期待の愛馬クリンゲルベルガー 第5戦


3月7日 阪神6R 3歳500万 ダート1200m牝馬限定戦は、

5着/4番人気。

ギリギリ掲示板も4着馬には大きく水を空けられ、走破時計も平凡。

やはり、馬体の細化や追い切りの動きの悪さを見ても、疲労が蓄積しているのではないか。

ただ、今回の5着賞金70万円加算で、純粋な獲得賞金だけでも1050万円と、募集総額の1000万円を上回る。

この募集総額を上回ることは最低条件なので、まずは素直に喜びたい。

レース回顧と時計の分析、

レース後のデムーロ騎手のコメントと専門誌の評価を掲載。

(2009年3月10日完結)

2009年3月4日作成

●追い切り情報(3月4日作成)

前走前 2月18日 栗東坂路 稍重馬場 馬なり余力
1回
田中健
4F 58.6
3F 42.8
2F 28.0
1F 13.9



3月4日 栗東坂路 稍重馬場 馬なり余力

田中健
4F 59.1
3F 43.3
2F 28.5
1F 14.1
 3月4日、前走同様に軽めの追い切りですが、前走はあれだけ軽い追い切りにもかかわらず、馬体減でした。今回はプラス6キロ程度でないと、苦しいかも知れません。とにかく小柄な牝馬で、このあたりの調整が難しいところです。
 動きは前走前よりも重苦しいような気がします。私ほっさんの追い切り評価は「C」です。

●気になる出馬想定表

出馬想定表 3月7日 阪神6R 3歳500万下 ダート1200m 牝馬限定戦 全16頭
馬名 前走騎手 前走 過去着順 追い切り
エーシンワンダーズ 武幸四郎  2/14 寒桜5下 京都芝1200 11 11 14
エンジェルアリス 田村太雅  2/15 500万 京都ダ1400 14 16 10
クリンゲルベルガー デムーロ  2/22 こぶ5下 京都芝1600 10 13
グランドオアシス
スペシャルクイン 太宰啓介  2/15 未勝利 小倉ダ1000
セブンシークィーン 鮫島良太  2/08 かさ5下 小倉芝1200
タガノボヘミアン 丸田恭介  1/18 紅梅OP 京都芝1400 15 14
ツルマルハロー 後藤浩輝  2/15 500万 京都ダ1400 11
テイエムカルメン 小牧太 10/25 未勝利 京都芝1400
トウカイミステリー 武幸四郎  2/15 500万 京都ダ1400
プリティマリ 渡辺薫彦  1/24 500万 京都ダ1200 11 11 13 10 10 13
プリンセスジュディ 田中克典  2/15 500万 京都ダ1400 12 10
ホクトスワン 藤岡佑介  2/15 500万 京都ダ1400 10 14
マコトエレンシア デムーロ  2/15 500万 京都ダ1400 13 12
ミスティネール 熊沢重文  2/14 寒桜5下 京都芝1200 14 12 11 13
ラストダンス 田村太雅  1/25 500万 京都ダ1400 10 11

●阪神ダート1200mコース解説

 スタート地点は向正面直線の左端、2コーナー出口。最初の3コーナーまでの距離は342m。スタートしてから200mは平坦で、残り1000mから緩い下り坂。4コーナー出口まで下りが続き、残り200mが急坂となる。最後に坂がある分、京都のダート1200mほど露骨な前残りにはなりにくく、外からの差しが決まる。ただし、短距離戦だけに全体的に見れば逃げ・先行勢が有利。
 枠順は概ねフラットだが、気持ち外がいい。
頭数、脚質やメンバーによって事情が違ってくるのだが、1200mはダートコースのスタートなので枠順にかかわらず、テンのダッシュ力がある馬が先手を奪いやすい。よって、同じ前へ行く馬でも被されるリスクが少ない枠がいい。ただし、コーナー角度はキツイので外目に進路を取る馬は上手く回らないと、外に振られる。
 芝と同じくパワータイプの馬が優勢。前で押し切るにも差すにも馬力が必要。
有利な枠順 わずかに外
有利な脚質 逃げ〜先行
ポイント
先行力、パワー
種牡馬ベスト アフリート、フォーティーナイナー、ブライアンズタイム
連対騎手ベスト 武豊、安藤勝己、福永祐一、四位洋文、岩田康誠
推定勝ちタイム 良馬場 稍重馬場 重馬場 不良馬場
2歳新馬 1分14秒1 1分14秒7 1分13秒2 1分13秒1
2歳未勝利 1分14秒1 1分14秒0 1分12秒9 1分13秒4
2歳500万 1分13秒0 1分12秒2 1分12秒6
3歳新馬 1分14秒4 1分14秒0 1分13秒3 1分12秒7
3歳未出走 1分14秒5 1分13秒8 1分12秒2
3歳未勝利 1分13秒9 1分13秒7 1分13秒0 1分13秒3
3歳500万 1分13秒0 1分12秒4 1分12秒2 1分12秒2
古馬500万 1分12秒7 1分12秒5 1分11秒8 1分11秒9
古馬1000万 1分12秒1 1分11秒7 1分11秒4 1分10秒8
古馬1600万 1分11秒4 1分10秒2 1分10秒9
古馬オープン 1分10秒6

