フロアクラフト(リッチダンサーの10) 第8戦


キャロットクラブ出資愛馬第18号は、西園正都厩舎狙いの馬。

超一流の厩舎に対し、血統やラインナップの見劣る預託馬で同等の勝ち数を上げる技術はまさに本物。また、マージービートのように数を使ってくれることも嬉しい。

父はフジキセキでイマイチだが、母はデビュー前には評判の高かったホーカーテンペストを輩出。そのホーカーテンペストは4勝目を挙げオープン入り。このフロアクラフトも相当なポテンシャルを秘めていると感じる。金額も手ごろだし、2、3勝してくれれば大成功。

4戦目の牡馬との一般戦で、POGの超人気馬アドマイヤキンカクなどを負かして優勝!!

前走オークスへ向けての最終切符、スイートピーステークスで勝ちに等しい2着に入り見事、オークスへの出走権を確保!!

走破時計も3歳以上準オープン、オープンクラスの水準勝ちタイムに匹敵する時計で、単に相手に恵まれてのものではない。


ということで、

5月19日 東京11R 第74回 優駿牝馬(オークス) 3歳GT 芝2400m 国際 牝馬限定戦に出走!!

出資愛馬初のクラシック出走は、ななんと、

5着/17番人気!!

単勝万馬券という超低評価ながら、GTで掲示板を確保!!上は重賞ウィナーばかり(もちろん下も・・・)。

多少長く感じたが、折り合いがつくので距離もそこそこ行けるし、何よりも毎年よりもメンバーが揃った今年のオークスで掲示板!!勝った馬の走破時計も速く、今年のレベルの高さは間違いない。しかも、フロアクラフトよりも前は全て脱落する後方有利の厳しい展開。この踏ん張りは立派。

これだけの馬が次走は500万クラス。クラシック5着馬の500万クラスというのはなんだか違和感があるなぁ〜。

ただ、相手なりに走るものの詰めの甘さのある馬で、500万クラスだからと言っても油断は禁物。

しかし、2戦連続オープンでの好走に将来への期待は大きい。


レース回顧と時計の分析、レース後の松山弘平騎手と西園正都調教師のコメントと掲載。

写真多数付現地観戦レポート。

(2013年5月27日完結)

2013年5月5日立ち上げ

●次走は5月19日 東京11R 第74回 優駿牝馬(オークス)を予定

 芝の中距離を走れる牝馬ということで、早くからオークスが目標だった我らが愛馬フロアクラフトですが、前走のオークストライアル・スイートピーステークスで見事に2着に入りオークスへの優先出走権をゲット!!当然次走はオークスということになります。

 5月19日 東京11R 第74回 優駿牝馬(オークス) 3歳GT 芝2400m 国際 牝馬限定戦に出走!!


 更に5月1日に更新されましたクラブ公式HPフロアクラフトの近況報告では、

「先週のスイートピーSは惜しいところで負けてしまいましたが、ラストチャンスと思って東上し、オークスの権利を得られたわけですから、まずは馬を褒めてあげたいですね。レース後は大きなダメージもなく、むしろ使う前よりも元気がいいぐらい。カイバも食べてくれていますよ。中2週という間隔で再度の遠征になりますから、まずは体調をきっちりと整えて、前走以上の状態で出走できるように努めていきます。少し追い出しが早かったと悔やんでいた松山ジョッキーですが、これでこの馬のこともよく分かってくれたでしょうし、本番も彼で行きたいと思います」(西園師)

 ということで、鞍上は前走スイートピーステークスでフロアクラフトを過去最高の走りに導き、見事優先権を勝ち取っていただいた乗れる若手の松山弘平騎手で本番に臨むそうです。嬉しいですねぇ。正直、デイジー賞で乗った蛯名正義騎手辺りが乗るのかと思いましたが、オークス初騎乗の松山弘平騎手の方がなんだか応援し甲斐があります。

 私は当日はすでに休日を取って、現地での応援に臨む予定ですが、松山弘平騎手で出走してくれる方が楽しみですし良かったです。彼で勝てればいうことはないのですが、なんと言っても桜花賞組は滅茶滅茶強いですし、トライアルだけで見てもフローラステークス組の方がメンバー的にも強いですから、完全に脇役ですね。それでも一戦毎にレース内容は良くなっていますし、時計も詰めています。オークスが叩き3走目ですし、更なる上積みがあってもと思います。

●前走は過去最高評価

 競馬ブックのスピード指数では前走が最高評価でした。

 7走(前走) 84.6 スイートピーS 芝1800m
 6走     81.7 デイジー賞 芝1800m
 5走     75.9 春菜賞 芝1400m
 4走     75.1 未勝利 芝1800m
 3走     77.6 未勝利 芝1600m
 2走     56.5 未勝利 芝1600m
 1走     61.1 新馬  芝1800m


 ・・・ということで、一戦毎に内容が良くなり、まだ良化中であることがわかります。そしてついに84.6まで来ました。この数字は古馬1000万クラスでも勝ち負けできる程度の数字で将来に期待させるものです。私のキャロットクラブの愛馬でこの数字まで到達したのはこれが初めてです。


 ただ、そのスピード指数で見比べても他のオークス出走馬には見劣ります。

 例えば桜花賞を勝ったアユサンと2着だったレッドオーヴァルが90.3。3着だったプリンセスジャックと4着だったクロフネサプライズが85.8。
 フローラSを勝ったデニムアンドルビーが指数88.1。3着だったブリュネットが86.4。ハナ差4着だったテンシンランマンも3着馬と同様に86.4。

 やはりフローラSの方がメンバー的にも上だったようですね。数字通りですとフロアクラフトがフローラSに出走していても権利は取れなかったということになります。

また、4着だったテンシンランマンの方が現状でも能力が上ということになりますね。やはり牝馬戦線も層が厚く、オープンでは厳しそうです。

 そんなことからもオークスはフロアクラフトは出走するだけになってしまうかも知れませんが、それで構いません。一応、ゲートインすれば勝つ可能性はゼロではありませんし、今年はジェンティルドンナのような抜けた存在もいないと思いますし、楽しみはあります。フロアクラフト自体も1戦ずつ強くなっていますし。何よりも自分で考え抜いて購入したしかも安価な愛馬がクラシックに乗れたというだけでギリギリでもなんでも嬉しいですし、一生の思い出になります。

●気になる特別登録表(5月19日 東京11R 優駿牝馬 GT)

特別登録表 5月19日 東京11R 第74回 優駿牝馬(オークス) 3歳GT 芝2400m 牝馬限定戦 国際

第3回登録完了馬 全22頭 フルゲート 18頭  
馬名 予定騎手 斤量 前走 前走着順 前走人気 過去着順
アユサン 丸山元気 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600
エバーブロッサム 戸崎圭太 55.0  4/21 フロGU 東京芝2000
クラウンロゼ 三浦皇成 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600 16
クロフネサプライズ 武豊 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600
サクラプレジール 横山典弘 55.0  3/16 フラGV 中山芝1800
スイートサルサ 蛯名正義 55.0  4/21 フロGU 東京芝2000
セキショウ 55.0  4/21 フロGU 東京芝2000
セレプリティモデル 田中勝春 55.0  4/07 忘れOP 阪神芝2000
タガノミューチャン 55.0  4/21 フロGU 東京芝2000 11 13
タンスチョキン 大庭和弥 55.0  4/28 スイOP 東京芝1800 10 11
ティアーモ 藤岡佑介 55.0  3/23 君子5下 阪神芝1800
デニムアンドルビー 内田博幸 55.0  4/21 フロGU 東京芝2000
トーセンソレイユ ウィリアムズ 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600
ブリュネット 和田竜二 55.0  4/21 フロGU 東京芝2000
ブリリアントアスク 55.0  4/21 フロGU 東京芝2000 16 13
プリンセスジャック 福永祐一 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600 14
フロアクラフト 松山弘平 55.0  4/28 スイOP 東京芝1800
メイショウマンボ 武幸四郎 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600 10
リラコサージュ 柴田善臣 55.0  4/28 スイOP 東京芝1800
レッドオーヴァル クリスチャン・デムーロ 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600
レッドジゼル 55.0  5/05 矢車5下 京都芝2000
ローブティサージュ 岩田康誠 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600

馬名の赤字は優先出走権を持っている馬

5月19日(日)、東京競馬場で行われる第74回優駿牝馬(GI、3歳牝馬、芝2400m)の登録馬は以下の通り。

【登録頭数:22頭】(フルゲート18頭)

※以下9頭は優先出走馬

アユサン

レッドオーヴァル

プリンセスジャック

クロフネサプライズ

デニムアンドルビー

エバーブロッサム

ブリュネット

リラコサージュ

フロアクラフト

※以下7頭は収得賞金順で出走可能

ローブティサージュ

メイショウマンボ

クラウンロゼ

サクラプレジール

セレブリティモデル

トーセンソレイユ

スイートサルサ

※以下5頭は抽選対象(2/5)

