前走のフェブラリーステークスGⅠの圧勝後、次走はドバイだなんだと騒がれた我らが愛馬エスポワールシチーですが、オーナーの意向で次走は5月5日 船橋競馬場 第22回 かしわ記念 JpnⅠ ダート1600mに決まりました。
かしわ記念は昨年我らが愛馬エスポワールシチーが元ダート王のカネヒキリを破って初GⅠ勝ちを収めた舞台でもあります。あの時はまだ前走のフェブラリーステークスで後塵を拝したカネヒキリに真っ向勝負で勝てるのか多少の心配はありドキドキハラハラしながら現地で応援していましたが、今回はサクセスブロッケンなど強豪が出走予定も完全に迎え撃つ立場。単勝オッズも1.1倍程度になるでしょう。
勝って当然で、ドキドキ感はありませんが、地方GⅠの中では1着賞金が高い方の6000万円。同じく昨年勝ちました南部杯は同じGⅠでも5000万円。ましてや南部杯は今年は1着賞金は4500万円に減額されます。
そんなこんなで、やはりここをしっかりと確実に勝ちたいですね。逆に負けた時のショックは相当なものになるでしょう。
クラブ会報4月号にて、エスポワールシチーが11月6日のアメリカ・ブリーダーズC(チャーチルダウンズ競馬場)に出走予定であることが報告されました。
「米国の女傑 ゼニヤッタとの夢の対決!」
などと会報には書いてありました。高額な登録料等様々な問題を孕んでおり、しかも、フェブラリーS直後は年内は国内に専念すると言い切り180度方向変換するわけで、信憑性に欠けるので、あまり深くは考えないことにします(笑)。
馬名 | 予定騎手 | 斤量 | 前走 | 前走着順 | 前走人気 | 過去着順 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
エスポワールシチー | 佐藤哲三 | 57.0 | 2/21 フェブラリGⅠ | 東京ダ1600 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | ||
サクセスブロッケン | 内田博幸 | 57.0 | 2/21 フェブラリGⅠ | 東京ダ1600 | 3 | 2 | 1 | 4 | 10 | ||
アドマイヤスバル | 勝浦正樹 | 57.0 | 3/17 名古屋JpnⅢ | 名古ダ1900 | 2 | 1 | 5 | 2 | 1 | ||
消 | シルクメビウス | 57.0 | 12/06 ジャパD GⅠ | 阪神ダ1800 | 2 | 5 | 1 | 8 | 10 | ||
マコトスパルビエロ | 安藤勝己 | 57.0 | 3/28 マーチS GⅢ | 中山ダ1800 | 1 | 4 | 3 | 1 | 9 | ||
以下補欠馬(補欠順位順) | |||||||||||
確 | ダイショウジェット | 57.0 | 2/21 フェブラリGⅠ | 東京ダ1600 | 6 | 10 | 4 | 10 | 2 | ||
キャプテントゥーレ | 57.0 | 4/17 マイラーGⅡ | 阪神芝1600 | 3 | 5 | 11 | 4 | 12 | |||
ケイアイテンジン | 藤田伸二 | 57.0 | 4/07 東京スJpnⅢ | 大井ダ1200 | 8 | 3 | 4 | 13 | 1 | ||
ビクトリーテツニー | 57.0 | 4/18 京葉S OP | 中山ダ1200 | 8 | 4 | 5 | 1 | 8 | |||
ナニハトモアレ | 57.0 | 3/28 マーチS GⅢ | 中山ダ1800 | 2 | 6 | 1 | 5 | 1 |
馬名と所属 | 予定騎手 | 性齢 | 前走 | 前走着順 | 前走人気 | 過去着順 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
サンライズバッカス・大井 | 牡8 | ||||||||
セレン・船橋 | 牡5 | ||||||||
フジノウェーブ・大井 | 牡8 | ||||||||
フリオーソ・船橋 | 牡6 | ||||||||
ブルーラッド・川崎 | 牡4 | ||||||||