これ以降は3月5日に作成

●出馬確定表

出馬確定表 3月7日 阪神6R 3歳500万下 ダート1200m 牝馬限定戦 全14頭
馬名 騎手 前走 過去着順 追い切り
エンジェルアリス 池添謙一  2/15 500万 京都ダ1400 14 16 10
エーシンワンダーズ 荻野琢真  2/14 寒桜5下 京都芝1200 11 11 14
クリンゲルベルガー デムーロ  2/22 こぶ5下 京都芝1600 10 13
スペシャルクイン 福永祐一  2/15 未勝利 小倉ダ1000
セブンシークィーン 武豊  2/08 かさ5下 小倉芝1200
タガノボヘミアン 幸英明  1/18 紅梅OP 京都芝1400 15 14
ツルマルハロー 浜中俊  2/15 500万 京都ダ1400 11
テイエムカルメン 小牧太 10/25 未勝利 京都芝1400
トウカイミステリー 武幸四郎  2/15 500万 京都ダ1400
プリティマリ 石橋守  1/24 500万 京都ダ1200 11 11 13 10 10 13
プリンセスジュディ 松山弘平  2/15 500万 京都ダ1400 12 10
ホクトスワン 藤岡佑介  2/15 500万 京都ダ1400 10 14
マコトエレンシア デムーロ  2/15 500万 京都ダ1400 13 12
ミスティネール 熊沢重文  2/14 寒桜5下 京都芝1200 14 12 11 13
ラストダンス 和田竜二  1/25 500万 京都ダ1400 10 11

表中の「増」は出走想定表に載っていなかった馬 騎手の太字は乗り替わり。

これ以降は3月6日に作成

●専門誌の印と評価

競馬ブック

短評は「大駆警戒」


予想家の印
馬名 長岡利 山田理 西村敬
クリンゲルベルガー
ホクトスワン △△
トウカイミステリー △△ △△
セブンシークィーン
エーシンワンダーズ
スペシャルクイン
テイエムカルメン
ツルマルハロー
二重△は△△で処理
あとは無印



予想オッズ
馬名 予想オッズ
スペシャルクイン 4.0
トウカイミステリー 4.3
セブンシークィーン 5.4
クリンゲルベルガー 7.4
テイエムカルメン 8.2
ツルマルハロー 8.3
ホクトスワン 9.5
以下21倍以上省略



スピード指数

馬名 最高値 3走前 2走前 前走 評価
クリンゲルベルガー 71 69 68 71


デイリー馬三郎

予想印

◎ ツルマルハロー
○ スペシャルクイン
▲ セブンシークィーン
△ クリンゲルベルガー

以下省略

●陣営のコメント

クリンゲルベルガー

 「芝、ダートうんぬんより短い距離がいい。馬体減もカイ食いはいいし、限定戦で期待。」(浅見助手・デイリー馬三郎)

 「この馬のパターンで、追い切りはやりすぎるとよくないので、この時計は予定どおりです。動きもいいですし順調に来ていますが、前走の馬体減がちょっと予想外だったので、そこだけが気がかりと言えば気がかりですね。カイバは追い切り後に少し落ちても、夜カイバで調整して1日分の量は残さず食べています。福島遠征が続いても増えていたぐらいの馬だったので、もしかしたらレースを覚えてきて、馬自身が競馬が近いことを感じるようになったのかもしれません。前走減ったとはいえ体調面も問題なく来ていますので、ダートでいい結果を出してほしいですね」(山吉助手・キャロットクラブHP)

