、スプリント路線を主戦場としてきた馬たちが黙っておれまい。タイセイレジェンドはこのレース連覇に向けて虎視眈々。さらには2年連続で2着の実績があるセイクリムズンや、フェブラリーステークスGⅠのタイトルがあるテスタマッタも出走メンバーに名を連ねた。また、ドリームバレンチノは今回が初のダート戦とはいえ、今年の高松宮記念GⅠでの2着が光る。大井のセイントメモリーは前走でJpnⅢのオーバルスプリントを制しており、こちらにも期待がかけられた。そしてレースも、その6頭が激しく火花を散らす展開となった。
ゲートが開いた瞬間に真っ先に飛び出したのはセイントメモリー。セイクリムズンがその直後でダッシュ力を効かせ、大外枠からスタートしたエスポワールシチーも先行争いに加わっていく。さらにタイセイレジェンドも先頭集団を目指していくその流れは見た目にも速く、スタンドのファンからは早くもどよめきが上がった。
向正面でもそのスピード争いは続いたが、3コーナーでタイセイレジェンドが脱落。代わって中団からレースを進めたテスタマッタが馬群の外から先頭に接近し、4コーナー手前では4頭が鎬を削る形になった。その後方ではドリームバレンチノがインコースに狙いを定めて追撃開始。しかしエスポワールシチーのスピードは、やはり一枚上だった。
4コーナーのカーブでさらに加速して、直線入口では先頭に立って押し切ろうという態勢に。その後ろではセイクリムズンが懸命に粘り、テスタマッタが差を詰めてくる。レースを引っ張ったセイントメモリーはここで失速。そして内ラチ沿いの狭い隙間をドリームバレンチノが割ってきた。
エスポワールシチーは激しい2着争いを尻目にゴール板を通過。1馬身半離れた2着にはドリームバレンチノが入り、セイクリムズンは3着。セイントメモリーは4着のテスタマッタから3/4馬身遅れの5着となった。
レースが終わり、勝利を飾ったエスポワールシチーは馬場をもう1周。再びゴール地点に戻ってきたところで鞍上の後藤浩輝騎手が馬を止め、スタンドのファンに向かって手を高く突き上げ、湧き起こる「ゴトウ」コールにリズムを合わせて指揮をとった。それはJBCスプリントJpnⅠで見せたトップクラスのスピード感が、金沢競馬場を埋め尽くした観客に間違いなく伝わったと感じさせられる瞬間でもあった。
「今回のガッツポーズは(佐藤)哲三さんの意見も聞きつつ、自分のやりかたも主張しつつ、という感じですね」と、後藤騎手はそのアクションを振り返り、さらに「哲三さんとはレースプランについて電話で相談させてもらいました。だから2人で作ったレースといえるかな。そしてその通りにできたことがうれしいですね」と、大怪我からの復帰を目指す主戦ジョッキーへの想いを語った。後藤騎手自身も大怪我から1カ月ほど前に復帰したばかり。命を賭けて戦うアスリート同士の絆が、その言葉にこめられていた。
一方、連覇を狙ったタイセイレジェンドは7着。内田博幸騎手は「ゲートのなかで待たされましたし、内枠も苦しかった。馬体も少し重かったかな(プラス15キロ)。でも、まだまだやれる馬ですよ」と捲土重来を誓った。また、地方馬最先着となったセイントメモリーの手綱を取った本橋孝太騎手は、「ゲートが速かったですし、理想のレースができました」と言いつつも、「ただ、最後の直線はいつもの感じがなかったですね」と残念がった。このあたりは初の長距離輸送が影響したのかもしれない。
それでも、各馬が披露してくれたスピードはまぎれもなく一流のもの。この先もこのメンバーたちがハイレベルな戦いで、我々を魅了してくれることだろう。
1着賞金が6000万円。これはかしわ記念と同額です。かしわ記念はこれに出走手当が17万円付きますが、今回いくらつくかは私はわかりません。ですので、かしわ記念が概ね1口53000円程度の配当金でしたから、今回もそのくらいだと思います。それにしても大きな金額で嬉しいですね。
