アモーレエテルノ(ヒカルアモーレの12) 第5戦


キャロットクラブ出資愛馬第23号は、早い段階から、もっとも狙っていた馬。


母は2勝馬ながら、フィリーズレビューJpnU4着、忘れな草賞オープン3着の実力馬で、初仔のグランデアモーレは最優先枠で取得したほど。

そのグランデアモーレは2歳7月の新馬戦を優勝。このレースは後に出走8頭中6頭が勝ち上がり、2、3着馬はすでに2勝馬。続く札幌2歳S GVも後のNHKマイルカップJpnT優勝馬に先着しての6着と能力を見せた。

そんな若くて実力もあり仔出しのいい母の産駒を私が狙わないわけがない。しかも安価。今回は関東馬だが、それでも欲しいくらいの馬。馬格もあり、馬体も良く見える。

というわけで、一般枠でも確実に買えそうだったので購入。結局、第二次募集開始からすぐに満口。

そして、クラブ公式HPの最初の近況報告で、いきなり”大物感”という言葉が登場!!満口に遠い募集馬なら、過去こういうコメントが出ることは多々あったが、満口間近で売り切れ確実の馬にこういったコメントが出ることは”異例中の異例”で、これは相当期待できるのではないか。


しかし、それ以降の近況ではあまり良いコメントは出ず、逆にメンタル面の繊細さが登場。その言葉通りデビュー戦のパドックでは他馬や人を気にして暴れまくり恐がりな面を披露。これは競走馬にとって大きなマイナス。そして体力も無駄に消耗。

ただ、レースでは二の脚が速く、重心も低く姉譲りの良い走り方。馬格もあり馬体も良いことから、メンタル面さえ改善できればある程度やれると思う。問題は新鋭で上のクラスで全く実績のあげられない木村哲也調教師。こんな難しい馬を上手くコントロールできるのか?


どう考えても早くデビューさせすぎた新馬戦から5か月の休養期間を経て臨んだ2戦目は初ダートで砂を被るのを嫌がり、随分と位置取りを悪くしたが、直線は9頭をごぼう抜きするほどの脚で5着。やはり能力はありそう。デイリー馬三郎の次走狙い馬にもアモーレエテルノが登場。

せっかく優先権を取ったものの右前脚の球節に張りが出でいるということで放牧。約4か月の放牧を経て出走した3戦目は2戦目で馬の弱点を掴みきった北村宏司騎手の素晴らしい騎乗で3着とついに馬券圏内まで来た。

しかも大型馬の休養明け叩き1走目だし、不安の脚元に配慮して中間の追い切りも全体的に軽め・少なめだったが、締まった馬場ながら走破時計もかなり速く、少なくとも未勝利クラスでは能力上位を確信させてくれた。


ところが木村哲也調教師は3着と好走した東京コースではなく福島での出走を明言。理由は直線の長い東京は後ろから来られるのが怖いからだそうだが、東京1600mと福島1700mでは、右回りと左回り、芝スタートとダートスタート、広いコースと狭いコースなど全く異なるコース。

そういった不安が的中し、前走は1番人気に支持されながらも6着と優先権すら逃した。

もう東京開催での未勝利戦はない。好走したコースに出さない下手な采配で、一気に勝ち上がりは微妙に。出資時から懸念していた”預託厩舎”という部分がやはり最大のネックに。デビュー戦の下ろすのが早すぎたことといい、再度騎手がバッティングしていたことといい、全く何をやっているのだか。


前走後、競馬場からそのままノーザンファーム天栄に放牧に出されましたが8月12日に美浦トレセンに帰厩しました。

次走は8月29日 新潟3R 3歳未勝利 ダート1800m 牝馬限定出走!!

フルゲート15頭のところに想定数は15頭。アモーレエテルノは節が空いている為出走は確実。信頼できるクラブ公式HPでも”出走可能A”のジャッジ。結局15頭で確定。

鞍上は前々走で3着に持って来てくれた北村宏司騎手で楽しみ。

2着/5番人気。

勝ちに行く抜群のレースぶりで強い内容だったが、最後の最後に1頭後ろから飛んできて差されてしまった。

やはり左回りは間違いない馬。もちろん、キックバックを避けるために抜群のスタートから2番手の絶好位を確保した北村宏司騎手の素晴らしい騎乗を忘れるわけにはいかない。

2着と優先権を確保したので、節がなくても出たいレースに出られることは大きい。また、力上位を見せつけたことで、次走最悪負けても即引退ではなく地方転厩や500万クラスへの格上挑戦も模索されるだろう。いろんな意味で大きな2着。


