レンベルガー(クリンゲルベルガーの13) 第8戦 引退


キャロットクラブ出資愛馬第26号は、母で愛馬だったクリンゲルベルガーへの愛着からのみ購入した1頭。はっきり言って走る走らないは完全度外視。初の母馬優先権行使のはずが、第一次募集では満口にならず事実上意味なし(笑)。

母は500万クラスで一杯一杯だった馬だし、本馬が未勝利クラスを脱出できるかどうかも微妙。未勝利引退だったとしてもいいのだ。牡馬で募集金額1200万円は母をも凌ぐ超安価な値付けなのだから。

この馬がもしかなり走っても、それは私の馬見ではない。ただ、牧場見学ツアーでは関係者から”かなり良い馬”と評価が高かったと聞く。まずは1つくらいは勝って欲しい。

父はなんとも微妙なアンライバルド。厩舎はグリューヴァインの牧田和弥厩舎で、ここは私の評価は高い。


初戦はパドックで前の馬が暴れるのに驚いて転倒し、ハラハラさせたが無事完走。臆病のようでレースでも心配したが、教育上手の藤岡佑介騎手は馬群を経験させ、直線ではそんな性格なので大外にまわし、周囲に他馬のいない楽な状況の中、しっかりと脚を引き出してくれた。

最速上がりを繰り出し直線で4頭交わす。スポニチにて”中京の開幕日に好素材が集結した”と言わしめるレースで13頭立ての5着と上位は悪くない。レンベルガーの走破時計も競馬ブックの良馬場推定タイムよりも稍重馬場で上回るタイム。結果的にハイレベルな一戦だった。後日勝ち馬のシュウジは3連勝で小倉2歳S GVも制する。2着馬レッドカーペットも小倉2歳Sで2番人気に支持され4着。新馬戦の3着馬も8着馬も未勝利戦を勝ち上がっており、なんとも重賞上位級の豪華メンバーの新馬戦だった。

2戦目は1800mに出走。母の距離適性から坂のある阪神のしかも外回りコースである芝1800mはどうかと思われたが、スローペースを10番手から2着に押し上げる強い内容。ただ、メンバーには随分と恵まれ時計も水準タイムよりも随分と遅いものだった。

3戦目は阪神開催の最終週ということで豪華なメンバーが集結。7着だったが、走破時計も良馬場の2戦目よりも稍重の今回の方が1秒2も速く、レンベルガーとしてはしっかりと時計を詰めて頑張っている。相手が強すぎただけ。競馬ブックのスピード指数でも67.5と過去3戦の中ではもっとも評価が高かった。


4戦目はレース前から1頭別格だと思われたピースマインドには6馬身と千切られるも、他の有力馬はしっかりと封じ込めて2着。走破時計も未勝利クラスの勝ち負け水準レベルで、水準級の相手なら勝ち負けは確実。芝2000mでそこまでやれたことも収穫。

しかし、1月5日 京都5R 3歳未勝利 芝2000mに超一流で我が軍団との相性抜群の浜中俊騎手確保で出馬想定されていたものの木曜日の出馬確定表にレンベルガーの名はなく故障が心配された。結局、右後肢の飛節後腫ということで、想像される最悪の事態は回避できたものの、そこから次走まで4か月を要する。

復帰初戦は2着2回の実績から2番人気に支持されるが7着、1度使われた前々走は6着、そして超一流のクリストフ・ルメール騎手を配して前進が期待された前走はなんとなんと15着大敗。

徐々に成長を遂げていく他馬に対し、ほとんど成長の見られないレンベルガー。差は開く一方。厳しい状況だが、持っている素質だけでまずはなんとか1つ勝って欲しい。


前走後、大敗により優先権を逃してしまった為に6月29日にノーザンファームしがらきへ放牧に出されましたが、7月21日に栗東トレセンに帰厩しました。

8月7日 小倉7R 3歳未勝利 芝2000mに出走!!