セキショウ

タガノミューチャン

ティアーモ

ブリリアントアスク

レッドジゼル

※以下1頭は除外対象

タンスチョキン

これ以降は2013年5月14日に作成

●一週間前情報

競馬ブック

一週間前厩舎レポ

アユサン
「順調です。9日は長目をビッシリやったが、予定通りの時計で動きも良かったです。来週にもう一本やれば態勢は整う。右回りでも以前と違って外へ膨れることはなかったし、手前もしっかり替えていた。そこらは腰がしっかりした分ですね。左回りの方が走りはいいし、直線の長い東京コースも合っている。距離は大丈夫と思う」と手塚師。
エバーブロッサム
オークスで距離の適性云々については、他馬も一緒ですからね。折り合いのつく馬なので心配はしていません。相手関係については、今年はフローラS組と桜花賞組を同等に評価していいと思うので、十分にチャンスがあると思います。あとはこのまま順調に本番を迎えてくれれば」と橋本助手。
クラウンロゼ
「桜花賞のあと1週ほどミニ放牧。帰厩後は順調にきていたが、5日の調教のあと歩様が乱れて右前の挫跖が判明。週明けから馬場入りを控えている。徐々に症状は良くなっているので、何とか週末には時計を出せるところまで持っていきたい。出走させる方向で努力していく」と天間師。
クロフネサプライズ
「桜花賞の疲れも癒えて、8日の動きは良かったよ。時間帯を考えれば時計も上等。距離の心配がないわけではないが、同世代で牝馬同士のレース。何とか克服してくれないかと思っている。あとは、ムキにならず、この馬の競馬ができれば」と田所秀師。
サクラプレジール
「1週前追い切りは時計もイメージ通りで、無理することなくいい負荷がかけられました。ソエが良くなり、トモの疲れが取れたことも大きいですね。桜花賞を回避して休ませたことは正解でした。キッチリと長目から追うことができたのは良かったと思います。1800mを経験して勝てていることは強み。更に距離は延びますが、稽古でもしっかりと折り合っていたので、あまり心配はしていません。力はここでも通用していいと思っています」と尾関師。
スイートサルサ
「前走の敗因は馬場だと思います。向正面でもノメッていたし、持ち味の決め手を殺されましたからね。木曜日に併せ馬で追い切りましたが、いい動きでしたし、レース後の疲れもありません。距離はこなせると思うので、あとはパンパンの馬場で走らせたいですね」と菊川師。
セレブリティモデル
「忘れな草賞は自分から早目に動いて着差の印象以上に強い勝ちっぷり。レース後も反動なく順調にきていますし、1週前追い切りも余力残しでいい動き。ジョッキーも上手に体を使って走っていたと言っていましたし、状態は良さそう。渋太く長く脚が使えて、もともと距離が延びて良さが出ると思っていた馬ですし、長距離輸送をこなしてくれればチャンスはあると思います」と牧田師。
ティアーモ
「前走は交わされてから二枚腰を使って、凄くいい内容で勝ってくれた。その後は長距離輸送が続くよりはと思ってここ一本に絞って調整。攻め駆けしないタイプだが、状態はいい。GTで相手は強くなるが、掛かるタイプでなく距離はこなせそうだし、いい勝負根性があって、まだ底を見せていない点も魅力。抽選を突破すれば楽しみはあるよ」と藤岡健師。
デニムアンドルビー
「冬場は食いの細さがあって、ポリトラック追いで出走させるなど、強い調教をできない面がありました。当時と比べて、格段に良くなっています。それにフローラSではジョッキーが自信を持って乗ってくれたよう。これなら本番のオークスでも、と手応えを掴める勝ちっぷりでした。この中間はダメージがなくて、回復が早かったのは何より体の張り、毛ヅヤから判断して、まずいい状態を保っています。初戦より2戦目、2戦目より3戦目と、段階を踏んで距離を延ばし、先々を見据えた使い方をしてきました。2400mは初めてですが、むしろプラス材料の方が多いと思います。他の有力馬は、桜花賞から直行。そのレベル差が鍵ですが、今のこの馬なら遜色は感じません」と松田助手。
トーセンソレイユ
「桜花賞では出遅れた分、押して行ってリズムを崩した部分もあると思います。その後はノーザンファームしがらきに出して、4月30日に帰厩しましたが、カイバはマズマズ食べています。前回は体を維持するため調教をセーブしましたが、今回は攻めの調教をと先生も言ってましたしね。体調は上向いてますし、距離も保つと思います」と兼武助手。
プリンセスジャック
「母はオークスで2着。血統的に距離はこなせていいし、前走のような競馬で、終い差してこれればと思っている。中間はフックラとしたいい体をしているし、あとは、初めての長距離輸送をいかに克服するか」と加用師。
フロアクラフト
「流れが遅過ぎた3走前は少しハミを噛んで不発に終わったが、タメて行ければひと伸びできる堅実駆けタイプ。ハナに立つのがちょっと早かったスイートピーSだけど、展開の綾だから仕方ない。優先出走権は取れたからね。レースを使った週明けの火曜と水曜は運動だけでケアして、木曜から坂路1本を乗り込んでいる。間隔が詰まっているし、体もできているので、当該週にサッとやれば十分。デビュー2戦目に不良馬場で大敗の苦い経験がある。軽い走りをするから良馬場でこそだね」と西園師。
メイショウマンボ
距離は少し長いと思うが、長距離戦でも折り合い面の問題はないと思う。カイ食いが良くて、ひと回り大きくなったし、調子自体は本当にいいと思うので頑張ってほしい」と飯田明師。
リラコサージュ
「スイートピーSは3番手の馬の直後をスムーズに折り合って流れに乗れた。どんな流れにも対応できるセンスの良さが勝因で、ジョッキーも調教師の指示通りにうまく乗ってくれた。短期放牧の効果で馬体重が12K増えて実になってきているのも好材料。レースを使った週明けの火曜と水曜は曳き運動。タメージは少なくすぐに回復したので、木曜から角馬場で入念に乗り込んでいる。小柄だが、メンタル面の強さがある。直線で窮屈になった5走前以外は崩れてなく、相手なりに走れる立ち回りが上手なタイプ。関東圏に遠征して結果を出せているのは強みになるはず」と田代助手。
レッドオーヴァル
「前走後、1週間放牧に出したことで精神的にリフレッシュして帰ってきました。帰厩後も順調にきていますし、東京2400mは未知の条件ですが、稽古でも教えているように、リズム良く運べればいいですね」と安田隆師。
レッドジゼル
「前走は2000mでも折り合って距離適性を示したし、今までにない切れを見せてくれた。ロスがあったことを考えれば強い競馬だったと思う。今回は昇級戦でGTになるが、牝馬同士ならやれるんじゃないかな」と笹田師。
ローブティサージュ
「桜花賞は内をうまく立ち回ったけど、もうワンパンチ欲しい感じ。でも、内容はあったと思う。使った後は短期放牧を挟んだけど、帰厩後も順調。ジョッキー騎乗の1週前追い切りの動きも良かったし、今は本当にデキがいい。馬込みで運べば折り合えるので距離が延びるのはむしろプラスだと思うし、左回りも輸送も心配していない。リラックスして走れれば楽しみ」と須貝尚師。

一週前攻め気配

アユサン
(9日、美浦南W)前に行くアイムユアーズを目標にするような追い切り。結局、最後まで追いつかなかったが、最後は気合をつけられて力強い伸び脚を披露。このひと追いで動きも気合もガラッと変わってきそう。
エバーブロッサム
(9日、美浦南W)3頭併せの真ん中で、最後は置かれるような感じで遅れてしまった。ただ、ウッドコースでこれだけ動いていれば申し分なし。重心の低いフットワークは目を引いた。
クロフネサプライズ
(8日、栗東坂路)少し気合をつける程度だったが、素軽さ満点のフットワークで駆け抜けた。馬体細化も見られず、デキは高いレベルで安定している。
サクラプレジール
(9日、美浦南W)古馬を追いかけて内に潜り込み、最後は余裕十分の手応えでアオッて先着。馬体はひと回り大きくなったように見えるが、動きに重さはまったくない。本格化を思わせる気配。
スイートサルサ
(9日、美浦南W)馬体は少し細く映るが、これでいてしっかり走れるタイプ。ストライドを大きく伸ばして、最後は力強い伸び脚。体調は良さそう。
セキショウ
(8日、美浦南P)先行して遅れてしまったが、追わなかった分だけ。身のこなしは素軽く、馬体の張りも上々。体調は悪くない。
セレブリティモデル
(8日、栗東CW)田中勝騎手が駆けつけラスト11秒6と素晴らしい伸び。多少硬さは窺えるものの、毛ヅヤの良さが際立っている。
タガノミューチャン
(9日、栗東坂路)レース間隔も詰まっているので、上がり重点でサッと伸ばす程度だったが、軽い脚取りで駆け抜けた。馬体もフックラとしており、状態は良さそう。
ティアーモ
(8日、栗東坂路)フワフワとした感じの走りで、力強さという点ではひと息。ただ、毛ヅヤ、張りが良く、馬体はなかなか大きく見せている。少し間隔は開いたが、悪くない仕上がり。
デニムアンドルビー
(8日、栗東CW)毛ヅヤがピカピカだし、馬体がフックラ。右手前の走りもバネを感じた。好調キープ。
トーセンソレイユ
(8日、栗東CW)先週は追われてアゴが上がったし、内にもモタれていた。馬体減はないが、もう少し常識にかからないと……。
ブリュネット
(8日、栗東CW)落ち着きが出て馬体に丸み。依然反応も良く、いい意味で安定。
プリンセスジャック
(8日、栗東CW)依然シャドーロールをしているが、以前の気性難は出さず。ほぼまっすぐ走っていたし折り合いがスムーズ。少し前駆が硬いが、前走のデキはキープ。
メイショウマンボ
(8日、栗東CW)少し頭が高いが、この中間は前走以上に意欲的。馬体減もコズミもなく、今回は中身が充実してこよう。
リラコサージュ
(10日、栗東坂路)体形的なものもあろうが、馬体重の割には少しコロッと見せるくらい。ただ、淋しいよりは当然こっちの方がいいし、サッと伸ばした動きも軽快だった。疲れなく好調。
レッドオーヴァル
(8日、栗東坂路)キビキビとした動きでスピード感十分。馬体もよく仕上がっているが、適度に丸みがあっていい感じ。力を出し切れる状態にあるようだ。
ローブティサージュ
(8日、栗東坂路)以前に比べると、随分スッキリしてきた印象を受けるが、毛ヅヤはいいし、細いというほどではない。気合をつける程度でスーッと先着。動きも良かった。

有力馬のポイント

 レッドオーヴァルは新馬を勝てなかったが、未勝利をレコード勝ちし、続く紅梅Sで見せた末脚が衝撃的。唯一崩れたチューリップ賞でもレース最速上がりをマークしていた。前走の桜花賞では一気に末脚を伸ばしたところで相手の渋太さに屈したが、通ったコースの差を思えば価値のあるクビ差。馬体減に歯止めがかかったのも大きい。兄が安田記念勝ちのストロングリターンで、距離延長は鍵になるが、自身、折り合いに難しいところは見せていないし、新馬で東京を経験しているので、関東馬とも条件は互角。2冠目は譲れない。

 アユサンは阪神JFで外へ逃げていたが、復帰後2戦の右回りでは見事に矯正されていた。急きょの乗り替わりとなった桜花賞ではディープインパクト産駒3連覇の偉業を成し遂げ、ゴール前で見せた渋太さは今後にも生きてくるだろう。同じ父を持つ昨年のジェンティルドンナに続けるか。よりスムーズな東京で期待は高まる。