ポートジェネラル・高知 | 御神本訓史 | 牡7 | |||||||
ボランタス・川崎 | 牡6 | ||||||||
マズルブラスト・船橋 | 牡8 | ||||||||
マンオブパーサー・船橋 | 牡7 |
馬名 | 予定騎手 | 性齢 | 前走 | 前走着順 | 前走人気 | 過去着順 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ジョインアゲン・高知 | 繁田健一 | 牡8 | |||||||
トウホクビジン・笠松 | 本橋孝太 | 牝4 | |||||||
ブライトフェース・川崎 | 牡6 | ||||||||
エイシンインパール・笠松 | 牡8 | ||||||||
ラストチャンピオン・高知 | 牡8 | ||||||||
ケイエスショーキ・高知 | 牡6 |
4月21日、シルクメビウスが回避し、ダイショウジェットが補欠から繰り上がりました。地方所属馬が発表になりました。
4月23日、ポートジェネラルの鞍上が御神本訓史騎手予定と発表になりました。
4月26日、マンオブパーサーと補欠だったブライトフェースとエイシンインパールが回避ました。補欠から繰り上がったジョイアゲインの騎手が繁田健一騎手、補欠のトウホクビジンの騎手が本橋孝太騎手に決定しました。
4月30日、JRA所属馬の出走馬が確定しました。ダイショウジェットとキャプテントゥーレが回避しケイアイテンジンが藤田伸二騎手で出走することになりました。マコトスパルビエロの鞍上が安藤勝己騎手に決まりました。
前走前 2月17日 栗東CW 稍重馬場 一杯に追い伸びる
佐藤哲三
6F 82.4
5F 65.8
4F 51.1
3F 37.5
1F 11.6[8]
4月1日 栗東坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 59.6
3F 44.5
2F 29.9
1F 15.3
4月8日 栗東坂路 良馬場 馬なり余力
1回
佐藤哲三
4F 55.2
3F 40.1
2F 26.3
1F 13.3
4月14日 栗東CW 重馬場 ゴール前気合付け
佐藤哲三
6F 82.2
5F 66.2
4F 51.0
3F 38.2
1F 12.5[7]
4月21日 栗東CW 稍重馬場 叩き一杯伸びる
佐藤哲三
6F 84.0
5F 67.3
4F 52.4
3F 38.4
1F 11.9[8]
4月25日 栗東坂路 稍重馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 55.2
3F 40.7
2F 27.1
1F 13.7
4月28日 栗東CW 不良馬場 稍一杯に追う
佐藤哲三
6F 81.7
5F 66.3
4F 52.0
3F 38.0
1F 12.2[8]
5月2日 栗東坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 61.2
3F 44.1
2F 28.9
1F 14.2
4月1日、15-15で追い切られました。5月5日の次走に向けて少しずつ速めに追い切られ始めたと言ったところでしょうか。
4月8日、主戦の佐藤哲三騎手で15-15強で追い切られました。まだ出走まで間隔がありますから今はこのくらいで十分でしょう。
「乗り出してからは順調に調整できています。けさ(4月8日)の動きも素軽かったですね。」(安達昭夫調教師・デイリー馬三郎)
4月14日、CWで終いを伸ばす調教をされています。前走もこの下地があったからこそ、直線で後続馬を一気に突き放しました。今回も同じようなレースを想定しているのではないでしょうか。ここから何度かCWで同じ調教をするようなら、昨年同様好位付けをレースでもするかも知れません。やはりハナは目標にされやすく、脆い場合がありますからね。
4月21日、またCWで調整されました。これはもう今回は番手での競馬を想定していますね。しかし、スピードの違いでハナに立ってしまう場合はあると思いますが、その場合は大楽勝になるでしょう。いずれにしても死角は見当たりません。