フルゲート18頭のところに想定数は17頭。信頼できるクラブ公式HPでも”出走可能A”のジャッジ。結局18頭で確定。

鞍上は川須栄彦騎手。追い切りから何度も騎乗していただき準備は万全。

10着/10番人気。

前走の内容から後方待機策を取るも10着大敗。勝ち上がりは絶望的で8月9日に引退が発表されました。


レース回顧と時計の分析、レース後の川須栄彦騎手のコメントを掲載。

(2017年1月18日完結)

2016年8月2日立ち上げ

●前走後、大敗により優先権を逃してしまった為に6月29日にノーザンファームしがらきへ放牧に出されましたが、7月21日に栗東トレセンに帰厩しました

 我らが愛馬レンベルガーの出走した新馬戦はスポニチにて”中京の開幕日に好素材が集結した”と言わしめるレースでその勝ち馬シュウジは3連勝で小倉2歳S GVも制し、2着馬レッドカーペットも小倉2歳Sで2番人気に支持され4着。新馬戦の3着馬も8着馬も未勝利戦を勝ち上がっており、なんとも重賞上位級の豪華メンバーの新馬戦でした。

 続く2戦目は新馬戦の内容から1800mに出走しました。母クリンゲルベルガーの距離適性から坂のある阪神のしかも外回りコースである芝1800mはどうかと思われましたが、スローペースを10番手から2着に押し上げる強い内容を披露。

 3戦目は中1週で同じコースに出走。阪神開催の最終週ということで豪華なメンバーが集結し、7着でしたが、走破時計は良馬場の2戦目よりも稍重の前走の方が1秒2も速く、レンベルガーとしてはしっかりと時計を詰めて頑張っています。相手が強すぎただけです。競馬ブックのスピード指数でも67.5と過去3戦の中ではもっとも評価が高くなっています。悲観する7着ではありません。

 ただ、水準以上の強い相手にはこうして差があることが明白になりましたし、クラシック云々という馬ではなく、堅実にコツコツと2、3勝を目指す馬だと実感しました。

 4戦目はレース前から1頭別格だと思われたピースマインドには6馬身と千切られるものの、他の有力馬はしっかりと封じ込めて2着。走破時計も未勝利クラスの勝ち負け水準レベルですし、水準級の相手なら勝ち負けは確実です。芝2000mでそこまでやれたことも大きな収穫でした。

 しかし、1月5日 京都5R 3歳未勝利 芝2000mに超一流で我が軍団との相性抜群の浜中俊騎手確保で出馬想定されていたものの木曜日の出馬確定表にレンベルガーの名はなく故障が心配されます。結局、右後肢の飛節後腫ということで、想像される最悪の事態は回避できたものの、そこから次走まで4か月を要してしまいます。

 復帰初戦は2着2回の実績から2番人気に支持されますが7着、1度使われた前々走は6着、そして超一流のクリストフ・ルメール騎手を配して前進が期待された前走はなんとなんと15着大敗。徐々に成長を遂げていく他馬に対し、ほとんど成長の見られないレンベルガー。差は開く一方です。厳しい状況ですが、持っている素質だけでまずはなんとか1つ勝って欲しいです。


 前走後、大敗により優先権を逃してしまった為に6月29日にノーザンファームしがらきへ放牧に出されましたが、7月21日に栗東トレセンに帰厩しました。

これ以降は2016年8月4日に作成

●追い切り情報(8月4日更新)

前走前 6月22日 栗東坂路 重馬場 一杯に追う
1回
助手
4F 54.8
3F 39.7
2F 25.6
1F 12.7



7月27日 栗東CW 不良馬場 馬なり余力

川須栄彦
6F 84.6
5F 67.4
4F 52.2
3F 38.6
1F 12.4[7]
マルヨプラード(3歳未勝利)の外を0.5秒追走0.3秒遅れ


7月31日 栗東坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 58.9
3F 43.2
2F 28.1
1F 14.2