 デニムアンドルビーは初勝利に3戦を要したが、抜け出して2馬身差は大楽勝の部類。フローラSも連勝し、ここでもディープ産駒が1、2着を占めた。距離が延びて良さが出ているし、いかにも東京の長い直線が向く。桜花賞組との比較は難しいが、2000メートルまで克服している点は優位。勢いに注目。

 エバーブロッサムは未勝利勝ち直後のフラワーCで大外から鋭く追い込んで2着。フローラSでは本番を意識したのか少し早目の競馬をして2着。折り合いの不安がなく、Vマイル勝ちした姉のエイジアンウインズより距離に融通性がありそう。キャリアからもまだ良くなる余地を残している。

 クロフネサプライズはチューリップ賞を制して桜花賞は1番人気。力んだ走りで4角では先頭に立ち、差し込まれたが、大崩れしなかったあたりが力の証明。距離が延びると心配なレースぶりではあるが、血統面からはスタミナの不安を感じさせない。初コースでも当日落ち着いていれば。

 セレブリティモデルは2回札幌の早いデビューだったが、桜花賞に駒を進めることはできなかった。忘れな草賞では早目に動き出して伸びが鈍らず、いい脚が長続きする。2400メートルのゆきやなぎ賞7着は休み明け。距離を経験していること自体はアドバンテージに。

 トーセンソレイユはディープインパクトの妹。新馬−エルフィンSを連勝して、高い能力を見せているが、一戦毎の馬体減が懸念材料。出遅れた桜花賞で7着だから悪くはないが、勝ち負けまでの場面はなかった。中間、攻め強化されて、どこまで上向くか。

 ブリュネットは1勝馬ながらフローラSで出走権を得た。横一線の3着争いで見せた渋太さが距離延びて生かされるようなら。


”有力馬”の中にフロアクラフトは入っておりません(T_T)。


データカプセル

クラシック第一弾の桜花賞でそれなりの人気を背負い、それなりの走りを見せていることが優勝のための条件。具体的に言えば、桜花賞で5番人気以内の支持を得て、8着以内に入っていること。この10年の優勝馬11頭(同着が1度)のうち8頭が桜花賞組だが、人気面では7頭、着順では8頭すべてがこれに該当する。
 一方、勝利数を見ると、1勝馬は1着候補だけでなく、2〜3着候補としても大きく減点。また、2勝馬も3勝以上馬との比較では明らかに分が悪く、有力なのは3勝以上馬だ。
○→クロフネサプライズ
    

 フロアクラフトは見事に当てはまりません(>_<)。


アラカルト

史上14頭目の“春の牝馬二冠”制覇なるか

 桜花賞馬アユサンが、史上14頭目となる牝馬クラシック二冠制覇を目指す。同馬はデビュー戦を勝ち上がったあと、アルテミスS2着、阪神JF7着、チューリップ賞3着と惜敗が続いていたが、クラシック第一弾の桜花賞で待望の2勝目をマーク。桜花賞馬は過去10年間のオークスで8戦4勝(勝率.500)の成績を残しているが、アユサンは2つ目のGTタイトルを手中におさめることができるかどうか。


関東馬がクラシック連勝中

 今年のクラシックは関東馬が活躍しており、桜花賞は手塚貴久厩舎のアユサン、皐月賞は田中剛厩舎のロゴタイプが優勝。オークスも関東馬が優勝すれば、桜花賞からのクラシック3連勝は1986年以来27年ぶりに。
 また、今年の3歳牝馬戦線は混戦模様となっており、牝馬限定重賞7レース中、1番人気馬が優勝したのは1回だけ。桜花賞も7番人気のアユサンが優勝し、1番人気のクロフネサプライズは4着に敗れた。さて、オークスはどんな結果になるのか。
 なお、過去10年間のオークスでの1番人気馬の成績は、3勝、2着1回。また、6番人気以下で桜花賞を制した馬のオークス成績は、7戦0勝、2着2回、3着2回となっている。


C.デムーロ騎手騎乗のレッドオーヴァル

 クリスチャン・デムーロ騎手が、異なる馬での“同一年桜花賞&オークス制覇”を狙う。同騎手は当初、桜花賞に出場する予定がなかったが、アユサンに騎乗予定だった丸山元気騎手が、前日に落馬負傷したため、急きょ、乗り替わりでの参戦となった。C.デムーロ騎手が今回騎乗するのは、桜花賞にてアユサンでクビ差斥けたレッドオーヴァルだが、アユサンを破り“樫の女王”に導くことができるかどうか。
 Vなら、異なる馬での同一年桜花賞&オークス制覇は、加賀武見元騎手(1965年)、福永祐一騎手(2005年)に続き3人目に。なお、同騎手のレース当日の年齢は20歳10カ月12日で、勝てば史上5番目の若さでのオークス制覇となる。また、今年のクラシックは外国人騎手の活躍が目立っており、皐月賞もM.デムーロ騎手(ロゴタイプ)が優勝。なお、オークスにはC.ウィリアムズ騎手(トーセンソレイユ)も出場予定で、Vなら、外国人騎手の勝利は2001年K.デザーモ騎手(レディパステル)以来12年ぶりに。


“ディープ”産駒が牝馬三冠レース4連勝中

 ディープインパクト産駒は、昨年の桜花賞から牝馬三冠レースで1・2着独占を続けており、今年の桜花賞でもアユサンとレッドオーヴァルがワンツーを決めた。今年のオークスには、桜花賞1・2着馬のほかフローラS優勝馬デニムアンドルビー、同2着エバーブロッサムなど4頭のディープインパクト産駒の登録があるが、果たして、今回も上位を独占することができるかどうか。Vなら同産駒は“牝馬三冠レース”5連勝となり、サンデーサイレンス(2003年桜花賞〜2004年オークス)の最多連勝記録に並ぶ。
 ちなみに、昨年の牝馬三冠レースは、ジェンティルドンナとヴィルシーナが桜花賞、オークス、秋華賞すべてでワンツーを決めた。


天国の母へ、プリンセスジャック

 桜花賞3着馬プリンセスジャックが、母の雪辱を狙う。母のゴールデンジャックは1994年オークスでチョウカイキャロルに3/4馬身及ばず2着。現役時代、重賞2勝を含む29戦4勝の成績をマークし、繁殖入り後は重賞3勝馬サイドワインダーなど多くの産駒を送り出したが、今年3月15日に心不全のため22歳で死亡した。
 プリンセスジャックは、桜花賞で母を上回る成績を残したが、オークスでは母が成し得なかったGT制覇を達成することができるかどうか。Vなら、桜花賞3着馬の勝利は2000年シルクプリマドンナ以来13年ぶりとなる。


桜花賞の雪辱期すクロフネサプライズ

 桜花賞4着のクロフネサプライズが、前走の雪辱を狙う。同馬は昨年の阪神JFで2着、年明け緒戦のチューリップ賞で1着となり、桜花賞では1番人気(2.8倍)に支持された。桜花賞1番人気→敗退馬の勝利は過去7回あるが、クロフネサプライズは前走のリベンジを果たすことができるかどうか。Vなら桜花賞1番人気→敗退馬の勝利は2008年トールポピー以来5年ぶり、桜花賞4着馬の勝利は2007年ローブデコルテ以来6年ぶりとなる。
 また、クロフネサプライズの毛色は父クロフネと同じ芦毛。芦毛の馬は昨年、ゴールドシップ、カレンチャン、ホエールキャプチャがGTを制しており、クロフネサプライズも阪神JFで2着となった。クロフネ産駒のオークス初制覇なるか、注目されるところ。


デビュー99日目のサクラプレジール

 2戦2勝のサクラプレジールが、史上5頭目となる無敗でのオークス制覇を目指す。同馬は今年2月10日の東京でデビューし、2戦目のフラワーCでは経験馬を相手に重賞初Vを飾った。オークスは64日ぶりの実戦となるが、“桜花賞組”などを破り、デビュー99日にして“樫の女王”の座を射止めることができるかどうか。Vなら、デビュー3戦目での勝利は、オークス最少キャリア優勝に。


□無敗のオークス馬

年度 馬名(オークス前の成績)
1943年クリフジ(4戦4勝)
1946年ミツマサ(3戦3勝)
1957年ミスオンワード(7戦7勝)
2006年カワカミプリンセス(3戦3勝)桜花賞不出走組にも注目
 フローラS勝ち馬のデニムアンドルビーは初勝利が3月31日(阪神)と遅めだが、4戦2勝、2着2回と堅実な成績。連対率100%の馬は、過去10年間で2003年スティルインラブ、2005年シーザリオ、2006年カワカミプリンセスと3勝を挙げているが、デニムアンドルビーは、桜花賞出走組を破り“樫の女王”に輝くことができるかどうか。Vなら、フローラS勝ち馬の勝利は、2010年サンテミリオン以来3年ぶり4頭目に。また、セレブリティモデルは、桜花賞の2レース前に行われた忘れな草賞で2勝目をマーク。忘れな草賞はトライアルではないが、近年では2011年エリンコートがオークスを制しており、その走りが注目される。

JRA−HP

 オークス プレ・レーティング
平成25年 第2回東京競馬 第10日 第11競走 優駿牝馬(GI)〔第74回オークス〕 2,400m(芝)
(国際)(指定) サラブレッド系3歳 牝馬 55kg
(出走可能頭数 18頭/第1回特別登録頭数1,217頭/第2回特別登録頭数699頭/第3回特別登録頭数19頭/追加登録頭数3頭)
5月19日(日) 施行
馬 名
調教師 2012年度
JPNランキング
2013年度
レーティング
の最高値
2013年レーティング該当レース
(2012年該当レース)
アユサン 3 手塚 貴久 104 110 桜花賞1着(アルテミスS2着)
エバーブロッサム 3 堀 宣行 103 フローラS2着
クラウンロゼ 3 天間 昭一 104 アネモネS1着
クロフネサプライズ 3 田所 秀孝 107 108 チューリップ賞1着(阪神ジュベナイルフィリーズ2着)
サクラプレジール 3 尾関 知人 103 フラワーC1着
スイートサルサ 3 菊川 正達 103 クイーンC2着
セキショウ 3 杉浦 宏昭
セレブリティモデル 3 牧田 和弥 101 忘れな草賞1着
タガノミューチャン 3 浅見 秀一
タンスチョキン 3 谷 潔
ティアーモ 3 藤岡 健一
デニムアンドルビー 3 角居 勝彦 105 フローラS1着
トーセンソレイユ 3 池江 泰寿 102 エルフィンS1着
ブリュネット 3 千田 輝彦 102 フローラS3着
ブリリアントアスク 3 伊藤 正徳
プリンセスジャック 3 加用 正 100 104 桜花賞3着(阪神ジュベナイルフィリーズ6着)
フロアクラフト 3 西園 正都 101 スイートピーS2着
メイショウマンボ 3 飯田 明弘 106 フィリーズレビュー1着
リラコサージュ 3 藤原 英昭 102 フラワーC3着、スイートピーS1着
レッドオーヴァル 3 安田 隆行 109 桜花賞2着
レッドジゼル 3 笹田 和秀
ローブティサージュ 3 須貝 尚介 108 101 桜花賞5着(阪神ジュベナイルフィリーズ1着)