4月25日、助手さんが騎乗して坂路4F55.2秒ですか。本当に走る馬ですねぇ。水曜か木曜にビシッと最後に追って完成でしょう。いつものように万全の状態です。
4月28日、CWで追い切られているところを見ると、やはりかしわ記念は昨年同様、番手の競馬をするのでしょうね。終いまでしっかりと伸びており言う事ありません。しかし、安達昭夫師は「絶好調時を知っているだけにね。正直、まだ動きは物足りない」(デイリー馬三郎・4月28日)というコメントを出しています。しかし、相手も相手ですし、よもや負けることはないでしょう。
5月2日、15-15強で追い切られました。もうこれで追い切り時計としては最後でしょうか。私ほっさんの追い切り評価は「A-」です。確かに安達昭夫調教師のおっしゃるようにいつもほどの状態とは思いません。しかし、悪くもない良好な動きです。エスポワールシチーが従来調教駆けする馬だけにいつもよりも見劣りますが、力は出せる状態です。無様な競馬はしないでしょう。
馬名 | 騎手 | 斤量 | 前走 | 前走着順 | 前走人気 | 過去着順 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
エスポワールシチー | 佐藤哲三 | 57.0 | 2/21 フェブラリGⅠ | 東京ダ1600 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | ||
サクセスブロッケン | 内田博幸 | 57.0 | 2/21 フェブラリGⅠ | 東京ダ1600 | 3 | 2 | 1 | 4 | 10 | ||
アドマイヤスバル | 勝浦正樹 | 57.0 | 3/17 名古屋JpnⅢ | 名古ダ1900 | 2 | 1 | 5 | 2 | 1 | ||
マコトスパルビエロ | 安藤勝己 | 57.0 | 3/28 マーチS GⅢ | 中山ダ1800 | 1 | 4 | 3 | 1 | 9 | ||
ケイアイテンジン | 藤田伸二 | 57.0 | 4/07 東京スJpnⅢ | 大井ダ1200 | 8 | 3 | 4 | 13 | 1 |
馬名と所属 | 騎手 | 性齢 | 前走 | 前走着順 | 前走人気 | 過去着順 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
サンライズバッカス・大井 | 真島大輔 | 牡8 | |||||||
セレン・船橋 | 石橋隆之 | 牡5 | |||||||
フジノウェーブ・大井 | 柏木健宏 | 牡8 | |||||||
フリオーソ・船橋 | 戸崎圭太 | 牡6 | |||||||
ブルーラッド・川崎 | 今野忠成 | 牡4 | |||||||
ポートジェネラル・高知 | 御神本訓史 | 牡7 | |||||||
ボランタス・川崎 | 山崎誠士 | 牡6 | |||||||
ジョインアゲン・高知 | 繁田健一 | 牡8 | |||||||
トウホクビジン・笠松 | 本橋孝太 | 牝4 |
騎手の太字は乗り替わり
馬名 | 追い切り日 | コースと 馬場状態 |
強さ | 騎乗者 | 追い切り時計 | 評価 |
---|---|---|---|---|---|---|
エスポワールシチー | 4月28日 | 栗東CW重 | 稍一杯 | 佐藤哲三 | 6F81.7-12.2 | A- |
サクセスブロッケン | 4月28日 | 栗東坂路不 | 一杯 | 松田大作 | 52.4-13.3 | A- |
アドマイヤスバル | 4月30日 | 栗東B稍 | 一杯 | 助手 | 6F82.1-11.7 | B+ |
マコトスパルビエロ | 4月28日 | 栗東坂路不 | 一杯 | 安藤勝己 | 計測不能-13.1 | B+ |
ケイアイテンジン | 5月1日 | 栗東坂路良 | 末一杯 | 助手 | 57.3-11.4 | B- |
エスポワールシチー