8月3日 栗東坂路 良馬場 馬なり余力
1回
川須栄彦
4F 52.9
3F 38.8
2F 25.7
1F 12.9
マルヨプラード(3歳未勝利)馬なりを0.3秒追走同入

 7月28日、本番で騎乗していただく川須栄彦騎手に追い切っていただきました。併せた同格の馬に遅れを取っていますので、そこだけ見ると心配ですが、競馬ブックでは”遅れるも追わず”とこれなら遅れも納得です。デイリー馬三郎では”多少良化C”と見たままの評価のようです。
 以下は同日(7月28日)更新されましたクラブ公式HPレンベルガーの近況報告です。
「先週の木曜日に無事帰厩しています。今回戻ってきてからなぜか坂路ではかなりムキになってガーッと行ってしまうので、今日はいつもと調整法を変えてCWコースに入れて3頭併せを行いました。川須騎手に乗ってもらって最後は遅れを取ってしまったのですが、併せた相手もよく動いていましたし、手元の計測でラスト1ハロン12秒3とこの馬自身も伸びてくれていますからね。コースでは落ち着いて走ることができていますし、いい内容の調教ができたと思います。今のところは来週の小倉へ向かう予定です」(牧田師)「今朝、追い切りに乗せていただきました。道中はしっかりと折り合って我慢も利いており、直線の伸び脚も上々。状態の良さが伝わってきましたし、これまで2着に来たことがあるように力のある馬だと感じました。調教どおりならば競馬でも非常に楽しみだと思います」(川須騎手)8月7日の小倉競馬(3歳未勝利・芝2000m)に川須騎手で出走を予定しています。
 ということで8月7日 小倉7R 3歳未勝利 芝2000mに川須栄彦騎手で出走予定と発表されました。

 7月31日、ハロン14秒程度で追い切られました。週に2度速いところを乗られており、しっかりと仕上げて次にかける意気込みが伝わって来ます。結果が欲しいですね。これで権利を逃せばほぼ中央の未勝利戦には出走できませんからねぇ。

 8月3日、今回もレースで騎乗する川須栄彦騎手に追い切っていただきました。これだけ入念に乗っていただけると、なんだか本番でもレンベルガーの力を出し切ってくれそうで期待しちゃいますね。追走相手も後ろから行ってしっかりと同入していますし、全体の時計も優秀ですし、終いまでしっかりと伸びきっていますし良さ気です。
 私ほっさんの追い切り評価は「A−」です。輸送が心配ですが、この状態なら前走のような大敗はしないでしょう。良い走りを見せて欲しいですね。

●気になる出馬想定表(8月7日 小倉7R)

出馬想定表 8月7日 小倉7R 3歳未勝利 芝2000m フルゲート18頭 想定数17頭
馬名 予定騎手 前走 過去着順 追い切り
アグネスストーム  6/19 未勝利 阪神ダ1800 16
ウォータープリアム 川田将雅  7/17 未勝利 中京ダ1800 11
エイシンイパネマ 酒井学  7/17 未勝利 中京芝2000 11
グランサーブル  7/17 未勝利 中京芝2000 14 11
クレッシェレ 義英真  7/02 未勝利 中京芝2000 11 11 10 12 10
クーパーズヒル 三津谷隼人  7/23 未勝利 中京芝2000 11 11
コンパッション 松若風馬  7/16 未勝利 中京芝2200 11
シゲルクルマダイ 小牧太  7/17 未勝利 中京芝2000
タガノプリンセス 太宰啓介  6/11 未勝利 阪神ダ1800 11
トーコーブリザード 岩田康誠  1/30 新馬 京都芝2000
ナンヨーリノ 幸英明  7/09 未勝利 中京芝2000 10 13 14 14
ブリーズリー 岩崎翼  7/17 未勝利 中京芝2000 10 18
ベストティアラ 秋山真一郎  7/23 未勝利 中京ダ1800 13
ミスターライジン 高倉稜  7/17 未勝利 中京ダ1800
レンベルガー 川須栄彦  6/25 未勝利 阪神芝1800 15 A−
ロードアルペジオ  7/23 未勝利 中京芝2000
ワンスインアライフ 北村友一  6/12 未勝利 阪神芝2000