(1) レーティングとは、競走馬の能力を示す客観的な指標となるもので、着差・負担重量・過去の勝馬との比較などをもとに、国際的に統一された基準により、数値化したものです。
(2) ここに示すプレレーティング表は、登録各馬が本年度のレースで獲得した最高値(原則として、GI・JpnI競走は6着まで、その他の重賞・オープン競走は4着までが対象)と、昨年度のJPNサラブレッドランキングの数値を掲載しています。
(3) 空欄の馬は、上記(2)の基準を満たしていない馬です。
(4) 牝馬のプレレーティングを牡馬と比較する際には、4ポンドを加えてください。これは負担重量の関係からです。
(5) レーティングに付随するアルファベット(SMILE)は、そのレーティングを獲得したレースの競走距離を示すもので、区分は以下のとおりです。
S 【Sprint】 1,000m−1,300m [1,000m−1,599m(USA)]
M 【Mile】 1,301m−1,899m [1,600m−1,899m(USA)]
I 【Intermediate】 1,900m−2,100m
L 【Long】 2,101m−2,700m
E 【Extended】 2,701m−
出走馬情報


牝馬クラシック第2弾・オークスは、日本ダービーと同じ東京・芝2400mを舞台に争われる3歳牝馬限定のGI レース。4月7日に阪神・芝1600mで行われた牝馬クラシック第1弾・桜花賞と比較すれば、距離が一気に800mも延びるうえに、コース形態も右回り→左回りと替わる。桜花賞から直行で臨む馬たちにとっては、まったく異なる舞台設定を克服することができるかどうかが最大のポイントになるだろう。一方、桜花賞は不出走ながら、その後のオークストライアル(フローラS、スイートピーS)で急上昇を告げる走りを見せた馬たちも、虎視眈々と戴冠を狙っている。桜花賞路線を歩んできた馬が底力の違いを見せつけるのか、それとも新進気鋭の上昇馬が勢力図を一変させるのか? 樫の女王の座をめぐり、若き乙女たちが東京ターフで熱い戦いを繰り広げる。

現3歳牝馬世代で唯一、“牝馬クラシック二冠”の偉業に挑む資格を持つのは、桜花賞馬のアユサン(牝3・手塚貴久)だ。昨年10月のメイクデビュー東京(芝1400m)で初陣Vを飾ると、続く新設重賞のアルテミスSでは後方16番手から鋭く追い込んで2着に好走。3戦目のGI・阪神ジュベナイルフィリーズは0秒6差の7着に敗れた。しかし、年明けから厩舎でじっくりと乗り込まれ、3歳初戦のチューリップ賞で3着に好走して桜花賞の優先出走権を獲得すると、そのまま栗東トレーニング・センターに滞在して桜花賞に臨み、見事にクラシックのタイトルを獲得している。2400mの距離適性については未知数だが、東京・芝コースに関してはデビュー2戦の好走で高い適性を実証済み。今回は堂々の主役として、オークス制覇を目指す。

桜花賞で2着に惜敗したレッドオーヴァル(牝3・安田隆行)も、逆転戴冠を狙える能力を十分に備える好素材だ。昨年11月のメイクデビュー東京(芝1400m)は2着に敗れて初陣を飾れなかったものの、続く未勝利(中京・芝1400m)とオープン特別の紅梅S(京都・芝1400m)では、いずれも強烈な末脚を披露して3馬身差の圧勝。この2戦の内容を高く評価されて1番人気の支持を受けた桜花賞トライアルのチューリップ賞では、スタートでの出遅れが響いて7着に敗退したものの、本番ではきっちりと巻き返し、1着馬アユサンとクビ差の接戦を演じた。父ディープインパクト譲りの強烈な決め手が最大の武器。広々とした東京・芝コースに替わるのは大歓迎で、レースぶりからも距離延長への対応は可能だろう。

桜花賞以外からの臨戦となる新興勢力の代表格は、オークストライアルのフローラSを豪快な追い込みで制したデニムアンドルビー(牝3・角居勝彦)。メイクデビュー京都(芝1600m)→未勝利(阪神・芝1800m)とデビュー2戦は連続2着に惜敗したが、3戦目の牝馬限定・未勝利(阪神・芝2000m)を1番人気に応えて順当V。いきなり重賞に挑戦した前走のフローラSでも堂々の1番人気に支持され、期待どおりの豪快な差し切り勝ちで重賞ウイナーの仲間入りを果たした。通算成績は〔2・2・0・0〕と連対率100%で、能力の底をまったく見せていない。2001年のエリザベス女王杯優勝馬トゥザヴィクトリーを母の姉に持つディープインパクト産駒。血統的にも魅力にあふれている。

まだ底を見せていないという意味では、メイクデビュー東京(芝1600m)→フラワーCと、デビュー2連勝中のサクラプレジール(牝3・尾関知人)も大いに強調できる一頭だ。過去2戦ともにスッと好位で折り合い、最後の直線でしっかりと末脚を伸ばして押し切ったように、競走センスの良さが際立つ勝ちっぷりを披露している。しかも、フラワーCの2着馬エバーブロッサムは次走のGII・フローラSで0秒1差の2着、同3着馬リラコサージュは次走のオープン特別・スイートピーS(東京・芝1800m)を優勝。前走で負かした相手がその後のオークストライアルでハイレベルな走りを見せているだけに、デビュー3戦目でのGI 制覇も決して夢ではないだろう。

エバーブロッサム
(牝3・堀宣行)は、1番人気に推された昨年10月の牝馬限定・メイクデビュー東京(芝1600m)で6着に敗退したが、約3か月の休養を挟んで出走した2戦目の未勝利(中山・芝2000m)では、12番人気の低評価を覆して鮮やかに差し切り勝ち。その後、フラワーCとフローラSの重賞2戦でいずれも2着を確保し、クラシックの大舞台に駒を進めてきた。2008年のヴィクトリアマイルを制した半姉エイジアンウインズ(父フジキセキ)はマイル以下の距離で活躍したが、父がディープインパクトに替わった本馬は距離の融通性がありそうなタイプ。GI の大舞台でも好勝負の期待が高まる。

プリンセスジャック(牝3・加用正)は、メイクデビュー札幌(芝1500m)とオープン特別のききょうS(阪神・芝1400m)を連勝してクラシック候補と評されたダイワメジャー産駒。その後は、ファンタジーS4着→阪神ジュベナイルフィリーズ6着→チューリップ賞8着と、重賞を3戦して一旦は成績が下降。そのため、前走の桜花賞では14番人気と大きく評価を落としていたが、中団馬群の後方から力強く末脚を伸ばして3着に食い込み、あらためて高い能力を証明した。母は、1994年にサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別(現フローラS)を制し、オークスでも2着に好走したゴールデンジャック。血統面を考慮すると、東京・芝2400mの舞台でさらに輝きを放つ可能性は十分にある。

セレブリティモデル
(牝3・牧田和弥)は、初勝利がデビュー5戦目の未勝利(京都・芝2000m)と遅く、6戦目の500万下・ゆきやなぎ賞(阪神・芝2400m)では7着に完敗。この段階ではまったく目立たない存在だったが、続く前走のオープン特別・忘れな草賞(阪神・芝2000m)では7番人気ながら、直線での激しい追い比べを半馬身抜け出して優勝。オークス有力候補の一頭に名を連ねてきた。母マンハッタンセレブは、2001年の菊花賞など芝・長距離GI を3勝したマンハッタンカフェの全妹。スタミナ面には太鼓判を押せる血統背景を持っており、まだまだ成長も見込めるだろう。

リラコサージュ(牝3・藤原英昭)は、芝1400mのデビュー2戦で3着、6着と勝てず、ダートのレースに矛先を変更。4戦目の牝馬限定・未勝利(京都・ダート1400m)で勝ち上がった。芝の重賞に挑戦した前々走のフラワーCでは6番人気ながら、好位からじわじわと味のある伸び脚を披露、優勝馬サクラプレジールからハナ+クビ差の3着に好走した。続くオープン特別のオークストライアル・スイートピーS(東京・芝1800m)では、直線で先に抜け出したフロアクラフト(2着)を一気に差し切り、1着でゴールイン。2着以内馬に与えられるオークスの優先出走権を手に入れた。成長力には定評があるブライアンズタイム産駒。本馬も実戦を使われながら徐々に力を付けており、上位争いは十分に可能だろう。

ローブティサージュ(牝3・須貝尚介)は、昨年12月に行われたGI・阪神ジュベナイルフィリーズを快勝し、同年のJRA賞最優秀2歳牝馬のタイトルを獲得。この一戦を含め、2歳時は〔2・1・0・0〕とほぼ完璧な戦績を誇っていた。3歳を迎えた今年は、初戦のチューリップ賞で1秒1差の9着と大敗したが、続く前走の桜花賞では優勝馬アユサンから0秒6差の5着と、復調を感じさせる走りを見せている。休養明け3戦目となる今回は、体調面でさらなる上積みが見込めるだけに、“2歳女王”の底力を見直す必要があるだろう。