前走は中央のGⅠフェブラリーステークスを断トツの1番人気に応えて快勝。これで昨年のかしわ記念からGⅠ4連勝。もはや国内に敵はなく、ここは取りこぼせない一戦。
今回のメンバーも全て負かしており絶対本命。
追い切りは安達昭夫調教師は絶好調だったフェブラリーSよりも動きは悪いとおっしゃるが、それでも今回は相手も軽く、勝ち負けは確実。
サクセスブロッケン
昨年のフェブラリーステークスではエスポワールシチーに先着。しかし、その後の対戦では3連敗。しかも完敗。もはや力差は歴然。しかし、エスポ以外の馬には負けないだろう。
アドマイヤスバル
GⅡやGⅢでは主役もGⅠの壁に跳ね返される。今回も相手が強く、逆転は無理だろう。
マコトスパルビエロ
エスポワールシチーとは昨年のジャパンカップダート、マーチS、平安S、そして一昨年のトパーズSと対戦し、いずれもエスポワールシチーの完勝。GⅠ級ではない。
ケイアイテンジン
今年のフェブラリーSでは14番人気の低評価も4着。しかしエスポワールシチーとは1.9秒も差があり、力の差は歴然。
エスポワールシチー
なし
サクセスブロッケン
競馬ブック
短評は「平穏」
エスポワールシチー船橋へ堂々凱旋
日本におけるダート競走の最高峰である国際GⅠジャパンカップダート、フェブラリーSを危なげなく連勝。名実ともに現役最強となったエスポワールシチーにはもはや敵はいない。初のビッグタイトル制覇となったのは昨年のかしわ記念。コース替わりはまったく不安なく、揺るぎない大本命だ。
予想家の印
二重△は▽で処理
馬名 竹内康 水元 湯本 川上 並木 大木 本紙 フジノウェーブ ▽ △ △ △ サクセスブロッケン 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 マコトスパルビエロ △ ▲ ▲ △ ▲ ▽ ▽ フリオーソ △ △ △ ▽ ▽ △ △ セレン ▲ △ △ △ アドマイヤスバル △ ▽ ▽ ▲ △ ▲ ▲ エスポワールシチー ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ケイアイテンジン △ △
あとは無印
予想オッズ
以下13倍以上省略
馬名 予想オッズ エスポワールシチー 2.8 サクセスブロッケン 3.5 アドマイヤスバル 6.2 マコトスパルビエロ 6.8 フリオーソ 10.9
netkeiba.com
◆ゴールデンウィーク3連戦、トリを飾る祭典!
5月5日(祝・水)に船橋競馬場で行われるかしわ記念(4歳上、JpnI・ダート1600m、1着賞金6000万円)は、今回が22回目。春のマイル王決定戦の意味合いが強いレースで、毎年、中央・地方から豪華メンバーが顔を揃える。
◆史上初の連覇へ挑戦
昨年の覇者エスポワールシチーは、その勝利を皮切りに現在GI(JpnI)・4連勝中。南部杯(JpnI)、ジャパンカップダート(GI)、フェブラリーステークス(GI)と3戦続けて圧勝とも言える内容だった。今回は約2か月半ぶりの実戦だが、史上初となる同レース連覇に期待が集まる。
サクセスブロッケンは今年のフェブラリーステークスではエスポワールシチーから1.0秒差の3着と完敗を喫したが、当日はデビュー以来最高の馬体重となる532kgでの出走、鞍上の内田博幸騎手も骨折明けだった。2009年にフェブラリーステークスと東京大賞典(JpnI)を制した実績はここでは最上位。初の船橋コースとなるが、どのようなパフォーマンスを見せるか注目。
マコトスパルビエロは昨夏のマーキュリーカップ(JpnIII)で重賞初制覇を成し遂げると、そこから日本テレビ盃(JpnII)、名古屋グランプリ(JpnII)、マーチステークス(GIII)と4つのタイトルを積み上げた。マイル戦はデビュー以来初となるが、今の勢いがどこまで通用するか。
◆地方勢も一流どころが集結
フジノウェーブは8歳となっても、今年、[2-2-0-0]と充実一途。東京スプリング盃(大井)は4馬身差の圧勝、東京スプリント(JpnIII)は昨年のJBCスプリント(JpnI)の覇者スーニとクビ差の2着だから、その内容も濃い。課題は久々となるマイル戦への対応か。