レース回顧と時計の分析、レース後の北村宏司騎手のコメントを掲載。

(2015年9月15日完結)

2015年8月20日立ち上げ

●前走後、脚元への負担がかかりやすいなかで連戦したことと、6着と優先出走権を逃してしまった為、競馬場から直接ノーザンファーム天栄に放牧に出されましたが、8月12日に帰厩しました

 前々走は東京競馬場で強い内容で3着だったことから前走は1番人気に支持された我らが愛馬アモーレエテルノでしたが、6着と大敗しました。そして、脚元への負担がかかりやすいなかで連戦したことと、6着と優先出走権を逃してしまったことなどから、競馬場から直接ノーザンファーム天栄に放牧に出されました。

 木村哲也調教師は3着と好走した後、私が強く主張する同じ東京コースではなく福島での出走を明言されます。理由は直線の長い東京は後ろから来られるのが怖いからということですが、3着と強い内容で好走した東京1600mと前走出走した福島1700mでは、右回りと左回り、芝スタートとダートスタート、広いコースと狭いコースなど全く異なるコースです。

 私のそういった不安が的中し、前走はこの未勝利戦末期の大切な時期に優先権すら逃す最悪の結果になりました。もう東京開催での未勝利戦はありません。好走したコースに出さない下手な采配で、一気に勝ち上がりは微妙に。出資時から”預託厩舎”という部分が最大の懸念だと申し上げてきましたが、現在も痛切に感じている次第であります。デビュー戦の下ろすのが早すぎたことといい、騎手が2度もバッティングしていたことといい、全く何をやっているのだか。


 そして8月12日に臨時に更新されましたクラブ公式HPの近況報告によりますと、8月12日に美浦トレセンに帰厩したことと、次走は牝馬限定戦を目指していくことが発表になりました。

 次走は8月29日 新潟3R 3歳未勝利 ダート1800m 牝馬限定を予定です。更に19日の更新で鞍上が前々走でアモーレエテルノを3着に持って来てくれた最も頼れる北村宏司騎手であることが発表になりました。

 新潟の方が好走した東京競馬場にコース形態が近く、前走の福島戦よりも期待は大きいです。しかし、スーパー未勝利戦を含めてあと2戦しか未勝利戦を戦えるチャンスがなく、現状から2戦で勝ち上がれるのかと言うと正直厳しいと言わざるを得ません。

これ以降は2015年8月26日に作成

●追い切り情報(8月26日更新)

前走前 7月1日 美浦南ウッドチップ 重馬場 馬なり余力

助手
4F 52.8
3F 38.3
1F 12.6[1]
トーセンスパンキー(古馬500万下)馬なりの内を0.4秒追走同入



8月16日 美浦南ウッドチップ 良馬場 馬なり余力

助手
4F 58.4
3F 42.2
1F 14.4[8]


8月19日 美浦南ウッドチップ 稍重馬場 馬なり余力

小野寺祐太
4F 54.7
3F 40.0
1F 13.5[3]
コルコバード(2歳新馬)末強めの内を0.2秒追走同入


8月23日 美浦南ウッドチップ 稍重馬場 馬なり余力

小野寺祐太
4F 58.8
3F 43.8
1F 15.2[6]


8月26日 美浦南ウッドチップ 重馬場 馬なり余力

小野寺祐太
5F 68.5
4F 53.5
3F 39.5
1F 13.2[5]
バルブランシュ(古馬500万下)馬なり余力の内同入
 8月16日、12日に帰厩後、初の追い切り時計を計時しました。ハロン14秒程度の追い切りですが、終いの時計を要していてまだまだこれからということろですね。

 8月19日、小野寺祐太騎手に調教をつけていただきました。2歳の新馬と併せての同入で、終いの時計もたいしたことがないなと思っていましたが、競馬ブックでは”余裕持っての併入”、デイリー馬三郎では”出来は良B”とどちらも高評価です。
 実際の手応えや感触は現場を見た者でなければわかりませんから、専門誌が共に良い評価をくれているわけですし、悪い訳がないですよね。
 以下は同日(8月19日)更新されましたクラブ公式HPアモーレエテルノの近況報告です。
「今日は前向きさをより促すような形にしつつ、また脆さを見せるキックバックを浴びせる形も取り入れて追い切りを行いました。3頭併せの一番後ろから進んで終いを伸ばすようにしましたが、動きとしてはまずまずだったと思います。動かしていく形にはなりましたけれど極端にリズムを崩すことはなかったように思います。天栄にいるときも頻繁に見に行っていましたが、前走後はさすがにちょっときつそうな状態でした。それをしっかりとケアしてくれたことでここ2週間くらいでグッと上がってきたように思えます。実際のところ天栄から引き継いだ先週からのこちらでの様子は悪くなく、健康状態は維持できているように思えるんです。何とか来週いい形で、そして良い結果を出せるようにしっかり準備をしていきます」(木村師)29日の新潟競馬(3歳未勝利・牝馬限定・ダ1800m)に北村宏騎手で出走を予定しています。
 朝、小野寺祐太騎手で追い切ったという情報を見た時に、本番も彼かと思ってしまいましたが、夕刻の近況更新でレースでの鞍上は北村宏司騎手と発表になりました。そりゃ、前々走を素晴らしい騎乗で3着に導いてくれた北村宏司騎手がアモーレエテルノにとって一番ですよね。楽しみです。