クロフネサプライズ(牝3・田所秀孝)は、昨年暮れの阪神ジュベナイルフィリーズで15番人気の低評価を覆して2着に好走すると、今年の始動戦に選んだ桜花賞トライアル・チューリップ賞を3馬身半差で楽々と逃げ切り勝ち。一躍、春のクラシックで注目を集める存在となった。堂々の1番人気に推された前走の桜花賞では、中団追走から勝負どころで早めに動いて先頭に躍り出たものの、ゴール前で脚色が鈍って4着に敗退。ややスピードが勝った印象の走法とあって、距離が芝2400mに延びる点は微妙な要素とも言えるが、底力は現3歳牝馬世代では屈指の存在。巻き返しの余地は十分に残されている。



 こらこら、公平競馬のJRA!!フロアクラフトがありませんがな(一応、名前たげならリラコサージュのところに出てますが)。

これ以降は2013年5月15日に作成

●追い切り情報(5月15日作成)

前走前  4月24日 栗東坂路 重馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 54.2
3F 38.8
2F 24.9
1F 12.6



5月15日 栗東坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 52.4
3F 37.6
2F 24.5
1F 12.3
 5月15日、度重なる東京遠征に間隔を詰めて使われていますので、時計としてはこれ一本ですが、非常にいい動きです。昨年10月に叩き出した自己ベストを上回る動きです。
 以下は本日(5月15日)更新されましたクラブ公式HPフロアクラフトの近況報告です。
「今朝は坂路でサッと馬なり程度の追い切りを行いました。先週は無理をさせずゆったりと調整してきたので、馬も元気いっぱいですし、馬体も良く見せていますよ。今朝もそれほど時計は必要ないと指示していたのですが、思った以上のタイムを計測したのは状態がいい証拠。実際、余力十分だったと言っていましたし、ここから輸送までは体調のケアを中心に、悔いのないように調整していきます」(西園師)
 ということで、GTにしては追い切り本数は少ないですが、ここまでの出走間隔や度重なる東京遠征を考えればこれで一杯でしょう。動きも良いですし、私ほっさんの追い切り評価は「A−」です。力は出せる状態と思います。あとは水曜日現在降水確率が50パーセントですので、なんとか持ちこたえてくれて良馬場でやれたらと思います。

●気になる出馬想定表(5月19日 東京11R)

出馬想定表 5月19日 東京11R 第74回 優駿牝馬(オークス) 3歳GT 芝2400m 牝馬限定戦 国際

フルゲート 18頭 全21頭
馬名 予定騎手 斤量 前走 前走着順 前走人気 過去着順
アユサン 丸山元気 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600
エバーブロッサム 戸崎圭太 55.0  4/21 フロGU 東京芝2000
クラウンロゼ 三浦皇成 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600 16
クロフネサプライズ 武豊 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600
サクラプレジール 横山典弘 55.0  3/16 フラGV 中山芝1800
スイートサルサ 蛯名正義 55.0  4/21 フロGU 東京芝2000
セキショウ 勝浦正樹 55.0  4/21 フロGU 東京芝2000
セレプリティモデル 田中勝春 55.0  4/07 忘れOP 阪神芝2000
タガノミューチャン 吉田豊 55.0  4/21 フロGU 東京芝2000 11 13
タンスチョキン 大庭和弥 55.0  4/28 スイOP 東京芝1800 10 11
ティアーモ 藤岡佑介 55.0  3/23 君子5下 阪神芝1800
デニムアンドルビー 内田博幸 55.0  4/21 フロGU 東京芝2000
トーセンソレイユ ウィリアムズ 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600
ブリュネット 和田竜二 55.0  4/21 フロGU 東京芝2000
ブリリアントアスク 武士沢友治 55.0  4/21 フロGU 東京芝2000 16 13
プリンセスジャック 福永祐一 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600 14
フロアクラフト 松山弘平 55.0  4/28 スイOP 東京芝1800
メイショウマンボ 武幸四郎 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600 10
リラコサージュ 柴田善臣 55.0  4/28 スイOP 東京芝1800
レッドオーヴァル クリスチャン・デムーロ 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600
ローブティサージュ 岩田康誠 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600

馬名の赤字は優先出走権を持っている馬 騎手の太字は乗り替わり予定

フルゲート18頭のところに現在21頭出馬想定されています。

これ以降は2013年5月16日に作成

●出馬確定表

出馬確定表 5月19日 東京11R 第74回 優駿牝馬(オークス) 3歳GT 芝2400m 牝馬限定戦 国際 フルゲート 18頭 全18頭
馬名 騎手 斤量 前走 前走着順 前走人気 過去着順
アユサン 丸山元気 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600
エバーブロッサム 戸崎圭太 55.0  4/21 フロGU 東京芝2000
クラウンロゼ 三浦皇成 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600 16
クロフネサプライズ 武豊 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600
サクラプレジール 横山典弘 55.0  3/16 フラGV 中山芝1800
スイートサルサ 蛯名正義 55.0  4/21 フロGU 東京芝2000
セレプリティモデル 田中勝春 55.0  4/07 忘れOP 阪神芝2000
ティアーモ 藤岡佑介 55.0  3/23 君子5下 阪神芝1800
デニムアンドルビー 内田博幸 55.0  4/21 フロGU 東京芝2000
トーセンソレイユ ウィリアムズ 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600
ブリュネット 和田竜二 55.0  4/21 フロGU 東京芝2000
ブリリアントアスク 武士沢友治 55.0  4/21 フロGU 東京芝2000 16 13
プリンセスジャック 福永祐一 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600 14
フロアクラフト 松山弘平 55.0  4/28 スイOP 東京芝1800
メイショウマンボ 武幸四郎 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600 10
リラコサージュ 柴田善臣 55.0  4/28 スイOP 東京芝1800
レッドオーヴァル クリスチャン・デムーロ 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600
ローブティサージュ 岩田康誠 55.0  4/07 桜花GT 阪神芝1600

表中の騎手の太字は乗り替わり

●東京芝2400mコース解説

 スタートは正面スタンド前から。スタートしてからゴール板を1度通過し、そこからグルりとコースを1周する。
 最初の1コーナーまでの距離は十分にあるので、枠順の有利・不利はほとんどない。全馬が力をフルに発揮できるコース形態になっている。
 長距離戦の部類に入る距離なので前半のペースはあまり速くならないのが普通だが、クラスやレースによってかなり異なる。例えば、同じGT競走でも、日本ダービーやジャパンカップは、スタートから緩みないペースで進み、それがゴールまで続く。厳しい流れに乗りつつ、なおかつ速い上がりが要求される。逆にオークスや条件クラスでは、前半から厳しくなるケースは少ない。しかし、共通して言えるのは、結局は最後の直線での追い比べがポイントであること。
 逃げ・先行で押し切るためには、相当な力が必要だが、スタミナ豊富な先行馬は注意。勝てないまでも2、3着に残りやすい。
有利な枠順 フラット
有利な脚質 先行〜差し
ポイント 直線の追い比べ、スタミナ
種牡馬ベスト サンデーサイレンスが断トツ、トニービン
連対騎手ベスト ペリエ、武豊、藤田伸二、蛯名正義、内田博幸
推定勝ちタイム 良馬場 稍重馬場 重馬場 不良馬場
3歳未勝利 2分29秒8 2分31秒1 2分30秒3 2分34秒5
3歳500万 2分28秒8 2分29秒8
古馬500万 2分27秒6 2分30秒2 2分30秒1 2分33秒5
古馬1000万 2分26秒8 2分27秒7 2分28秒8 2分32秒3
古馬1600万 2分26秒4 2分27秒0
古馬オープン 2分26秒1 2分27秒8 2分28秒0

●騎手は松山弘平騎手 ほっさん評価「B−」

 今回もフロアクラフトの鞍上は前走に引き続き現在全国騎手リーディング堂々の10位で非常に乗れている若手の松山弘平騎手です。

 前走のオークストライアル・スイートピーステークスでは、同日に京都でGT天皇賞春があり、有力な騎手は関西に行っておらず、当日関東で騎乗する主な騎手はということで現在全国騎手リーディング10位とその活躍の目立つ松山弘平騎手に白羽の矢が立ちました。その日の東京ですと、その上はリーディング8位の横山典弘騎手しかいませんでした。

 前走前、私は、松山弘平騎手は素晴らしい騎手なのですが、東京や中山での騎乗となると経験が少なく割り引きが必要と思うと書きました。ところがなんのなんの。6番人気だったフロアクラフトを勝ちに等しい内容で2着に持って来ていただき、見事に待望だったオークスの優先出走権を獲得していただきました。

 レース後の本人のコメントはあくまでも代打騎乗だったというようなコメントで、”次の舞台でも頑張って欲しい”と他人事みたいでしたが、4日後の西園正都調教師のコメントでは「少し追い出しが早かったと悔やんでいた松山ジョッキーですが、これでこの馬のこともよく分かってくれたでしょうし、本番も彼で行きたいと思います」と本番での騎乗を明言。オークスへの出走は彼自身初めてですが、新人らしく大胆な騎乗で頑張って欲しいですね。


 私はてっきり本番はこの馬に乗りたがっていた蛯名正義騎手辺りで行くのかと思っていましたが、とにかく松山弘平騎手は非常に技術の高い乗れる、そして追える騎手ですし、嬉しいですね。私は当日は東京に遠征予定ですが、松山弘平騎手ということで、余計に楽しみになりました。彼と共に歴史を作っていって欲しいですね。


 松山弘平騎手はデビュー年から時々驚くくらいの素晴らしい騎乗を見せてくれており、また騎乗馬の質はお世辞にも良いとは言えませんが時々固め勝ちをされるように技術は相当で、その活躍は目立っております。減量の取れた昨年(2012年)で74勝(全国騎手リーディング13位)、今年もここまで32で全国騎手リーディングの堂々10位です。


 私ほっさん愛馬ではフロアクラフトの他に今月7日に愛馬マデイラに騎乗していただいたところです。この時は短距離戦で出遅れてかつ4角で他馬にこすられてと人気を下回りましたが、マデイラは非常に乗り難しい馬で、騎手としてはベストを尽くしてくれたと思いますし、文句はありません。まだまだ若い騎手ですから、ベテランのような馬の扱いを言うのは酷でしょう。

 それ以外ではクリンゲルベルガーに騎乗していただきましたが、8番人気5着と掲示板を確保。出遅れて最後方から素晴らしい脚を引き出し5着まで押し上げていただきました。私との相性も良い騎手だと思います。