フリオーソは3連覇の懸かったダイオライト記念(JpnII)では5着に敗れたが、2走前の川崎記念(JpnI)ではヴァーミリアンと僅差の2着。地元船橋で、再起を懸けた走りに注目したい。
そのダイオライト記念でフリオーソに先着(4着)したセレンも注目の一頭。2009年東京大賞典では0.3秒差の4着という実績がある。
エスポワールシチー(1着)
「ゴールした瞬間、また強くなっているなと思いました。昨年はスタートの芝の部分だけ速くなかったので、その部分の集中を高めるように馬をつくってきて、返し馬でも気をつけていました。終わってみれば簡単にいけたなという感じですが、ずっと悩んでいたし、昨年と違ったのはその部分だと思いまするドバイは目標にしていたレースなので、正式に決まれば勝負してみたいですね。そのレベルまできてくれたと思うし、チャレンジしたいです。」(佐藤哲三騎手・競馬ブック)
「去年、芝の部分があまり速くなかったので、今年は返し馬の段階から集中力を高めてうまく走れました。終わってみれば簡単でしたけど、やはり芝の部分のことは考えていました。ゴールして、強くなったなぁ、と思いました。正式に決まればですけど、ドバイへ行くことになれば、目標でもありましたし、頑張ってチャレンジしてきます」(佐藤哲三騎手・ラジオNIKKEI)
「馬場先入り。出脚そのものは良くなかったが、二の脚を利かせてすぐに2番手。楽な手応えでついて回り、直線では早々とローレルゲレイロに並びかける。そこからアッサリ抜け出して、ゴール前は抑えながらの圧勝。父(ゴールドアリュール)を超えたといっても過言ではないだろう。」(競馬ブック)
「2番手からの正攻法。直線、逃げたローレルゲレイロを早々と交わすと危なげなく堂々と押し切った。これでGⅠ4連勝。国内に敵なし。」(ギャロップ)
エスポワールシチー
「前走後は自厩舎で調整。ずっと緩めずに乗ってきました。速いところはレースから逆算して4週前から。フェブラリーSが一番いいデキだったので、その時と比べると動きに物足りなさを感じますが、太目感はなく体はできています。長距離輸送も問題ありませんし、昨年勝っているレースですから、力のあるところを見せたいですね。」(安達昭夫助手・競馬ブック)
「」(助手・大阪スポーツ)
サクセスブロッケン
「フェブラリーSはスピード負けしたけど、勝ちに行った分だけ3着になった内容。悲観はしていない。短期放牧から4月上旬に帰厩、攻めの動きはキビキビしている。小回りへの対応が鍵になりそうだが、展開ひとつで楽しみ。」(田代助手・競馬ブック)
「」(助手・大阪スポーツ)
アドマイヤスバル
「勝ち馬とは小回りで立ち回りの差が出たかな。追い切りは折り合いもついていい感じだったし、動きもこの馬らしいもの。相手は強いけど、左回りの方がスムーズに走るし、好勝負を期待したいね。」(中尾秀正調教師・競馬ブック)
「」(助手・大阪スポーツ)
マコトスパルビエロ
「前走はトップハンデを背負いながらも強い内容でした。中間もシッカリ乗り込めてますし、順調そのものです。1600メートルは少し忙しい気がしますが、今なら自在に立ち回れると思います。自分のペースで運べればいいでしょう。」(折間助手・競馬ブック)
エスポワールシチーは相変わらず一完歩目が遅く、外枠ということもあり、気合いをつけて前を窺います。しかし、流石に二の脚は速く、あっという間に3番手に取りつきます。
たまたま所要が早く終わって、家でインターネット中継で見ていた私はこの時点でエスポワールシチーの勝利を確信しましたが、このあと4角でまさか冷や汗を掻くことになるとは。エスポワールシチーの前はポートジェネラルとフリオーソの地方馬2頭で、これらはいずれ垂れてくると思っていました。
道中は相変わらずサクセスブロッケンに目標にされます。直後に切れ脚のあるアドマイヤスバル。完全にエスポ包囲網が出来上がっています。相当能力差がなければこれだけ目標にされては難しいですが、実はこの2頭は相手ではなく、真の相手は前にいました。