 8月23日、今回も小野寺祐太騎手に調教をつけていただきました。しかし、終いの1ハロンで脚が上がっており、体重の軽い騎手騎乗の調教としてはなんとも寂しい限りです。次週出走予定ですが、最後まで粘りきれない気がしてなりません。ましてや直線の長い新潟ですからねぇ。

 8月26日、またまた小野寺祐太騎手に調教をつけていただきました。今回は最後までそれなりに伸びていますから3日前ほど悪くないですね。とはいえ、大型馬なのに節の割りに軽めの調教と言うところ辺りが球節の状態が完全ではないことを現わしていますし、なんとも強気にはなれないですね。
 私ほっさんの追い切り評価は「B+」です。軽めの追い切りばかりですが、本数は乗っていますし、騎手の小野寺祐太くんがつきっきりで調教をつけてくださっていますし、そりゃ状態は悪くないでしょう。ここで勝ち上がって、いずれ小野寺祐太騎手にもレースで跨がって欲しいですね。
 競馬ブックでは”バネ感じさせ”ということで、滅多に出ない右肩上がりの矢印です。ただ、全体的には滅多に出ない右肩上がりの矢印ですが、アモーレエテルノに関しては今回が3度目です。5着だった3走前と6着だった前走前です。前走は小回りコースが向いていませんでしたから参考外で良いでしょう。ただ、3着だったときは追い切り評価はそこまで高くはなかったんですよね。デイリー馬三郎でも”出来安定B”と高評価です。

●気になる出馬想定表(8月29日 新潟3R)

出馬想定表 8月29日 新潟3R 3歳未勝利 ダート1800m 牝馬限定 フルゲート15頭 想定数15頭
馬名 予定騎手 前走 過去着順 追い切り
アモーレエテルノ 北村宏司  7/05 未勝利 福島ダ1700 10 B+
エフティペス 吉田隼人  6/20 未勝利 東京芝1800
カスミチャン 石川裕紀人  5/30 未勝利 東京ダ1600
クールオボロ 津村明秀  8/16 未勝利 新潟ダ1800 15
サリーシャッセ  8/16 未勝利 新潟ダ1800 13 12 14
スガノデュランダル 木幡初也  7/04 未勝利 福島芝1200 14 15
ティースワロ 松岡正海  8/02 未勝利 新潟ダ1800
プロセルビナ  7/25 未勝利 福島ダ1700 10
ボンヌヴェル 田辺裕信  5/30 未勝利 東京ダ1600 12
ミュークロール 嘉藤貴行  7/18 未勝利 福島ダ1700 10 12 11
ミルファンティ 江田照男  7/18 未勝利 福島ダ1700
メビウス  8/09 未勝利 新潟ダ1200 10 14 12
ラックアサイン 大野拓弥  8/02 未勝利 新潟ダ1800 10
レインボーシャワー 田中勝春  8/02 未勝利 新潟ダ1800 14
レーヌドオリエント 内田博幸  7/19 未勝利 福島芝2000 11

表中 「優」は前4節以内の優先出走権を持つ馬 騎手の太字は乗り替わり予定

フルゲート15頭のところに現在15頭出馬想定されています。アモーレエテルノは節が空いているので出走は確実です。信頼できるクラブ公式HPでも”出走可能A”のジャッジ。