●ほっさん予想

エンジェルアリス

 前走は京都ダート1400mで16番人気14着。騎手は良くなるが、一変までは・・・。追い切りも終いの伸びに欠ける。

エーシンワンダーズ

 前走は芝の1200mで11番人気11着。ダートも持ち時計は悪く、とてもとても。追い切りも全然ダメ。

クリンゲルベルガー

 前走はダート戦を除外になり芝へ。そこは大敗もダートは1戦して2着1回。その時の時計は平凡だが、終いの脚は特筆もの。

 圧勝しても不思議ではないが、前走の馬体の細化が気がかり。今回も細化しているようであれば、”消し”も必要。追い切りも前走前ほど良く見えない。いわゆる、目に見えない疲れがあるような気が・・・。

スペシャルクイン

 前走小倉で未勝利脱出も初距離で昇級戦。まずはクラス慣れが必要。追い切りはそれなり。

セブンシークィーン

 クリンゲルベルガーと同じ福島2歳Sに出走。クリンゲルベルガーは二度の長距離輸送で13着大敗だが、こちらは4着と奮闘。その内容から前走は1番人気に支持されるも8着。

 今回は久々のダートだが、走らないことはない。武豊騎乗で一変か、または下げ過ぎて後方のまま動けずか。追い切りは冴えない。

タガノボヘミアン

 新馬勝ち後、前走はオープン戦だが15着大敗。そこまで2戦は芝。今回初ダートだが新馬戦13番人気というところからもいきなりは・・・。

 追い切りも一杯に追ってこの程度では。

ツルマルハロー

 新馬戦圧勝したダートでの前走は3番人気に支持されるも7着といいところなし。本来なら武豊騎手だが、見捨てたところを見ると、もう頭打ち??そういえば、新馬戦の時計も平凡だった。追い切りも動かない。

テイエムカルメン

 前走芝で勝ち上がるもなぜかいきなりダートへ。芝の安定勢力だが、ダートは未知数。父はタイキシャトル。追い切りの動きからはダートも走りそうだが。

トウカイミステリー

 17分の16の確率の出馬投票で我らが愛馬クリンゲルベルガーが除外されたダート1400mで断トツの1番人気ケイアイガーベラの2着。走破時計も良く、1番人気確実。

 前走は、クリンゲルベルガーが出走していれば、ケイアイガーベラの次に来るだろうと思っていたが、時計も見るとこの馬にも負けていたような気がする。やはり持ち時計があるのは信頼できる。

 しかし、追い切りは併走馬に先着も平凡。

プリティマリ

 全くいいところなし。

プリンセスジュディ

 鞍上はデビュー日に2勝を挙げた大物かもしれない騎手松山弘平。これが勝つようなら三浦皇成並みか。常識的には無理。追い切りも動いていないし。

ホクトスワン

 前走はケイアイガーベラが勝ったダート1400m。時計も素晴らしく、当然人気の中心。しかし、追い切りの動きは不満。

ミスティネール

 ダートの方がいいのでは?中間に速い追い切りがないが・・・。

ラストダンス

 まだまだクラス慣れが必要と思われる。
トウカイミステリー
ホクトスワン
クリンゲルベルガー
テイエムカルメン、ツルマルハロー
 クリンゲルベルガーに勝って欲しいですが、前走2着と3着の◎と○は時計も素晴らしく、調子下降気味のクリンゲルベルガーにとってね逆転には疑問が残ります。同じダート2着とはいえ、クリンゲルベルガーの時計はたいしたことはありません。これを勝つようならダート界では将来は明るいですが、常識的には厳しいでしょう。

 それら2騎を馬なりで完全に封じ込めたケイアイガーベラは相当強いですよ。


 私は当日仕事で行けませんが、口取りの権利は次回の楽しみにとっておきます。

これ以降は3月7日に作成

●レース 

 まず、気になる馬体重ですが、前走の8キロ減から更に2キロ減って416キロと、これまでで一番細くなってしまいました。レース前にこの数字を見た瞬間に私は大敗を予測しました。

 クリンゲルベルガーのスタートは、煽るように出てしまい、8番手追走となってしまいます。前日当HPで書きましたように、最内枠は出遅れると包まれてしまい地獄です。アッチャーという感じですが、さすがデムーロ騎手。上手く前を空けて砂も被らず追走します。

 前はツルマルハローがハナを切ります(結局3着)。2番手はミスティネール(結局11着)。3着はエーシンワンダーズ(結局7着)とという隊列になります。

 クリンゲルベルガーはその後最内のラチ沿いを距離ロスなく進み、4角でも最内を回ります。4角出口でムチを入れると同時に外に出し、追いますが、バテた馬を交わす程度。上がり3ハロンは37秒2ですが、前々走よりもいい伸びを見せているも、上位は36秒前半で上がっています。出遅れたとはいえ、まだまだあっさり勝てそうにはありません。