3角でスローペースの2番手を楽に追走していたフリオーソが牽引していたポートジェネラルを外から抜きにかかります。エスポも負けじと加速していきますが、その差は詰まりません。フリオーソが楽な手応えで追い出しを待つ余裕があったのに対し、エスポワールシチーは4角で早くもムチが飛びます。
今ままでの圧勝の時はエスポが逆に直線の半ばまで追い出しを待つ余裕があったのに、これは驚きでした。この時点で”ヤバイ”と心底思いました。今乗りに乗っている戸崎圭太騎手。流石の腕前です。
しかし、残り50mではさすがに中央のGⅠ馬の貫録。苦しみながらもフリオーソを交わし、1馬身1/2差をつけて見事連覇を達成しました。
エスポワールシチー(1着)
「いつものエスポワールの走りじゃなかった。だけど、そんな状態で勝てたんだから、自信にはなったけどね。」(佐藤哲三騎手・デイリー馬三郎)
「気合を入れたらしっかり走る。強い馬、凄い馬です。仕上がり途上でも勝てた。自信になる。」(佐藤哲三騎手・日刊スポーツ)
フリオーソ(2着)
「久々のマイル戦がどうかと思ったけど、スムーズに流れに乗れた。エスポワールシチーはさすがに強いね。だけど、3着以下は離した(4馬身)し、頑張ってくれました。」(戸崎圭太騎手・デイリー馬三郎)
アドマイヤスバル(3着)
「いい形で進めたけど、勝負どころの反応が違った。」(勝浦正樹騎手・デイリー馬三郎)
サクセスブロッケン(4着)
「反応がひと息。上に飛ぶように走っていた。」(内田博幸騎手・デイリー馬三郎)
マコトスパルビエロ(5着)
「前が残る流れ。ジワジワ伸びているけどね。」(安藤勝己騎手・デイリー馬三郎)
セレン(6着)
「流れが遅かった。」(石崎隆之騎手・デイリー馬三郎)
競馬ブック 吉羽考の重賞観戦記
【予想】
◎エスポワールシチー
○サクセスブロッケン
▲アドマイヤスバル
△マコトスパルビエロ
△セレン
△フリオーソ
△フジノウェーブ
昨年のかしわ記念を契機に大きく飛躍し、今やダート界の頂点に立つエスポワールシチー。距離はある程度こなすが、この1600メートルあたりがベスト。仕上がりも九分通りなら負けられない一戦。相手もほぼサクセスブロッケン。
【レース】
ポートジェネラルの逃げは大方の予想通り。フリオーソが積極策で2番手へ。注目のエスポワールシチーはスタートを無難に決めて3番手。その直後のインにサクセスブロッケン。その外にアドマイヤスバル。意外と落ち着いたペースに。馬なりで4コーナー先頭に立ったフリオーソが頑強に抵抗しましたが、やはりエスポワールシチーの脚力が一枚上。力づくで抜け出しG1競走5連勝を飾りました。フリオーソの粘りも特筆もので、3着は4馬身差。
【上位馬の寸評】
1着 エスポワールシチー
昨年のこのレースは、スタートが悪く追い込み勝負でしたが、今年はスタートを決めて無理なく好位3番手からの競馬。フリオーソについて行く形で4コーナーでは2番手。最後の直線はフリオーソの頑強な抵抗に、少々手を焼きましたが、これを交わすと真一文字にゴールへ。力の違いを見せつけました。逃げて良し、番手で良し、昨年のようにマクり勝負になっても対応可能と、どこからでも脚を使えるのが強味。昨年の勝ちタイム1分35秒9に比べると0秒9遅い決着時計ですが、昨年は重馬場に対して、今年は良馬場。それと前半のペースも起因しています。この1年で確実に進化。1600メートル前後ならまず敵なしでしょう。馬はそれほど見映えするわけではありませんが、中身が違うということ。休み明けでもキッチリ仕上がっていました。
2着 フリオーソ
2走前の川崎記念ではヴァーミリアンを苦しめ2着。まだ衰えは感じませんが、前走のダイオライト記念がよもやの5着。それと昨年のかしわ記念5着敗退が頭を過ぎり、△までしか付けられませんでした。今回はマイナス7キロの503キロ。前走に比べると見た目に引き締まり、パドック診断では加点。レースはJRAの有力処が慎重に構えたのに対し、こちらは戸崎騎手がかなり気合をつけて2番手へ。結果的にこの積極策が功を奏しました。3コーナー過ぎからピッチを上げ、4コーナーでは馬なりで先頭。アワヤのシーンを演出しましたが、最後は力負け。ただし自身も上がり3ハロン36秒6ですから文句なしの内容。南関トップの座はマダマダ譲れません。