これ以降は2015年8月27日に作成

●出馬確定表

出馬確定表 8月29日 新潟3R 3歳未勝利 ダート1800m 牝馬限定 出走数15頭
馬名 騎手 前走 過去着順 追い切り
アモーレエテルノ 北村宏司  7/05 未勝利 福島ダ1700 10 B+
エフティペス 吉田隼人  6/20 未勝利 東京芝1800
カスミチャン 石川裕紀人  5/30 未勝利 東京ダ1600
キャンドルスピン 大野拓弥  8/01 未勝利 新潟芝1600 16 10 10 15
クートネイ 柴田大知  8/01 未勝利 新潟芝1800
クールオボロ 津村明秀  8/16 未勝利 新潟ダ1800 15
スガノデュランダル 木幡初也  7/04 未勝利 福島芝1200 14 15
ティースワロ 松岡正海  8/02 未勝利 新潟ダ1800
ドラゴンハピネス 伊藤工真  8/02 未勝利 新潟ダ1800  
プラセンタ 西田雄一郎  8/16 未勝利 新潟ダ1200 12 11 11
ボンヌヴェル 田辺裕信  5/30 未勝利 東京ダ1600 12
ミュークロール 嘉藤貴行  7/18 未勝利 福島ダ1700 10 12 11
ミルファンティ 江田照男  7/18 未勝利 福島ダ1700
レインボーシャワー 田中勝春  8/02 未勝利 新潟ダ1800 14
レーヌドオリエント 内田博幸  7/19 未勝利 福島芝2000 11

表中の「増」は出走想定表に載っていなかった馬 騎手の太字は乗り替わり

結局15頭で確定しました。

●新潟ダート1800mコース解説

 フルゲートは15頭。スタート地点はスタンド前直線の4コーナー寄り。最初の1コーナーまでの距離は389m。
 最初の直線は、同じ左回りの中京よりも長く、前半の入りは必ず速くなるわけではない。メンバーによって変わる。
 コース全体が縦長なので、1〜2コーナーのカーブがきつく、ここでは馬群がタテ長になりやすい。
 したがって、1コーナーに入るまでのポジションはやはり重要で、先行できる馬の方が有利
 後方で待機する馬は、自然と前の馬と離されるので厳しくなる
 コーナー角度のキツさは3〜4コーナーも同じだが、1200mほどガンガンは残らないし、単調でもない。
 上のクラスになるとゴール前の接戦が多く、むしろ面白い。複数の先行馬の叩き合いに、外からの差し馬が届くかどうかという展開になりやすい

有利な枠順 外枠
有利な脚質 逃げ〜先行
ポイント 先行力、ゴール前の凌ぎ合い
種牡馬ベスト シニスターミニスター、キングカメハメハ、シンボリクリスエス
連対騎手ベスト 内田博幸、岩田康誠、吉田隼人、戸崎圭太、北村宏司
推定勝ちタイム 良馬場 稍重馬場 重馬場 不良馬場
3歳未勝利 1分56秒1 1分55秒5 1分55秒1 1分54秒7
3歳500万 1分52秒8 1分55秒2 1分52秒4
古馬500万 1分54秒2 1分53秒7 1分53秒1 1分52秒3
古馬1000万 1分52秒8 1分52秒4 1分51秒6
古馬1600万 1分52秒3
古馬オープン 1分51秒6 1分51秒0

●騎手は北村宏司騎手 ほっさん評価「A+」

 今回のアモーレエテルノの鞍上は前々走で3着まで押し上げてくださった北村宏司騎手です。芝スタートで巧く先行させ、キックバックを嫌がるので砂を被りづらいポジションで脚を溜めと素晴らしい騎乗でした。

 当然、それだけ巧くアモーレエテルノを乗りこなし3着に導いた北村宏司騎手に乗って欲しいとだれでも思いますよね。今回で決めて欲しいですね。


 北村宏司騎手は我が軍団では重賞ウィナーのバウンスシャッセの主戦騎手です。バウンスシャッセでもフラワーカップGVの優勝やオークスGT3着など素晴らしい騎乗をしていただいております。

 今が一番充実期と言え、実力・経験を兼ね備えた素晴らしい騎手です。その手腕でアモーレエテルノの能力以上のものを引き出して優勝に導いて欲しいですね。


 2015年8月26日終了現在、JRA通算1150勝。GT2勝、重賞28勝。勝率9.3パーセント、連対率18.3パーセントといずれもなかなかの数字である。

 昨年(2014年)は117勝、勝率11.5パーセント、連対率23.6パーセントと2年連続で100勝を超えてきた。全国騎手リーディング堂々の5位。本年(2015年)ここまで52勝、勝率10.7パーセント、連対率19.6パーセント。すでに2度の騎乗停止を受けているので勝ち数は例年に比べ少ないが、それでも全国騎手リーディングの10位と悪い成績ではない。



 北村 宏司(きたむら ひろし)は1980年7月24日生まれの35歳。日本中央競馬会(JRA)美浦トレーニングセンター所属(フリー)の17年目の騎手である。デビューから永年藤沢和雄厩舎所属だったが、2011年1月1日付けでフリーになった。