表中 「優」は前4節以内の優先出走権を持つ馬 騎手の太字は乗り替わり予定

フルゲート18頭のところに現在17頭出馬想定されています。信頼できるクラブ公式HPでは”出走可能A”のジャッジです。

これ以降は2016年8月6日に作成

●出馬確定表

出馬確定表 8月7日 小倉7R 3歳未勝利 芝2000m 出走数18頭
馬名 騎手 前走 過去着順 追い切り
インフィニティラヴ 松山弘平  7/02 未勝利 中京芝2000 13 10 14 12
ウォータープリアム 川田将雅  7/17 未勝利 中京ダ1800 11
エイシンイジゲン ダリオ・バルジュー  7/09 未勝利 中京芝2000 13 15
エイシンイパネマ 酒井学  7/17 未勝利 中京芝2000 11
クレッシェレ 義英真  7/02 未勝利 中京芝2000 11 11 10 12 10
クーパーズヒル 三津谷隼人  7/23 未勝利 中京芝2000 11 11
コンパッション 松若風馬  7/16 未勝利 中京芝2200 11
シゲルクルマダイ 小牧太  7/17 未勝利 中京芝2000
タガノプリンセス 太宰啓介  6/11 未勝利 阪神ダ1800 11
トライブキング 森裕太朗  6/25 未勝利 阪神芝1800 13 14
ナンヨーリノ 幸英明  7/09 未勝利 中京芝2000 10 13 14 14
ネオヴァンプアップ 秋山真一郎  7/17 未勝利 中京芝2000 15
ブリーズリー 岩崎翼  7/17 未勝利 中京芝2000 10 18
マテンロウピクサス 岩田康誠  7/17 未勝利 中京芝2000 16 13
ミスターライジン 高倉稜  7/17 未勝利 中京ダ1800
ライペンミノル 浜中俊  7/16 未勝利 中京芝2200 10
レンベルガー 川須栄彦  6/25 未勝利 阪神芝1800 15 A−
ワンスインアライフ 北村友一  6/12 未勝利 阪神芝2000

表中の「増」は出走想定表に載っていなかった馬 騎手の太字は乗り替わり

●小倉芝2000mコース解説

 フルゲートはA・Bコース使用時は18頭、Cコース使用時は16頭。スタート地点は正面スタンド前直線の4コーナーのポケット。最初の1コーナーまでの距離は472mと十分にあるので、普通は極端に速くはならないが、先行馬が揃うと雁行気味に行って自然とラップが上がる。
 前半3ハロンがある程度速く流れて、2コーナーを過ぎて向正面に入ったところでペースが落ち着き、3コーナーに差し掛かる手前でまたピッチが上がるのが特徴。
 道中の緩むべき部分が短くなりすぎたり、スローに落ち着きすぎるとマクる馬が出てきて隊列が3〜4コーナーで激しく動く。
 普通に流れれば逃げ、先行馬が有利となる。
 枠順は多頭数の大外は不利。馬場がいい時は内〜中枠。何故か8番ゲートが異常に強い
 芝1800mに比べれば紛れは少なく、強い馬が来る
有利な枠順 内〜中枠、特に8番ゲート
有利な脚質 先行、差し
ポイント 力勝負
種牡馬ベスト ハーツクライ、ディープインパクト、キングカメハメハ
連対騎手ベスト 浜中俊、川田将雅、丸山元気、北村友一、小牧太
推定勝ちタイム 良馬場 稍重馬場 重馬場 不良馬場
3歳新馬 2分04秒9 2分04秒9 2分06秒9
3歳未勝利 2分02秒4 2分02秒9 2分03秒1 2分06秒3
3歳500万 2分03秒1 2分06秒3
古馬500万 2分01秒4 2分02秒4 2分04秒7 2分04秒2
古馬1000万 2分00秒4 2分01秒5 2分03秒2 2分04秒3
古馬1600万 2分01秒4 2分02秒6 2分02秒8
古馬オープン 1分59秒4 1分59秒9