 2013年5月7日現在、JRA通算198勝、重賞3勝、GT勝ちはない。勝率7.0パーセント、連対率13.1パーセントだが、昨年(2012年)は74勝、勝率9.3パーセント、本年(2013年)はここまで32勝、勝率9.8パーセントと生涯成績を大きく上回り絶好調。減量がなくなってからもこれだけの成績を残しているのは素晴らしい。


 松山弘平(まつやま こうへい)は1990年3月1日生まれの23歳。日本中央競馬会(JRA)栗東トレーニングセンター所属する5年目の騎手である。騎手免許は平地競走と障害免許を有するが、今のところ障害戦での騎乗はない。デビューは池添兼雄厩舎、現在はフリー。

 阪神競馬場内にある乗馬センターで乗馬を学び、2006年4月にJRA競馬学校騎手課程第25期生として入学。

 2009年2月に競馬学校を卒業し騎手免許を取得する。目標とする騎手は福永祐一騎手と池添謙一騎手。同期には小野寺祐太、国分恭介、国分優作、丸山元気 各騎手がいる。卒業供覧模擬レースではグランプリペガサスに騎乗し勝利した。

 2009年3月1日、池添兼雄厩舎所属としてデビュー。小倉競馬場第1レースでトミケンプライマリに騎乗し、19歳の誕生日に初勝利。初騎乗・初勝利は内田博幸騎手以来44人目で、競馬学校卒業生では藤岡康太騎手以来8人目。また第9レースではニューロザリオで勝利、デビュー日の2勝は福永祐一騎手以来13年ぶりの記録、競馬学校卒業生では2人目。

 8月2日、小倉記念でアンノルーチェに騎乗し重賞初騎乗(10着)。同年は計36勝を挙げ、JRA賞最多勝利新人騎手と中央競馬関西放送記者クラブ賞を受賞した。

 2010年7月18日にシンガポール、クランジ競馬場で実施された国際見習騎手招待シリーズ・アジアヤングガンズチャレンジ2010に中央競馬代表として名古屋競馬所属の阪野学騎手と共に出場のため遠征。7月16日第8競走Class4一般戦で高岡秀行厩舎所属のMake A Returnに騎乗(12頭立て7着)し、海外競馬初騎乗。アジアヤングガンズチャレンジでは結果9位だった(10人中)。

 8月11日、園田競馬場で条件クラスの交流競走に騎乗すると共に、「修行のため」として岩田康誠騎手を介して当日の平場競走3鞍に騎乗した。関東では松岡正海騎手らJRAの若手騎手が南関東で何度もエキストラ騎乗をしているが、園田競馬場では元兵庫県所属の小牧太、岩田康誠、赤木高太郎 各騎手を除くと初めて。

 2011年2月21日にフリーに転身。

 2012年3月4日、改装された中京競馬場での最初の重賞となった第48回中日新聞杯をスマートギアで制覇した。 さらに、3月25日に中京競馬場で開催された第42回高松宮記念でレジェトウショウに騎乗し、GT初騎乗(10着)。

 また、同年にはデビュー年から乗り続けていたドリームバレンチノで函館スプリントステークスを制し、さらに同馬に騎乗したスプリンターズステークスで3着に入った。 最終的に、2012年はデビューからの3年間の勝利数に迫る74勝を挙げ、関西リーディング7位(全国リーディング13位)に入るなど、松山にとって躍進の年となった。
 ほっさん愛馬での成績(3戦0勝)

 2010年10月23日 クリンゲルベルガー 500万下        福島芝1200m 5着/8番人気
 2013年 4月 7日 マデイラ       500万下         福島芝1200m 12着/7番人気
 2013年 4月28日 フロアクラフト スイートピーS 3歳オープン 東京芝1800m 2着/6番人気


2012年10月6日 京都5R ジュピタードリームに騎乗する松山弘平騎手。(8着/16番人気)

これ以降は2013年5月18日に作成

●専門誌の印と評価

競馬ブック

見解

「桜花賞、フローラSともディープインパクト産駒が1、2着。デニムアンドルビーは2000メートルで2勝。更に距離が延びても問題はなさそう。東京向き。勢いを買う。桜花賞馬アユサンはもともと左回りの方がスムーズだった。ゴール前差し返した勝負強さに注目。常にレース最速上がりのレッドオーヴァル。エバーブロッサムもまだ伸びる余地が十分。割って入れば先行力を生かした際のクロフネサプライズ。」


短評は「上位拮抗」



予想家の印
馬名 吉田幹 林茂徳 吉岡哲 CPU
レッドオーヴァル
メイショウマンボ
アユサン △△
デニムアンドルビー △△
サクラプレジール
ローブティサージュ
リラコサージュ
クラウンロゼ
フロアクラフト
エバーブロッサム △△
プリンセスジャック
セレブリティモデル
クロフネサプライズ △△
二重△は△△で処理
あとは無印



予想オッズ
馬名 予想オッズ
アユサン 3.3
デニムアンドルビー 4.2
レッドオーヴァル 4.9
クロフネサプライズ 9.3
エバーブロッサム 12.7
ローブティサージュ 15.0
プリンセスジャック 15.4
サクラプレジール 20.5
スイートサルサ 21.5
トーセンソレイユ 22.8
リラコサージュ 33.8
クラウンロゼ 39.1
フロアクラフト 40.0
セレブリティモデル 40.9
メイショウマンボ 40.9
ブリュネット 44.0
ティアーモ 44.0
ブリリアントアスク 50倍以上



スピード指数

馬名 最高値 3走前 2走前 前走 評価
フロアクラフト 86 76 82 86
アユサン 90 82 85 90
デニムアンドルビー 88 74 79 88
レッドオーヴァル 90 89 84 90
クロフネサプライズ 92 89 92 86
エバーブロッサム 89 77 89 87

我らが愛馬フロアクラフトもそんなに上位の差はないですよね。

デイリー馬三郎

本紙の見解

「桜花賞はディープインパクト産駒のワンツーフィニッシュ。大一番での爆発力を改めて印象付けた格好でやはりこの舞台でも中心は揺るぎない血脈。前走で覚醒した◎アユサン。すい星のごとく頭角を表した○デニムアンドルビーの2騎が覇権を争う。〈石堂〉」

◎ アユサン
○ デニムアンドルビー
▲ レッドオーヴァル
× エバーブロッサム
☆ トーセンソレイユ

以下省略

フロアクラフトは本紙無印(T_T)

フロアクラフトは全23記者中 ×(4番手評価) 1記者、△(6番手以下評価) 1記者、無印 21記者

日刊スポーツ

3歳牝馬の頂点を決めるオークス(G1、芝2400メートル、19日=東京)に参戦するフロアクラフト(牝3、西園)は今年2月に、持ち乗りの調教助手となったばかりの渡辺健太助手(25)の手によって大舞台へ送り出される。調教助手になってからオークスTRのスイートピーSなど2着を3度経験している同助手だが、勝利には手が届いていない。フロアクラフトが勝てば初勝利がクラシックという“偉業”が達成される。
 慈しむように愛馬の顔をなで、前髪を整える。渡辺助手にとってフロアクラフトは、今年2月にJRAの調教助手になって初めて担当した馬だ。「厩舎の人たちから『いい馬を担当させてもらったな』と言われました。初めて乗って坂路を走った時、確かに乗り味がいいと思いましたね」。
 担当後初レースだったデイジー賞は首差2着に惜敗。2戦目のスイートピーSも2着で、オークス出走権確保という大きな仕事を成し遂げた。JRAには2000人を超える厩務員(持ち乗り調教助手含む)がいるが、オークスに担当馬を送り出せるのは最大18人。この世界に入りわずか4カ月で夢の舞台へ立つことになる。「いい星の下に生まれているんだろうね。僕もこんなに早くクラシックへ行く厩務員なんて聞いたことがない。もし勝ったら、すごいことになるね」と西園師もほほ笑んだ。
 JRA競馬学校に入る前、渡辺助手はノースヒルズの調教拠点である大山ヒルズで修行を積んだ。その時、デビュー前のキズナにもまたがっている。「柔らかくて跳ねていくような、すごい乗り味でした。大山ヒルズではどの馬にもスタッフ全員、公平に乗せてもらえます。すごい経験になったと思います」。
 渡辺助手自身、まだレース前は気分が悪くなるぐらい緊張するという。だが西園師は「それでいい」という。「それだけ一生懸命ということ。経験を積んでいけばいいんだよ」。愛らしいパートナーと温かい師匠に囲まれて挑むオークス。かけがえのない財産となりそうだ。【岡本光男】

●前走レース後の騎手・調教師・専門誌のコメント

フロアクラフト(2着)

 「スタートもスッと出てくれて、自分のリズムで運ぶことができました。権利は取れましたが、着差が着差だけに何とかしたかったですね。競馬が上手な馬です。」(松山弘平騎手・競馬ブック)

 「ゲートで待たされた割にはスタートはスッと出てくれました。自分のリズムで競馬が出来ました。権利は取れましたが、着差が着差だけに何とかしたかったです。レースぶり自体は上手です」(松山弘平騎手・ラジオNIKKEI)

 「スタートを決めてリズム良く運べましたし、オークスの権利を獲れたのは良かったんですが、着差が着差ですからね。何とかしたかったです。」(松山弘平騎手・デイリー馬三郎)

 「枠が枠でしたしとにかくラチ沿いをロスなくと言うイメージだったのですが、スタートはしっかり出てくれましたし、狙い通り好位から進められました。前が離れていたので折り合いは気を付けていたのですが、変に力むことはなかったですし、自分のリズムで運べました。差が僅かだっただけに勝ちたかったですし申し訳ありませんが、次の舞台でも頑張ってほしいですね」(松山弘平騎手・キャロットクラブ公式HP)。

 「あの差を考えたらもう少し勝負どころで我慢したらと思うところもありますが、変に前に入られたりしてまわりを気にしてしまったら元も子もありませんし、ジョッキーは枠を味方につけて上手く乗ってくれたと思います。今日は2着以内が絶対条件でしたから頑張ってくれましたし、勝ち馬に目標にされてしまったところはありますからね。本番となるとさすがに簡単ではないのはわかっていますが、せっかく自力で掴んだチャンスですし、この馬の力を出せるようにしっかりと仕上げていきます」(西園正都調教師・キャロットクラブ公式HP)