 馬術の国体選手だった父親が、家で馬を飼っていたこともあり、幼少の頃から乗馬に親しんでいた。

 1999年に騎手デビュー。同期には二本柳壮、高田潤らがいる。初騎乗は同年3月6日、中京競馬第4競走のイブキアーンドランで、16頭立ての16着だった。初勝利は同年3月14日、中山競馬第2競走で、タイキコンコルドに騎乗してのものであった。その年は6月に左足を骨折し、それによる1ヶ月の休養があったものの37勝を挙げ、JRA賞(最多勝利新人騎手)を獲得した。

 デビュー翌年の2000年1月30日、東京競馬場での東京新聞杯を単勝7番人気のダイワカーリアンで制して重賞初勝利。その後もこの年から38勝→54勝→41勝→78勝→65勝→59勝と堅実に勝ち星を挙げ、関東リーディングの上位に名を連ねる。

 所属の藤沢和雄厩舎はGTによく管理馬を送り出すが、北村が騎乗していた馬がGT出走になると他のリーディング上位の騎手や外国人騎手に乗り替わりというパターンが多かった。しかし、岡部幸雄が2005年に引退して以降は実力のある馬の騎乗が回ってきている。また、藤沢も2006年からは「日本人騎手育成のためにオリビエ・ペリエ、ケント・デザーモなどの外国人騎手に依頼せずに(自身の厩舎に所属する騎手を中心とした)日本人騎手に依頼する」と宣言しているため、更に有力馬への騎乗機会が増えている。

 ダンスインザムードに騎乗した2005年の天皇賞(秋)では、それまで不振に陥っていた同馬を、前年に2着したときと同じような先行3番手という競馬を試みた結果、僅差の3着に粘らせ復活させた。さらに2006年のヴィクトリアマイルでは同馬を桜花賞以来2年ぶりの勝利に導き、自身初のGTタイトルを獲得。同時にヴィクトリアマイルの初代優勝騎手となった。

 そのヴィクトリアマイルの8日後には、東西騎手対抗サッカー大会に参加。この場でも、東軍(Jスマイル)を勝利へと導き、MVPに選ばれるという活躍を見せた。

 2007年9月、通算500勝を達成。

 2008年、アメリカ合衆国へ遠征していた自厩舎のカジノドライヴのピーターパンステークスへ向けての調教を行うためのパートナーとして渡米し、5月7日の追い切り後に帰国した。その帰国直後の5月11日に京都競馬場で行われた第12競走でジェイケイボストンに騎乗し、最後の直線で前の馬と触れてつまずいたことにより落馬し、その後左前腕部骨折、左大腿部挫創と診断された。なおジェイケイボストンの落馬直後にはコンゴウダイオーと鞍上の武英智(北村と同期でもある)が接触し、後者も落馬するという大きな落馬事故となっている。そして療養中には普段できないことをしたいということからフランスへ競馬研修を行うなどした。傷が癒えて8月21日より調教に復帰し、9月13日より実戦復帰を果たし、復帰初日に勝利を挙げている。そして復帰2週目の9月21日には2頭落馬というアクシデントの中、セントライト記念をダイワワイルドボアで勝ち、2008年初重賞勝ちを記録した。

 2011年1月1日付けで、それまで所属していた藤沢和雄厩舎を離れてフリーとなった。

 2014年3月1日、中山4Rをファンシーミューズで勝ちJRA通算1000勝を達成。


 「2011年の1月1日付けで藤沢和雄厩舎から離れてフリーになった。論理的で勉強家。コメントは的確でダメと思っている時はニュアンスで伝わってくる。感覚派ではなく、2度、3度騎乗して肌で覚えてからの方が狙いやすい。」(佐藤祐樹元地方競馬騎手)
 ほっさん愛馬での成績 (16戦1勝)