●騎手は川須栄彦騎手 ほっさん評価「B−」

 今回のレンベルガーの鞍上は川須栄彦騎手です。正直、そんなに騎乗技術の上手な騎手という印象はありませんが、手が合う馬に関してはしっかりと能力を引き出してくれます。愛馬ではグリューヴァインに騎乗していただきましたが、戸崎圭太騎手や酒井学騎手が騎乗しても巧く制御できなかった馬を川須栄彦騎手が乗っていただいた3鞍は共に2着、3着、4着と好走。中にはそれでも前が詰まり脚を余してというのもありましたが結果を残してくれました。彼にグリューヴァインの主戦を託したいという手綱捌きでした。

 ただ、それ以外の愛馬に騎乗していただいた時はお世辞にも良い騎乗とは言えなかったですね。私の愛馬にはグリューヴァインは以外ですと過去4頭騎乗していただきました。ラフェドフルールの時は、馬の能力以上のものを引き出せたかというとそういうものはなかったと思いますし、その前のグランデアモーレの時は、急遽の乗り替わりとはいえ、上手く制御できずに大敗させてしまいました。次走当時8年目の経験豊富な北村友一騎手がグランデアモーレに騎乗してアッサリ勝ったことからもやはり川須栄彦騎手はまだまだ感は拭えません。どちらかと言えばグリューヴァインのようなパターンは少なく信頼性に欠ける騎手です。レンベルガーを抜群の手綱で勝利に導いて欲しいですね。すでに追い切りで騎乗していただいており感触は掴んでおられると思うので期待したいです。

 川須栄彦騎手はエージェントの力もあって2年目に91勝と大ブレーク。しかし、以降は69勝→48勝→33勝→27勝とどんどんと勝ち星が減り、今年もまだ勝ち星がありません。しかし、若いですが286勝と勝ち数が多く、いろんな経験をされていますから期待をしております。


 2016年8月1日現在、中央通算295勝、勝率7.1パーセント、連対率13.4パーセント、重賞6勝。2011年はデビュー2年目にして中央91勝、勝率10.2パーセントと一気に大ブレーク。減量の恩恵のなくなった2012年でも69勝、勝率8.3パーセント、連対率15.8パーセントと非常に高い数字を残していた。しかし、昨年(2015年)は27勝、勝率5.4パーセント、連対率9.5パーセントと徐々に勢いに陰りが見られる。本年(2016年)はここまで9勝、勝率3.6パーセント、連対率9.3パーセントと特に勝ち星が少ない。


 川須 栄彦(かわす はるひこ)は1991年11月9日生まれの24歳。日本中央競馬会(JRA)栗東トレーニングセンターに所属する7年目の騎手である。騎手免許は平地競走、障害競走両方の免許を所持しているが、障害競走への騎乗経験は現在の所ない。現在はフリー。 


 2007年4月にJRA競馬学校騎手課程第26期生として入学。

 2010年2月に卒業して騎手免許を取得した。同期は菅原隆一、平野優、高倉稜、西村太一、水口優也。3月13日、栗東の本田優厩舎所属としてデビュー。第2回中京競馬3日目第1競走のビーンケードで初騎乗(16頭立て13着)。5月23日、第1回新潟競馬8日目第1競走でメイショウクレモナに騎乗して初勝利。67戦目と少し遅かった。1年目は18勝。
 12月9日に1年目としては異例のフリーに転向。本人によれば、この直前に行われた騎手免許更新のための講習会の存在を失念し、講習会に遅刻したことで調教師の本田の逆鱗に触れたことが直接の原因だが、それ以前から「厩舎のことを考えない行動が目立つ」等の理由で本田との関係が悪化していたとのことで、半ば所属厩舎から追放されるような形でフリーにならざるを得なかったという。