レース前の友駿ホースクラブの岩田日出夫氏のお話ですと、今回の結果次第で次走は未定ということでしたが、勝ち上がってくれましたし、状態も悪くないということで、ジャパンカップダートGⅠに出走するということです。
ただ、ここでは中距離を得意としている馬が多数いますし、出番はあまりないでしょうね。それでも出走してくれることは嬉しいです。
まずは雲雀さん、玉ちゃんさん、べっぴんさん、BigBearさん、風雷坊さんを始め、ご一緒の保護者の皆様、愛馬の優勝おめでとうございます。そして、早速たくさんのお祝いメッセージをいただきありがとうございます。
当日現地でご一緒させていただいた皆様、ありがとうございました。朝早くから席を確保していただいた雲雀さん、ありがとうございました。今回初めてご一緒することができた玉ちゃんさん、ありがとうございました。声をかけていただいた風雷坊さん、写真まで送っていただきありがとうございました。そして、お名前は存じませんが、口取りでいつもこのサイト見てるよと声をかけてくださった方もありがとうございました。たくさんの方と現地でお会いすることができて、本当に充実した1日でした。
集合場所にて友駿ホースクラブの岩田日出夫氏よりエスポの本日の状態と今後についての話がありました。エスポの馬体重は506キロ。思ったよりも絞りきれずに前走プラス6キロ。状態は良好。そして今後は一応まだ未定。今回のレース次第ということでした。
このレースで引退という情報もありましたが、友駿の中枢である岩田氏が言うのだから間違いないでしょう。
話は以上でしたが、解散後私から1つ質問をしました。「引退式はやらないのですか?」
この質問に対し、岩田氏は、「引退式はこちらからやりたいと言うものではなく、向こう(JRA)から打診されるもので、基本ダート馬は今までヴァーミリアンもトランセンドもしたことがないので」と、丁寧な回答をいただきました。
なるほど。そう言われれば、そうですね。
しかし、ダートとはいえ2年連続JRA賞最優秀ダート馬受賞にして中央のGⅠ2勝を含むGⅠ9勝をしているこの馬が消えるように引退するのは寂しすぎる。解散後、せめて会員間だけでも何か式典でもやってくれないかと仲間内で話しました。
キャロットクラブは勝った時などは関西なら永盛亜希子嬢(今日も金沢にいらっしゃいました)から情報が聞き出せるのですが、友駿はほとんど関係者とお話できる機会はありません。岩田氏のように情報をお持ちで、しかも丁寧に応対される方がいらっしゃるのですから、もう少しレクチャーか何かあってもと思います。
それにしても私は距離短縮には自信がありましたが、なんと言ってもダートスプリントの一線級が集まるGⅠ。これを8歳で制したということは素晴らしいのひと言です。通常、年齢と共にスピード能力が衰え、特に短距離では苦しいものです。今回はスプリントと言っても1400mあったことがかなりエスポには追い風でしたが、それにしてもチャンスをものにして、こうやってGⅠ9勝目を挙げてくれたことは本当に嬉しいですね。
次にジャパンカップダートを使うか使わずに引退かでしょうが、この最高のひとときに立ち会えて良かったです。金沢で口取りに参加できるなんてこともそうそうないでしょうからね。本当にエスポ様々です。ありがとうエスポ。
2013年10月14日 第38戦 南部杯 JpnⅠ 盛岡ダ1600m (1着/2番人気)
2013年 5月 6日 第37戦 かしわ記念 JpnⅠ 船橋ダ1600m (2着/3番人気)
2013年 2月17日 第36戦 フェブラリーS GⅠ 東京ダ1600m (2着/9番人気)
2012年12月29日 第35戦 東京大賞典 GⅠ 大井ダ2000m (5着/4番人気)
2012年12月 2日 第34戦 ジャパンカップダート GⅠ 阪神ダ1800m (10着/2番人気) 写真多数付 現地観戦レポート
2012年10月 8日 第33戦 南部杯 JpnⅠ 盛岡ダ1600m (1着/1番人気)