 2006年10月28日 マドリードシチー  3歳未勝利  東京芝2000m    7着/12番人気
 2008年 3月15日 ギムレットシチー  3歳未勝利  中山芝2000m   8着/4番人気
 2009年 8月 9日 シャンスイ      500万下  新潟ダ1200m    11着/11番人気
 2011年10月 8日 アフロディーテ   500万下  東京芝1600m     5着/4番人気
 2012年 1月28日 フランベルジェ   3歳500万下 東京ダ1600m   13着/13番人気
 2013年11月 2日 バウンスシャッセ アルテミスS 重賞 東京芝1600m 10着/10番人気
 2014年 3月21日 バウンスシャッセ フラワーカップGV 中山芝1800m  1着/3番人気
 2014年 4月20日 バウンスシャッセ 皐月賞 GT    中山芝2000m  11着/12番人気
 2014年 5月25日 バウンスシャッセ 優駿牝馬 GT   東京芝2400m  3着/3番人気
 2014年 7月20日 バウンスシャッセ 函館記念 GV  函館芝2000m   16着/3番人気
 2014年 9月13日 バウンスシャッセ 紫苑S オープン 新潟芝2000m   12着/2番人気
 2014年10月19日 バウンスシャッセ 秋華賞 GT   京都芝2000m    7着/7番人気
 2014年12月20日 バウンスシャッセ 愛知杯 GV   中京芝2000m    8着/6番人気
 2015年 1月12日 アモーレエテルノ 3歳未勝利    中山ダ1800m    5着/6番人気
 2015年 5月17日 バウンスシャッセ ヴィクトリアマイル GT 東京芝1600m 13着/11番人気
 2015年 6月 7日 アモーレエテルノ 3歳未勝利    東京ダ1600m    3着/6番人気 


2014年5月25日 東京11R 優駿牝馬(オークス)GTで愛馬バウンスシャッセに騎乗する北村宏司騎手。(3番人気/3着)。



2014年4月20日 中山11R 皐月賞GTのパドックにて。ベテランなのに可愛いヒロシ。 

これ以降は2015年8月28日に作成

●専門誌の印と評価

競馬ブック

見解

「レインボーシャワーは勝ち馬の決め手に屈したが、休養を挟んでレースぶりは大幅に良化。ブリンカー着用でひと押し利けば。クールオボロは使う毎に上向き。器用さを生かせば。アモーレエテルノはコース替わりで改めて。


短評は「波乱含み」



予想家の印
馬名 吉田幹 林茂徳 吉岡哲 CPU
クールオボロ △△
アモーレエテルノ △△
レインボーシャワー △△
ティースワロ
レーヌドオリエント △△
クートネイ
エフティベス
ボンヌヴェル
ドラゴンハピネス
カスミチャン
二重△は△△で処理
あとは無印



予想オッズ
馬名 予想オッズ
レインボーシャワー 3.3
アモーレエテルノ 5.3
クールオポロ 5.8
エフティベス 6.8
ボンヌヴェル 11.5
カスミチャン 12.6
ドラゴンハピネス 13.5
レーヌドオリエント 14.0
ティースワロ 18.6
以下20倍以上省略



スピード指数

馬名 最高値 3走前 2走前 前走 評価
アモーレエテルノ 65 47 65 63
レインボーシャワー 64 64 62 52
クールオポロ 60 47 59 58
エフティベス 71 67 67 71
ボンヌヴェル 61 57 61 45
カスミチャン 68 60 61 63


デイリー馬三郎

本紙の見解

「A着に敗れた前走の◎レインボーシャワーだが、速い流れを前々で追走して直線は内から抜け出すシーン。結果的に着差は0秒7でも勝ち馬には展開の利があった。今回は躍進を期待する。○クールオボロの先行力を警戒したい。〈石渡〉」

◎ レインボーシャワー
○ クールオボロ
▲ アモーレエテルノ
× エフティベス
☆ レーヌドオリエント

以下省略


アモーレエテルノは全13記者中 ◎(本命)印 4記者、〇(対抗) 3記者、▲(3番手評価) 2記者、×(4番手評価) 1記者、☆(5番手評価) 1記者、△(6番手以下評価) 1記者、無印 1記者

●前走レース後の騎手・調教師・専門誌のコメント

アモーレエテルノ(6着)

 「砂を被ったら気にするような素振りを見せていました。もう少し慣れが必要ですね。」(戸崎圭太騎手・競馬ブック)

 「前走頑張っていた馬ですし、今回乗せていただけることになりましたから期待に応えたいと思っていました。砂を被ることを気にすることは頭に入れていたのですが、スタート後に内に押し込まれてしまい、外にも馬がいて出しにくい状況でもありました。ロスしてまであの形から外に出すのもどうかと思いましたし、内々を通るほうに賭けました。しかし、気にしてしまって…。何とか促しながら進めたのですが、ふわふわしてしまい、良い格好で走らせてあげられませんでした。申し訳ありません。馬は良くて体調も良さそうでしたから力負けではありません。スムーズなら上位争いに加われるはずです」(戸崎圭太騎手・キャロットクラブ公式HP)