 2011年になると一気にブレークし、勝利を量産。6月19日の第4回阪神競馬2日目第11競走のマーメイドステークスで重賞初騎乗。騎乗馬のモーニングフェイスは12番人気ながらも5着と人気を大きく上回る健闘を見せたが、以後は年内だけで9戦あった重賞騎乗機会で全て掲示板に載ることが出来ず、一度も初騎乗時以上の着順を取ることはできなかった。11月5日の第5回新潟競馬7日目第4競走でマルコフジに騎乗してJRA通算100勝を達成した。10月30日現在での関西リーディングで、岩田康誠・福永祐一・川田将雅に次ぐ4位に入っていたために、同年開催の第25回ワールドスーパージョッキーズシリーズで補欠となっている。補欠とはいえ、デビュー2年目の騎手が選出対象となること自体が珍しいことである。
 2011年度の小倉競馬開催で通算40勝を挙げたことから、2012年1月18日、九州競馬記者クラブより『小倉ターフ賞』に選出された。

 2012年2月4日に第1回小倉競馬7日目第11競走の小倉大賞典でエーシンジーラインに騎乗して重賞初制覇。

 2013年5月4日の第1回新潟競馬1日目第9競走でオーシャンドライブに騎乗してJRA通算200勝を達成した


 騎乗が荒っぽく、2010年・2011年と2年連続でJRAの制裁点の合計が60点を超えている。このため他の騎手から騎乗振りを批判されることも少なくない。特に2012年2月に小倉競馬でレース中に西田雄一郎と交錯し騎乗停止(2日間)になった件については、後に吉田隼人が「年明けにヒジを使ってアウトになったじゃないですか。ああいうのは1ヶ月とかもっと重い処分が必要だと思う」と語るなど、競馬サークル内で不評を買った。


「1年目の12月に異例の早さでフリーになり、2年目に大躍進した。ただ、エージェントの力と減量の恩恵があっての結果で、技術的にはまだまだである。走る馬に跨るようになって持って行かれるシーンが見られるようになった。流れを読んで考えながら乗っている点は良いが、チグハグになることも多い。追いに関してはデビュー時よりも強く馬を押せるようになっている。結局は今のところ平場頼みということ。」(2012年上半期・佐藤祐樹元地方競馬騎手) 
 ほっさん愛馬での成績 (8戦0勝)

 2010年 5月15日 フローラシチー    3歳未勝利        新潟ダ1800m  15着/9番人気
 2011年 1月15日 マリアンヌシチー   3歳未勝利        京都芝1800m  13着/13番人気
 2013年11月10日 グランデアモーレ   500万下        福島芝1800m  11着/7番人気
 2013年12月21日 ラフェドフルール   2歳新馬          阪神芝1600m 10着/12番人気
 2015年 7月19日 グリューヴァイン   500万下         中京ダ1400m  2着/9番人気
 2015年10月11日 グリューヴァイン   500万下         京都ダ1200m  3着/3番人気
 2015年11月 7日 デスティニーシチー 三春駒特別 500万下 福島芝2000m  14着/8番人気
 2016年 1月16日 グリューヴァイン   500万下         中京ダ1200m  4着/3番人気


2012年12月21日 阪神5Rで愛馬ラフェドフルールに騎乗する川須栄彦騎手。(12番人気10着)

●前走レース後の騎手・調教師・専門誌のコメント

レンベルガー(15着)

 「スタートも速かったのである程度のポジションにつけていったのですが、その影響なのか道中はなかなか息が入らず苦しい流れになりました。今日のような重たい馬場も堪えたようで直線では早々にバテてしまいましたね。もっと後ろから行かせた方が馬はリラックスして走れるのかもしれません。いい結果を出せずに申し訳ありませんでした」(クリストフ・ルメール騎手・キャロットクラブ公式HP)