3着 アドマイヤスバル
重賞勝ちは白山大賞典(G3)のみでも、昨秋のJBCスプリント2着と、距離オールマイティの実力派。極端に速い決着にならなければ、ソコソコ通用するとみていました。レースは勝浦騎手が気合をつけて5番手からと積極策。勝負処でペースアップした際にやや追走に苦労しましたが、4コーナーでは3番手。ただし、最後の直線では弾ける脚がなく、流れ込む形で離された3着。これは完全にスピード能力の差でしょう。基本的にはもう少し長目の距離が合うのでは。この日はマイナス10キロの504キロですが、体のラインがシャープになりちょうどいい感じ。適度に気合も乗り状態は文句なし。
4着 サクセスブロッケン
フェブラリー以来、約2ヶ月半ぶりでマイナス7キロの525キロ。かつてのイレ込み癖はスッカリ解消してパドックでは落ち着いて周回。馬体もひと回り成長してドッシリと重量感が出てきました。これならエスポワールシチー相手でもいい勝負になると直感。レースは内田博騎手が気合をつけて内4番手から。最後の直線は外に切り替えたものの、サッパリ伸びる気配がなく、アドマイヤスバルにも交わされる始末。敗因は前半で多少折り合いを欠いたことか…。それとこの馬は内に入ると今イチ。外目をノビノビと走れた際に最大限に能力を発揮するようです。次走での巻き返しに期待。
5着 マコトスパルビエロ
中長距離路線を歩んでいる馬で今回は初めての1600メートル。そこがポイントでしたが、昨年9月の日本テレビ盃(1800メートル)では、前半の3ハロンを34秒5で前を追いかけ、フェラーリピサを撃破。その走りができれば十分に対応できるとみていましたが…。レースは安藤勝騎手が気合をつけてもダッシュが利かず外8番手から。道中も全くポジションを上げられず、正味直線勝負で5着が精一杯。やはりラップだけで対応できると判断したのは安易だったようです。明らかに距離適性の差が出ました。
6着 セレン
必要以上に前が速くなるようだと、人気を下げて、無欲の追い込み一発に賭けるこの馬に穴の魅力。少々注目していましたが、遠く及びませんでした。レースは後方10番手からで、道中もポジションを上げられず直線のみの競馬。強力先行馬にあの脚で上がられては無理。これは完全に力の差。相変わらず馬体をフックラ映して本当に好調期間が長い馬。南関同士になれば、いつでも勝ち負け。
7着 フジノウェーブ
スプリンターとして一時代を築いたこの馬が、8歳を迎えた今年も元気一杯。多少ズブくなった分、今は1400メートルくらいがベストの感じ。1600メートル程度はこなしそうな雰囲気。正直可能性ありとみていましたが…。レースは好スタートから柏木騎手が気合をつけて内7番手から。 そしてそのポジションのまま流れ込んで7着。全く通用しませんでした。距離うんぬんよりも、相手が強かったということか。この日はマイナス5キロで体が大分スッキリ。この馬にしては気合も出ておりデキは変わらず上々。南関同士なら1600メートルくらいの距離でもソコソコ勝負になるとみます。
エスポワールシチー以来のエミネントシチーの産駒であるエミネントシチーの2010が死亡しました。まずは幾千世牧場の関係者のブログをご覧ください。
以下は「リック専務の牧場報告~IKECHISE~」より
5月18日 14時05分16秒
本当に急なことで戸惑っていますが、午前中にエミネントシチーの子供が急死しました。
昨日までは、元気だったのが、今朝、仕事開始の時間(4:30)には、すでに体調が悪い状態でした。
獣医さんにすぐに診てもらい、治療してもらいましたが、9:00ごろに力尽きてしまいました。
エスポの弟ということで、かなり期待をしていただけに、最悪の事態になり、とても残念でなりません。
死んでしまった原因は、夕方以降にわかると思うので、そのときにご報告します。
そして、期待をしていた皆様、本当に申し訳ありませんでした。
5月18日16時01分28秒
先ほど、エミネントシチーが移動しました。
移動先は、わかりません。