 「状態はキープできていたと思いますし、ここも頑張ってほしい、頑張れるはずと期待して送り出しました。しかし、結果的には砂を被ったことを嫌がってしまい終始苦しくなっていました。う〜ん…。枠が枠だし、ロスが多いのも良くはありませんが、気分よく、リズムよく走れなかったのは苦しかったです。それでも人馬ともに頑張ってくれているだけに歯がゆく、皆さんのことを思うと申し訳ありません。力は足りるはずですから、気持ちを切らさずチャンスをなんとか掴みとれるようにしっかりやっていきます。前走後に少し疲れましたし、そのまま頑張って連戦した今回のあとはちょっと楽をさせたいと考えています。天栄での状態を見ながら次走について決めていきます」(木村哲也調教師・キャロットクラブ公式HP)
 「難なく好位の内に収まって、流れに乗っていたが、ペースアップに対処できず、前も交わせず、後ろにも差されてしまう。小回りのペースは不向きか。」(競馬ブック)

●各陣営のコメント

アモーレエテルノ

 「キックバックが苦手。能力は間違いなく高いのでスムーズに走れるようなら。」(木村哲也調教師・デイリー馬三郎)

 「前走は内枠で砂を被ったら進んでいかなかった。自分のリズムで運べれば。」(木村哲也調教師・競馬ブック)

●ほっさん予想

 アモーレエテルノは3着だった東京と同じ左回りの新潟で前走の福島のようなレースにはならないと思っていますが、現状の内容から勝ち切るまではうーーーん・・・と言ったところですね。

 それでも、本日の追い切りは競馬ブックでは滅多に出ない右肩上がりの矢印!!鞍上も前々走見事な騎乗で3着に持って来てくれた北村宏司騎手!!勢司くんの有力馬を蹴って(単に依頼の先後だけでしょうが)の騎乗。やるっきゃないでしょ。

 ただ、何度も書きますが、私は未勝利戦末期に弱く、プリムローズシチーのようにハナ差で競り負けて引退した馬をはじめ、3歳未勝利戦で遅く勝ち上がったのはダブルダンスシチーの7月末までです。

 過去何度も8月9月に夢を見ましたがこの時期は他陣営も必至でなかなか勝たせてくれません。今回ミラクルは起こるのでしょうか。

これ以降は2015年9月15日に作成

●パドック

 アモーレエテルノの馬体重は前走マイナス10キロの488キロでした。マイナス10キロの馬体重ですが、馬格があるので見た目にそんなに気になりませんでした。細いとは思わなかったですね。

 パドックでは煩いところを見せていましたが、緒戦のようなことはなく、競馬場に慣れてきたようです。これなら力は出せると思いました。踏み込みなどはしっかりとしていて良かったですよ。

●レース 

 キックバックを嫌がるアモーレエテルノですし、内枠ですから何が何でも前に行きたかったですが、なかなかのスタートから、とにかく押っつけて前を取りに行きます。馬もしっかりと反応しアッと言う間に隣の1番の馬と2頭が完全に抜け出します。この時点で勝ち負け濃厚と思いました。さすがに北村宏司騎手。この馬を手の内に入れていますし上手いですね。

 結局、内の1番クールオポロがハナを主張したために無理をせずに2番手の外に。前の馬の真後ろにはつけずポジションをずらして、アモーレエテルノが嫌がるキックバックを防ぎます。道中はいつもの重心低い上手な走りでガッチリと折り合いもつき、手応え良く追走。

 直線に向くと前で粘るクールオボロを競り落とし、すぐ後ろから伸びてこようとするカスミチャンにも抜かさせず、抜けだし、勝ったかと思われました。

 ところが4番手にいたクートネイが残り100mくらいでグンと加速。一気に前3頭を大外から呑み込んでしまいます。アモーレエテルノもしっかりと後続を封じて2着を死守しますが、勝つことはできませんでした。

●時計の評価

 今回のアモーレエテルノの走破時計は1分53秒6不良馬場でした。競馬ブック誌の推定タイムは重不良馬場で1分54秒3、勝ち馬の走破時計1分53秒3でした。

 脚抜きの良い馬場とはいえ実に競馬ブックの推定タイムよりも速いですし内容は優秀です。勝ち馬ともそんなに差が無く、いずれ順番待ちと言ったところですが、もう次は連闘かラストチャンスのスーパー未勝利戦しかありません。

●レース後の騎手・調教師のコメント

アモーレエテルノ(2着)

 「被されない形で運べました。ペースは速かったのですが、馬場も軽かったですし、リズムを崩さないように進めました。最後まで渋太く頑張ってくれましたが、もう少しでした。」(北村宏司騎手・競馬ブック)