 「道中はいい位置を追走して直線に向かうあたりも手応え良く来ているなと思っていたのですが、体の小さいこの馬には重たい馬場も堪えていたのでしょう。まったく伸びが見られませんでした。それにジョッキーも言っていましたが、あまり出してポジションを取りに行くよりは、もう少し後ろで脚を溜めた方がいいのかもしれません。この後については優先権を逃してしまったこともありますので、一度放牧に出させていただき、出馬状況を見ながら復帰させる時期を検討していきます。力のある馬なのになかなか結果を出すことができずに申し訳ありません」(牧田和弥調教師・キャロットクラブ公式HP)

これ以降は2017年1月18日に作成

●パドック

 レンベルガーの馬体重は前走マイナス10キロの410キロ。前走後ひと月の放牧休養を経てですからこれだけ馬体が減っていることは割引しないといけません。輸送が堪えたのでしょうね。この時点で前走内容からも勝ち上がりはないなと思いました。

 腹回りは少し細く見えましたが毛づやは良く、踏み込みもしっかりとしていて馬の状態は悪く無さそうでした。

 なお6番のトライブキングの鞍上が野中悠太郎騎手から荻野極騎手に乗り替わりになっております。

●レース 

 レンベルガーはここに来てスタートで出遅れ(競馬ブックでは1馬身の出遅れ評価)。この辺りが超一流で前走レンベルガーに騎乗してくださったクリストフ・ルメール騎手と川須栄彦騎手の違いなんですよねぇ。そのまま前走の内容から後方待機が良いということで馬なりで後方へ。14番手になります。

 ちなみに好スタートは急遽乗り替わりになった荻野極騎手騎乗のトライブキング。この馬7番人気ですが結局2着に食い込みます。

 レンベルガーは道中折り合い良く、前もしっかりと空いている不利を受けない良いポジションで進めます。4コーナーでは大外に回ります。無難な騎乗なのですが、どう考えてもパンチ不足のレンベルガー。小回りコースで大外を回るなど、力のある馬がする芸当です。内を突くくらいの勇気がないと。

 そのまま大外をポツンと追い上げようとしますが、前も止まらず10着で入線。小倉で後方待機策というのは難しいですよね。直線の長い京都などなら更に上昇できると思いますが。

●時計の評価

 今回のレンベルガーの走破時計は2分02秒7良馬場でした。勝ち馬の走破時計が2分01秒7ですから、着同様大きく届きません。

 未勝利戦末期の弱面相手にこれですから、仮に奇跡で未勝利戦を脱出したとしても500万クラスでは全く出番がないでしょう。

●レース後の騎手・調教師のコメント

レンベルガー(10着)

 「実戦では初めて乗せていただくので以前との比較はできませんが、これまでのVTRや調教でも結構いい行きっぷりで追走していましたし、リズム重視で進めたんです。しかし、実際はどちらかというと行く気を見せず、自分から進んでいくという感じではありませんでした。腹をくくって終いに賭けましたが、最後もジリジリした伸びになってしまいました。もう少し前の位置で競馬ができれば良かったのですが…。うまく乗れず申し訳ありませんでした」(川須栄彦騎手・キャロットクラブ公式HP)