●各陣営のコメント

フロアクラフト

 「使った後も順調。追い切りも申し分ない動きだった。センスのいい馬だから距離延長も心配ないし、楽しみはある。」(田中助手・デイリー馬三郎)

 「前走はハナに立つのがひと呼吸早かったけど、上手に立ち回って渋太さを生かせた。15日の坂路は馬なりで52.4秒。リズミカルないい動きに映ったし、体も張りがあって好調キープといえる。強敵揃いだが、レース運びのうまさに期待。」(田中助手・競馬ブック)

●ほっさん予想

 まあ、いろんな方面から考えても大敗必至ですね(笑)。基本桜花賞組が桁が違うはずですし、スイートピーS組よりもフローラS組の方がレベルが高い。

 そして1勝馬で優勝した馬など過去10年間にいませんし、スイートピーS2着馬も全く上位に来ていません。

 ただ、基本こんなところに出走できるような馬ではないと思われる(募集金額的にも)フロアクラフトが一生に一度しか出られない最高峰のオークスに出るというだけでもう十分ではありませんか。

 何着でも完走してくれれば十分です。


 ただ、同じ3歳の牝馬同士、そんなに大きな差があるとも思えません。もしかしたら案外いいところまで来てくれるのではないかと淡い期待を抱いております。

●当日は現地応援をする予定です

 関西在住の私ほっさんにとって、オークスの実施される東京競馬場は非常に遠い場所です。過去愛馬エスポワールシチーの応援に2度行ったことがあります。1度目はエスポワールシチーがまだ重賞も勝っていなくて、初GT出走となった2009年のフェブラリーステークス。結果は4着でしたが、上位に来そうな予感はありました。また、最高峰のGTでどこまでやれるのかという楽しみがありました。

 2度目の東京遠征は2010年のフェブラリーステークスです。エスポワールシチーは前年暮れのジャパンカップダートGTに圧勝し、名実共にダート王となっていました。そのダート王が断然1番人気で他馬を迎え撃つというのが戦前の構図でした。私は幸運にも口取りの権利に当選し、スーツ姿で現地に行きました。そしてエスポワールシチーは圧勝!!夢のGTでのターフでの口取りに参加して来ました。

 それ以来、かしわ記念の応援に船橋競馬場には2度行きましたが、東京競馬場には足を運べていません。やはり交通費が新幹線の往復で約25000円程度必要なことがネックです。1口でこの金額を儲けようと思ったら相当大変ですもんね。エスポのように勝つ見込みが大きいのなら、そこからペイできますが、人気でもなければせっかく行っても元が取れません。

 今回のフロアクラフトも勝てる見込みは低いですが、愛馬のGT初出走となれば話は別です。この大舞台でどれだけやれるのかという期待もありますし、何よりも一生に一度しか出走できない夢のクラシックという大舞台。そんな晴れの舞台に愛馬が立つのですから、その晴れ舞台を是非見に行きたい。

 ・・・ということで、予算の都合でバスにしようかと迷っておりますが、オークス当日は東京競馬場に遠征します。

 多くの方がわざわざ応援にきていただけるようで、今からお会いするのが楽しみです。

これ以降は2013年5月21日に作成

●パドック

 予定通り東京競馬場に行ってきました。今回、正直愛馬フロアクラフトはどれだけ走るか未知数でしたし、人気もずっーーーーと17番人気。下は同じデイジー賞組のブリリアントアスクのみでした。しかも単勝は万馬券。いくら東京を2度経験しているし叩き3走目で万全の状態と言っても、これは強気にはなれません。相手は桜花賞1〜4着馬やフローラSの1〜3着馬、そして2歳女王など豪華すぎるメンバーでしたからねぇ。

 ということで、今回初めて交通費を浮かせる為に高速バスでの東京入りとなりました。しっかし高速バスは実質消灯時間が6時間で、しかも私は座って寝る習慣がないですし、ほとんど眠れなかったですね。

 ただ、おかげで新宿に6時につきまして、早々の開門に並ぶことが出来、非常にいい席(もちろん無料!!)を確保することができました。ご一緒に席を確保していただいたれいじさんには感謝です。れいじさんは待つことを考えて、折りたたみの椅子も私の分と2脚用意してくれていました。なんとも気が利いて用意の良い方です。仕事の出来る方は違いますね(笑)。


 さて、写真はいつものように撮影順です。



まずは1番人気のフローラSの勝ち馬でディープ産駒のデニムアンドルビー。432キロと小柄な馬です。細くて華奢に見えます。パドックでは常に助手さんに甘える仕草を見せ、気配としてはイマイチに感じました。




正直、注目していなかったメイショウマンボ。結局勝つわけですが、こうやってじっくりと見るとさすがに凄い馬体ですね。撮影した記憶もありませんでした(笑)。



桜花賞3着馬のプリンセスジャック。これも存在感がなかったですね。



武豊騎乗の4番人気クロフネサプライズ。チューリップ賞の勝ち馬で桜花賞でも1番人気でした。ただ、パドックでは煩すぎて、ご一緒だったフロアクラフターのさんぺ〜さんと消えたねと言っていました。



ディープインパクトの妹、トーセンソレイユ。この馬、馬体重が418キロと小さく、華奢に感じました。また気配もイマイチでした。これも消して大丈夫と言っていました。



私が一番良く見えたのは桜花賞馬のアユサン。終始二人引きでしたが、踏み込みもしっかりとしていて恐い存在でした。結果的には距離が長すぎたようですが、マイル辺りなら、相当強いと思います。



そして、ついに登場、我らが愛馬フロアクラフト。私は現地でフロアクラフトを見るのはこれで4度目ですが、今回は煩さを見せていました。GTという独特の雰囲気だからなのか、或いはいつもと違う観客数だからなのか。いずれにしてもこれはまずいなと思いました。チャカチャカしていてただでさえ距離が心配なのに(デイジー賞で蛯名正義騎手は1800mでも長いようなことを言っていたし・・・)、こんなところで無駄に動いて体力を消耗していては・・・と思いました。本馬場入場後の輪乗りで早くもそこそこ発汗していましたし・・・。



レース36分前。フロアクラフトは前走プラス4キロの馬体重480キロ。ふっくらとしているのはいい傾向です。単勝はこの時点で112.2倍と相変わらず万馬券です(>_<)。



2歳女王のローブティサージュ。この時の2着がクロフネサプライズ。3着がルクソールさん所有のレッドセシリアで現在故障で休養中です。3歳になってから影が薄いですね。成長力に疑問を感じます。



いつもの二重メンコのフロアクラフト。ただ今回はGTゼッケン!!物見が激しく、今回は目が合っちゃいました(笑)。



前走我らがフロアクラフトを破ったリラコサージュ。こちらは木曜日の調教後の馬体重からマイナス体重が予想されましたが、なんとかマイナス2キロで出てきました。ただ、406キロと馬格がありません。



もう一度良く見えた桜花賞馬のアユサン。ここで負けたら騎手が変わったからなどと言われそうですし(前走の桜花賞はクリスチャン・デムーロ騎手。今回はこの馬を育てた丸山元気騎手に乗り替わり)、頑張って欲しいと思っていました。



弘平の名前が見えますね。松山弘平騎手は若いですがとにかく技術のある騎手です。



前走からのコンビ、松山弘平騎手とフロアクラフト。



すでにゼッケンの下からは多少の発汗が。



跨がって直後に馬とコンタクトを取るベテラン・横山典弘騎手。素晴らしいことです。



松山弘平騎手はまだGT勝ちはないですが、パドックで笑顔が溢れるなど、本当にリラックスしていい状態だと思いました。

これ以降は2013年5月27日に作成

●本馬場入場



牝馬のGTですので、いつもこういう方が先導してくれます。華やかでいいですね。



さあ、頑張れ!!

●レース 



しまった、せっかくの写真が・・・。これは撮り方を間違えました。せっかくなのにぃ〜。それにしてもさすがにGT。ゴージャスです。



生ファンファーレの後ゲートオープン。フロアクラフト(緑の帽子の左側)の1つ内側のクラウンロゼが抜群のスタート(ただし、シンガリ負け(>_<))。



フロアクラフトは出負けというほとではありませんが、やや遅れ気味のスタートになります。



隣が抜群だったので、なんだかフロアクラフトが遅れて見えます。この時点ではクラウンロゼとはすでに1馬身差がつきます。


ここからしばらくは、レース中に撮影したターフビジョンが綺麗に写ってなかったので、事後VTRの時に撮った写真です。


レースはパドックでやたら煩く、逃げるしかないだろうと思われたクロフネサプライズが逃げます。

しかし、最近の武豊騎手の逃げは有力馬をことごとく潰してしまうオーバーペースのものが多いです。昨年のジャパンカップダートで愛馬エスポワールシチーに騎乗していただいた時も2番人気のエスポをオーバーペースで息を入れることができずに馬群に沈めました。毎日杯の落馬事故以来、追う力も弱くなったと思いますが、ペース配分も悪くなってしまいましたね。しかもレース後に馬のせいにしている。ただ、彼が人気の他馬に乗ってくれているので、我々他陣営としては安心することができるのですが。

先頭のクロフネサプライズ以下、トーセンソレイユ(デイープインパクトの妹)、サクラプレジール(ここまで新馬、重賞と2連勝中)、好スタートのクラウンロゼ(デビューから3連勝の重賞ウィナー)と続き、その後ろに内がティアーモ、外が我らが愛馬フロアクラフトという隊列になります。



4角手前でスピードを落とし息を入れるクロフネサプライズと後ろから迫り来る他馬。一番右の12番が我らが愛馬フロアクラフト。



残り600メートル。すでにあれだけ逃げていたクロフネサプライズと他馬の差はほとんどなくなっています。



我らが愛馬フロアクラフトは先頭を射程圏内に入れる抜群のポジションで4コーナーを通過します。



そこから、馬場の内側が荒れていたこともあり、フロアクラフトの松山弘平騎手はギリギリ芝の傷んでいないところにフロアクラフトを促します。ナイスプレイでしたね。



そして前走の反省から追い出しをギリギリまで待ちます。追われなくてもフロアクラフトの手応えは良く、私は「勝ったか?」さえ思いました。



そして追い出されるとグイッと伸び、なんとなんと一瞬先頭に立ちます!!