 「上手く行ったと思ったんですけどね…。揉まれたくなかったですし、この馬場でヨーイドンの瞬発力勝負も避けたいところでしたから考えて前のポジションを取りに行きました。ゲートはいくらかソワソワしていました。ただ、この馬自身の問題というよりは3番の馬がバタバタしていたので、ブリンカーを着けて視界が狭かったので気になってしまったことと気持ちが入っていた分だと思います。スタートは切れましたし、動かしていくとしっかり反応できていました。1番の馬がどうしても行きたそうな様子でしたし、ある程度勢いをつけてからはその馬に先に行かせておいて、あとは捲られないように気をつけたんです。捲られたのを捲り返すこともできなくはないのでしょうが、ちょっと辛いだろうとも思いましたから、後続をあまり引き付け過ぎないように程よくペースをつくっていったんです。4コーナーで被されることもなく仕掛けてしっかり反応してくれましたからこれならと思ったんです。手前もしっかり替えてくれましたし、勝ちパターンだったのですが…勝ち馬の切れに負けてしまいました。理想的な競馬ができた上での敗戦なので言い訳できませんが、競馬の内容は良くなっていますし、ブリンカーもいいと思います。ラストワンチャンスあるのでしょうし、なんとか決めたいです。最高の結果を今回で出せなくて申し訳ありません」(北村宏司騎手・キャロットクラブ公式HP)

●専門誌のレース評価

アモーレエテルノ(2着)

 「初ブリンカー。馬体が引き締まる。押して行って2番手へ。4角から3頭で後続を離して行く。直線でこれを競り落として先頭に立ったところで、外から強襲されてしまった。それでも、終始競り合う中で、勝ちに行ったものだけに仕方ない。」(競馬ブック)

●気になる賞金は

 本賞金が180万円。内国産馬所有奨励賞が16万円。特別出走手当が38.4万円。合計234.4万円。1口で割りますと4000円程度になると思われます。

 金額的には申し分ないのですが、やはり未勝利戦ですし、勝たないと・・・ですね。

●今後の展望

 左回りの東京で3着。同じく左回りの新潟で2着。逆に右回りの福島では1番人気ながらも6着で内容も良くなかったですから、やはり次走も左回りと言いたいところですが、新潟開催は次週までしかなく、連闘しかありません。その次は右回りの中山です。

 アモーレエテルノは今回優先権を取りましたから、次週の新潟でも出走できないことはないですが、球節に不安があり、連闘は好ましくないこと、新潟の最終週の未勝利戦は牡馬との一般戦しかないことなどから、リスクが高すぎます。

 番組表を見ますと9月21日の中山にダート1800mの牝馬限定戦がありますから、そこへ向かうことが濃厚ですね。私もここは連闘よりも右回りとはいえ、そちらに出た方が良いと思います。

●最後に

 いやぁ〜、朝、締まった馬場だと分かったときにはキックバックの影響も少ないだろうし高速馬場への対応はできると思っていましたから勝てる可能性は高いと思っていました。

 好スタートから2番手を取れた時にはほぼ勝てると思ってラジオ中継を聴いていましたが、最後に交わされてしまい2着でした。

 通常2着と言うのは嬉しいものですが、未勝利戦末期の未勝利馬。2着じゃダメなんですよねぇ。

 左回りが次週までしかありませんし、ここは連闘も視野にと思いますが、まあキムテツ先生のことですから9月21日牝限なんでしょうね。

 小回り向きではないですし、地方転厩も微妙な馬です。次走で決めないと・・・。


 それにしても優先権がなかったらスーパー未勝利戦は除外の可能性もありますし、取りあえず権利がきっちりと取れて良かったです。また、今回の2着で力があることは証明されましたから、最悪次走負けても即引退にはならず地方転厩や500万クラスへの格上挑戦をしてくれるかも知れません。いろんな意味で2着は大きいですよね。


 アモーレエテルノはパンとすれば500万クラスでは十分通用する馬ですし、姉のグランデアモーレのように4歳秋辺りで本格化すると思います。

 とにかく未勝利を脱出したいですね。

 頑張れアモーレエテルノ!!次で決めてくれ!!

最後までご愛読ありがとうございました

2015年8月20日立ち上げ 26日、27日、28日、9月15日加筆
アモーレエテルノの過去の特集をご覧になりたい方はこちら

2015年 7月 5日 第4戦 3歳未勝利 福島ダ1700m (6着/1番人気

2015年 6月 7日 第3戦 3歳未勝利 東京ダ1600m (3着/6番人気)

2015年 1月12日 第2戦 3歳未勝利 中山ダ1800m (5着/6番人気)

2014年 8月13日 デビュー戦 2歳新馬 札幌芝1800m (10着/8番人気) 松嶋屋様撮影現地写真掲載

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