●気になる賞金は

 出走奨励金が384000円。1口で割りますと890円程度になると思われます。

●8月9日に引退が発表されました

 以下は8月9日に更新されましたクラブ公式HPレンベルガーの近況報告です。

「ジョッキーには2週続けて追い切りに跨ってもらい、ある程度の感触は掴んでもらっていたと思うのですが、いざレースに行くとイメージとは逆になかなか進んで行かないようでした。直線で大外に出してからはジリジリと脚は使っているものの、上位争いに加わるまでは至りませんでした。この馬本来の行きっぷりからすると今回も折り合いがカギだと思っていたのですが、このレースぶりを見てももしかすると精神的な部分の影響もあったのかもしれません。これまで2着に2度来ているように実力はある馬なのですが、トモを傷めてしまうなど順調さを欠いてしまったことも大きかったように思います。これだけの馬を勝たせてあげることができず会員の皆様には本当に申し訳なく思っております」(牧田師)未勝利クラスならば上位争いができる力の持ち主なのですが、今回はスタートしてからの行きっぷりもあまり良くなく、最後まで見せ場を作ることなく終わってしまいました。できることならば続けて使っていきたいところなのですが、この時期に優先権を逃してしまうと今開催中に使えるという保証もありません。また、すでに8戦を消化したことから次開催での出走は不可能であり、牧田和弥調教師をはじめ関係者で協議を行い、このタイミングで現役続行を断念し、競走馬登録を抹消することになりました。会員の皆様には誠に残念なことと存じますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。なお、本馬に出資されています会員の方へは後日書面をもってご案内いたします。

 ということで、8月9日にレンベルガーの引退が発表になりました。前回は超一流のクリストフ・ルメール騎手。今回は川須栄彦騎手に調教から入念に乗り込んでいただいての大敗です。今回も牧田和弥先生としてはベストを尽くしていただけたと思いますし、この先ズルズルと引っ張っても勝ち上がりは厳しいでしょう。この引退には異存はございません。8戦も走ってくれて満足しています。


 ただ、購入時に申し上げておりましたように、母であり愛馬だったクリンゲルベルガー(今でも私の家の玄関にクリンゲルベルガーの新馬戦の優勝ゼッケンと写真が額に入れて飾ってあります)への強い思い入れから購入したその子レンベルガー。母の能力からも勝ち上がりがギリギリで、勝ち上がればラッキーと思っていました。

 しかし、実際に走って見ると2着2回などなかなかの走りっぷり。つい欲が出て、勝ち上がって欲しいと思うようになりました。終わって見れば母と同じく2歳時から全く成長がなく、2歳新馬で勝ち上がった母と違い2歳時に勝ち上がれなかったことから未勝利引退に追い込まれてしまいました。

 せめて3歳1月の初日の競馬に浜中俊騎手で出走できていればと思いますが、歴史にタラレバは禁物です。残念ですが事実を受け入れ、今はレンベルガーにお疲れ様と言いたいですね。・・・と言ってもその後オークションで売却されまだまだ地方で現役で走っておりますが・・・。

 売却後レンベルガーは南関東で走っており、3戦目に7番人気ながら初勝利を挙げました。パチパチ。レベルの非常に高い南関東で勝てるのですから、ダートだったら勝ち上がれたかも知れませんね。もっとも小柄で非力な馬ですし常識では力の要るダートよりも軽い芝ですが。

 その勝ったレースでは馬体重は434キロ。しっかりと喰わせ込んで膨らませたようですね。お見事です。これからも末永く競走馬として活躍して欲しいですね。

 ありがとう、レンベルガー。

最後までご愛読ありがとうございました

2016年8月2日立ち上げ 4日、2017年1月18日加筆
レンベルガーの過去の特集をご覧になりたい方はこちら

2016年 6月25日 第7戦 3歳未勝利 阪神芝1800m (15着/7番人気) ルクソール様撮影現地写真多数掲載

2016年 5月14日 第6戦 3歳未勝利 京都芝1800m (6着/2番人気

2016年 5月 1日 第5戦 3歳未勝利 新潟芝1800m (7着/2番人気

2015年12月13日 第4戦 2歳未勝利 中京芝2000m (2着/5番人気)

2015年10月 3日 第3戦 2歳未勝利 阪神芝1800m (7着/5番人気)

2015年 9月19日 第2戦 2歳未勝利 阪神芝1800m (2着/4番人気) 写真多数付現地観戦レポート

2015年 7月 4日 デビュー戦 2歳新馬 中京芝1400m (5着/7番人気) ルクソール様撮影現地写真多数掲載

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