子供の件をクラブに伝えたところ、急に移動になりました。
しかし、エミネントは、実際は、もともとエスポを産んだ年に処分される予定だった馬で、それを子供の出来が良かったこともあり、処分されるぐらいならと、クラブに無断で、牧場が引き取った馬でした。
引き取ったあとは、難産でお腹を痛めていたので、数年間、乗用馬として使っていました。
その後、エスポが活躍し始めたので、実は残していたということをクラブ側に説明し、繁殖牝馬として復帰することになったのです。
なので、処分されるはずだったエミネントを残していたのに、急にこんな状況になり、複雑な心境です。
5月18日20時18分02秒
エミネントの子供の死亡原因は、獣医さんが今日の夕方にはわかるだろうと言っていたのですが、今回の場合は、時間がかかるようで、1週間ぐらいしないと結果がでないそうです。
なので、後日報告します。
5月21日10時51分21秒
今日、今回の件について、進展がありました。
まず、エミネントシチーは、今日、牧場に返してくれるそうです。
そして、その変わりにエミネントが移動していた牧場へ、クラブ所有の繁殖牝馬2頭を、今日、移動することになりました。
これについては、レゼルドニケ(父 トニービン)、リボンシチー(父 サンデーサイレンス)が移動となります。
今回の件は、エミネントの子供が死ななければ、このようなことが起こらなかったのは、事実ですし、牧場としても、この責任を計り知れないほど、痛感しているとともに、1番の期待馬の死にかなりのショックを受けました。
そして、これにより、クラブを怒らせたのも事実です。
ですが、後日話し合いはしますが、とりあえずは、この件は、終結という形になりました。
今回のことで、皆様に、ご迷惑、ご心配をおかけして、本当に申し訳ありませんでした。
ということで、読んでいただければ全てわかるわけですが、なんとも複雑なことになっています。部外者である私がコメントする立場にはございませんが、エスポの全弟は大変興味がありましたので、その死亡は残念です。是非欲しい馬でした。
友駿ホースクラブの塩入満洋代表がデイリー馬三郎で次の様にコメントされています。
「秋は米国(ブリーダーズC、11月)遠征も考えているし、そのためには早めに渡って、米国仕様にしないとね。国内に専念なら次は帝王賞になるけど。あくまでも馬の状態次第。ゆっくり結論を出したい。」
というわけで、5月10日以降に更新されるとHPに書いてあるとおり、忘れた頃にクラブ公式HPで発表になるのでしょう。スポーツ新聞の方がおそらく情報は速いでしょう。これが会費のもっとも高いクラブの現実です><。
翌6日には次のような記事がでました。
かしわ記念で地方、中央合わせてのGⅠ5連勝を飾ったエスポワールシチーが帝王賞(6月30日・大井)を見送りねブリーダーズCクラシック・米GⅠ(11月6日・チャーチルダウンズ、ダート2000m)に備える方向となった。近日中に放牧に出て、充電を図る予定。6日、友駿HC愛馬会の塩入満洋代表は「あくまでも体調次第ですが、1か月前くらいに前哨戦も使いたいし、2か月ほど向こうにいることになると思う。ローテーションを考えると、帝王賞を見送る可能性が高い」と語った。
5月中旬、クラブから正式に海外遠征のお知らせが来ました。やはり前哨戦を含め、ブリダーズカップ・クラシックに挑戦するとのことです。
登録料が25万ドル、その他の諸経費が最大20万ドルを見込んでおり、会員1口当たり9万円ほどの負担が必要とのことです。しかし、JRAより最大1000万円の補助金があるらしく、1口7万円前後になるのではないかということでした。
その為、かしわ記念の優勝賞金(1口53181円)をプールして、そこに充当するとのことです。正直、かしわ記念の約5万円を当て込んでいただけに少しショックですが、ドバイのAWを走るよりはアメリカのダートの方が力を発揮できると思いますし、地方巡業は来年でいいと思います。
いい状態で出走し、いい結果を残して欲しいですね。
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