●時計の評価

 今回のクリンゲルベルガーの走破時計1分13秒6重馬場は、阪神ダート1200mの3歳500万クラスの過去10年間の平均勝ちタイムは1分12秒2重馬場ですから、残念ながら力及ばずというところでしょう。

 しかし、レース前にお話ししていましたように、馬体も細化し追い切りの動きも同じ軽めの馬なりでも悪くなっています。疲労が蓄積していると考えますが、どうでしょう。

これ以降は3月10日に作成

●レース後の騎手・調教師のコメント

クリンゲルベルガー(5着)

 「スタートでジャンプしてしまって遅れてしまいました。それでも直線はよく伸びていますし、前走で感じたように現状ではダートのほうがいいですね。距離はもう少しあったほうがいいと思いますし、経験がまだ浅くレースに集中しきれていない印象なので、舌を縛ってみてもいいかもしれませんね」(デムーロ騎手・キャロットクラブHP)

 「スタートで遅れてしまったのが響いてしまいましたね。厳しい状況の中から、直線ではよく伸びて前との差を詰めてくれました。もう少し距離があったほうが競馬をしやすそうなので、次は1400mくらいを使ってみようと思います」(浅見秀一調教師・キャロットクラブHP)

 「経験を積んでいけば、更に動けるようになると思う。距離ももう少し長い方がいいかも。」(デムーロ騎手・競馬ブック)

●専門誌のレース評価

クリンゲルベルガー(5着)

 「ダッシュが鈍くて後方から。道中は無理せずラチ沿いを追走し、直線で外に出したが、ジリジリとしか差が詰らなかった。」(競馬ブック)

●今後の展望

 うーん、前走で1600mが長くて、ダートの方がいいと言われ、今回は1200mを走って距離が短いと言われ、これではダート1400mしかありません。

 ダート1400mは京都や阪神に比較的番組数も多く、牝馬限定戦もそれなりに組まれていますが、ローカルですと1200mか1700mの選択肢しかありません。もちろん、坂のないローカル競馬場の1700mなら対応できると思いますが、随分とレースが限定されてしまったものです。

 それでも能力はありますし、デムーロ騎手のおっしゃるように、舌を縛るなどの対応で、能力が出し切れるかも知れません。

●最後に

 見出しにも書きましたが、今回の本賞金70万円を獲得したことにより、クリンゲルベルガーの獲得賞金は本賞金だけで1050万円と募集総額の1000万円を超えました!!

 例えば募集総額が4000万円の馬が500万クラスで勝ち負けに苦しむようですと、かなり涙がチョチョ切れますが、我らが愛馬クリンゲルベルガーは1000万円の馬です。常識的にはこの程度という判断での募集金額なのでしょう。

 しかし、この獲得賞金1000万円に辿りついたのは、まだ3歳の3月です。これから引退までに何走も走れますし、ダートでの活躍からも、まだまだ本賞金を稼いでくれることでしょう。

 ですから、私は今回のレースを見て落胆しているわけではありません。むしろ確実に掲示板に載って、それなりの金額を銜えて来てくれる愛馬に感謝の気持ちしかありません。

 もっとも、新馬戦の圧勝を見ると、もっと大きいところをと欲が出た時期もありましたが、十分に夢は見させてもらったし、新馬勝ちといういまだ達成できなかった夢を叶えさせてもらいました。また、そのときのゼッケンも当選し、本当に良い思いをさせてもらっています。


 あとは、いずれ500万クラスを勝ち上がるときに、口取り式に参加できればと思っています。

 いつまでも元気に走って欲しい!!がんばれクリンゲルベルガー!!

最後までご愛読ありがとうございました

2009年3月4日作成 5日、6日、7日、10日加筆
クリンゲルベルガーの過去の特集をご覧になりたい方はこちら

第4戦 2009年 2月22日 こぶし賞 3歳500万 京都芝1600m (10着/9番人気)

第3戦 2009年 1月25日  3歳500万 京都ダート1400m (2着3番人気) パドック写真多数付き 現地観戦レポ

第2戦 2008年11月24日 福島2歳ステークス オープン 福島芝1200m (13着/2番人気

デビュー戦 2008年11月 8日 2歳新馬 福島芝1200m (1着1番人気

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