2012年 8月25日 第32戦 エルムS GⅢ 札幌ダ1700m (2着/2番人気)
2012年 6月27日 第31戦 帝王賞 JpnⅠ 大井ダ2000m (2着/1番人気)
2012年 5月 2日 第30戦 かしわ記念 JpnⅠ 船橋ダ1600m (1着/3番人気)
2012年 2月19日 第29戦 フェブラリーS GⅠ 東京ダ1600m (5着/3番人気)
2012年 1月22日 第28戦 平安S GⅢ 京都ダ1800m (2着/1番人気) 写真多数付き現地観戦レポート
2011年12月 4日 第27戦 ジャパンカップダート GⅠ 阪神ダ1800m (3着/2番人気) 写真多数付き現地観戦レポート
2011年11月 6日 第26戦 みやこS GⅢ 京都ダ1800m (1着/1番人気)
2011年10月10日 第25戦 南部杯 JpnⅠ 東京ダ1600m (4着/2番人気)
2011年 6月29日 第24戦 帝王賞 JpnⅠ 大井ダ2000m (2着/2番人気)
2011年 5月 5日 第23戦 かしわ記念 JpnⅠ 船橋ダ1600m (3着/1番人気) 写真多数付き現地観戦レポート
2011年 3月21日 第22戦 名古屋大賞典 JpnⅢ 名古屋ダ1900m (1着/1番人気) 写真多数付き現地観戦レポート
2010年11月 6日 第21戦 ブリーダーズカップ クラシック GⅠ チャーチルダウンズ ダ2000m (10着/7番人気)
2010年10月11日 第20戦 マイルチャンピオンシップ南部杯 JpnⅠ 盛岡ダ1600m (2着/1番人気)
2010年 5月 5日 第19戦 かしわ記念 JpnⅠ 船橋ダ1600m (1着/1番人気)
2010年 2月21日 第18戦 フェブラリーステークス GⅠ 東京ダ1600m (1着/1番人気) 写真多数付き現地レポート
2009年12月 6日 第17戦 ジャパンカップダート GⅠ 阪神ダ1800m (1着/1番人気) 写真多数付き 現地レポート
2009年10月12日 第16戦 マイルチャンピオンシップ南部杯 JpnⅠ 盛岡ダ1600m (1着/2番人気)
2009年 5月 5日 第15戦 かしわ記念 JpnⅠ 船橋ダ1600m (1着/2番人気) 写真多数付き 現地レポート
2009年 3月29日 第14戦 マーチステークス GⅢ 中山ダ1800m (1着/1番人気)
2009年 2月22日 第13戦 フェブラリーステークス GⅠ 東京ダ1600m (4着/5番人気) 写真多数付き 現地レポート
2009年 1月25日 第12戦 平安ステークス GⅢ 京都ダ1800m (2着/1番人気) 写真多数付き 現地レポート
2008年11月24日 第11戦 トパーズステークス オープン 京都ダ1800m (1着/1番人気) 写真多数付き 現地レポート
2008年11月 2日 第10戦 錦秋ステークス 1600万下 東京ダ1600m (1着/1番人気)
2008年 9月27日 第9戦 西脇特別 1000万下 阪神ダ1800m (1着/2番人気) 写真多数付き 現地レポート
2008年 8月30日 第8戦 500万下 小倉ダ1700m (1着/4番人気)
2008年 8月10日 第7戦 秋吉台特別 500万下 小倉芝1200m (7着/3番人気)
2008年 7月20日 第6戦 3歳未勝利 小倉芝1200m (1着/1番人気)
2008年 6月21日 第5戦 3歳未勝利 阪神芝1400m (2着/4番人気) 写真多数付き 現地レポート
2008年 5月 3日 第4戦 3歳未勝利 京都芝1600m (6着/2番人気)
2008年 4月20日 第3戦 3歳未勝利 福島芝1800m (5着/1番人気)
2008年 3月29日 第2戦 3歳未勝利 阪神芝1400m (2着/1番人気)
2008年 3月 9日 デビュー戦 3歳新馬 阪神芝1600m (3着/1番人気) 写真多数付き 現地レポート