しかし、さすがに2400mという距離は苦しかったのか、右にヨレてしまいます。そうこうしているうちに外からメイショウマンボにアッサリと交わされ、勝ちはなくなります。



このままズルズルと後退してしまうのかと思いきや、そこからが感動もんの粘り!!



フロアクラフトよりも前にいた3頭(クロフネサプライズ、トーセンソレイユ、サクラプレジール)はもう画面にはいません。厳しい展開の中、早々に脱落してしまいました。



ゴール直前。フロアクラフトは脱落していく先行勢の中で最後まで踏ん張り、夢だった芝のGTでこれだけの僅かな差で走り抜け5着と掲示板を確保してくれました!!凄すぎることですし、嬉しかったですね。すぐ前は、”あの”桜花賞馬のアユサンですよ。それが距離云々はあるにせよ、これだけの僅差。斤量も同じでです。


ここからは時間は戻って、私自身が撮影したゴール前の写真です。


追い出しにかかるフロアクラフト。



ここでビュッと伸びるんですが、距離が長く苦しかったのか、右にヨレます。



そのヨレた瞬間に後ろから来たメイショウマンボに抵抗するまでもなく交わされます。



それでも最後まで頑張り、現在4着。



内の人気のクロフネは交わせそうでした。



外から13番のエバーブロッサムが強襲。



それにもあっさり交わされて現在3番手。



そして最後方から来た1番人気のデニムアンドルビーにも交わされて、内からは桜花賞馬のアユサンにも交わされ結局5着。いやいや、上は重賞ウィナーと重賞2着馬のみ。それらと互角とは言いませんが、それなり対等に走ってくれました。



ウイニングランをする武幸四郎騎手とメイショウマンボ。武幸四郎騎手は菊花賞のソングオブウインド以来のGT勝利です。



ガッツポーズが感動的でしたね。



9番人気のメイショウマンボが1着。単勝は2850円と荒れました。



そして、我がフロアクラフトは堂々の5着とGTでも掲示板を確保!!相手なりに好走してくれます。レースごとに力をつけていますね。これは将来が楽しみです。



馬主の松本好雄オーナーも競馬場にはほぼ必ずいらっしゃる方ですよね。京都の馬主席でも見かけましたし、あとはプレゼンターとしてよく登場されます。競馬界への貢献度は非常に大きな方ですし、こういう方の馬が苦労して勝つのは私としても感動ですね。



口取りは後ろから(笑)。



再度、ターフビジョンで我らが愛馬フロアクラフトの5着を確認。下の方の着の馬もズラッと有名な馬達ばかりです。

●時計の評価

 今回のフロアクラフトの走破時計は2分26秒2良馬場でした。

オークスの過去の勝ち時計は次の通りです。

2012年 ジェンティルドンナ 2分23秒6良馬場
2011年 エリンコート     2分25秒7良馬場
2010年 アパパネ・サンテミリオン 2分29秒9稍重馬場
2009年 ブエナビスタ     2分26秒1良馬場
2008年 トールボピー     2分28秒8稍重馬場

 ということで、馬場が違う部分がありますが、破格の時計だった前年を除くと、今年の勝ち時計は速い時計だと言えます。フロアクラフトはこの流れを前にいて粘ったわけですから評価は高いですね。

●馬券


なんと言っても馬券コレクターの私としては現地での愛馬の馬券はたくさん買わないと。ちなみにフロアクラフトが優勝なら単勝が140倍でしたから約28万円ゲットでした(笑)。



馬単でも馬連でもなくワイドでフロアクラフトからの総流し。



こんなのだけだも満足しちゃっています(笑)。



当然、出走記念のボールペンもゲット。お隣11番のクラウンロゼの方が残り本数が少なかったです。フロアクラフトもかなり減っていたので、私はどなたかが大人買いでもしているのかと思っていましたが、「人気がなく売れそうにないから元々本数が少ないのだろう」と同席者に言われてしまいました(笑)。このあと、クラブホームページでGT出走記念のキーホルダーも買わないといけませんし、お金がかかりますねぇ(笑)。

●レース後の騎手・調教師のコメント

フロアクラフト(5着)

 「多少モタれるところはありましたが、初めての距離だったことなどを考えれば上手に走ってくれていると思います。GTでもやれることが分かったし、秋が楽しみな馬ですね。」(松山弘平騎手・競馬ブック)

 「初めての距離で少しもたれるところはありました。直線も手応えはありましたが、追ってから少し甘い面が出てしまいましたね。それでもGTでやれることを証明できたし、これからが楽しみです」(松山弘平騎手・デイリー馬三郎)


 「前の馬が飛ばす展開でしたが、前走同様に自分のリズムだけは崩さないように運びたいと考えていました。道中はそのまま進めて直線に近づいていってもいい手応えでしたから、一瞬行けると思ったのですが…。最後は苦しくなってヨレてしまいましたが、本当に最後まで一生懸命に走ってくれましたし、この馬の頑張りには頭がさがります。もっといい結果を出したかったですし申し訳ございませんが、これからもっと強くなってくれるはずです」(松山弘平騎手・キャロットクラブ公式HP)

 「直線で一瞬夢を見たんだけどね。悔しい。3歳牝馬のこの時期ですから芝2400mと言うのは正直やってみないとわからない部分が多いですし、レース前は人気がなさすぎるなと思っていたくらい(苦笑)。ですが、現段階でのこの馬の力を発揮してくれましたから悔いはありません。もちろんもっといい結果を出したかったですし申し訳ない気持ちもあるのですが、大きなロスなく運んで直線で見せ場も作ってくれましたからね。これまでの競馬でも最後に少しモタモタしてしまうところを見せることがあったのですが、それはまだ力が付ききっていないために苦しくなってしまうのでしょうし、もっと中身から強くして秋にリベンジしたいですね。この後についてはまずは厩舎で様子を見てからになりますが、1勝馬のままだとさすがに秋に直行とは行きにくいですし、状態に問題がなければ夏開催のどこかを考えていくことになると思います」(西園正都調教師・キャロットクラブ公式HP)

アユサン(4着)

 「自分の思っていた位置を取れたし、折り合いもついて、この馬の競馬はできたと思う。最後は2着馬に離されていたように、距離も少し長いのかもしれません。ただ、やはり結果を出せなかったのは悔しいです」(丸山元気騎手・デイリー馬三郎)

クロフネサプライズ(12着)

 「楽に先手を奪えたけど、物見が激しくて力んでいた。距離が長かったのかな」(武豊騎手・デイリー馬三郎)

レッドオーヴァル(17着)

 「道中は折り合ったし、いいポジションで運べた。この内容だと距離が長いのかな」(クリスチャン・デムーロ騎手・デイリー馬三郎)

●専門誌のレース評価

フロアクラフト(5着)

 「抜群の手応えで先団直後を追走。直線入り口では外から先頭に並びかけたが、追ってからは案外ジリジリ。それでもキツい形で崩れなかったのは立派のひと言」(競馬ブック)

●気になる賞金は

 本賞金が970万円。特別出走手当が411000円。計10111000万円。1口で割りますと15000円程度になると思われます。正直、今回は特別出走手当のみだろうと思っていただけに、これだけいただけると嬉しすぎますね。

●これで獲得賞金は3090万円に

 フロアクラフトの獲得した本賞金は今回の970万円を合わせると3090万円になりました。4勝している兄・ホーカーテンペストが5月22日現在4727万円ですから、1年差があることを考えますと極めて立派な数字だと言えます。

 キャロットクラブの現役所属馬ですと、3歳牝馬では3勝しているローガンサファイアの4280万円に次いで2位。下はオープンの芙蓉Sを勝ったサンブルエミューズが2960万円です。

 全所属馬を合わせますと3090万円の上は順番に

トルバドゥール 3160万円 5歳 1000万下
アイビーフォールド 3199万円 6歳 1000万下
フェイルノート 3664万円 6歳 1000万下
エネアド  3880万円 4歳 1600万下

と古馬の1000万クラスが稼ぐ金額です。


下を見ますと

アースガルド 3005万円 6歳 1000万下
ピグマリオン 2980万円 4歳 1000万下
サンブルエミューズ 2960万円 3歳 オープン
プリュム 2917万円 4歳 1000万下
シャンギロンゴ 2784万円 6歳 1000万下
マズルファイヤー 2555万円 3歳 オープン
オレニホレルナヨ 2510万円 4歳 1000万下
テンシンランマン 2510万円 3歳 オープン


と、よく稼いでいるなぁと思う馬の名前が続々と出てきます。いやはや、フロアクラフト、素晴らしい活躍です。あっぱれ。 

●レース後のレーティング

優駿牝馬(オークス)のレースレーティングは次の通りです。

5月19日
優駿牝馬(GI) (第74回オークス)
サラ系3歳(牝) 定量
東京競馬場 2400m 芝・左 (晴 良)
着順 馬番 馬名 性齢 重量(kg) 騎手 タイム 着差 レーティング
1 3 メイショウマンボ 牝3 55.0 武 幸四郎 2:25.2 111
2 13 エバーブロッサム 牝3 55.0 戸崎 圭太 2:25.4 1 1/4 109
3 5 デニムアンドルビー 牝3 55.0 内田 博幸 2:25.7 2 106
4 4 アユサン 牝3 55.0 丸山 元気 2:25.9 1 1/4 104
5 12 フロアクラフト 牝3 55.0 松山 弘平 2:26.2 1 3/4 101
6 7 ティアーモ 牝3 55.0 藤岡 佑介 2:26.4 1 1/2 99
7 17 スイートサルサ 牝3 55.0 蛯名 正義 2:26.5 1/2 98
8 10 リラコサージュ 牝3 55.0 柴田 善臣 2:26.5 クビ 98
9 9 ローブティサージュ 牝3 55.0 岩田 康誠 2:26.7 1 1/2 96
10 8 ブリリアントアスク 牝3 55.0 武士沢 友治 2:26.9 1 1/4 94
11 14 プリンセスジャック 牝3 55.0 福永 祐一 2:26.9 クビ 94
12 16 クロフネサプライズ 牝3 55.0 武 豊 2:27.1 1 1/4 92
13 15 セレブリティモデル 牝3 55.0 田中 勝春 2:27.3  3/4 91
14 6 サクラプレジール 牝3 55.0 横山 典弘 2:27.5 1 1/2 89
15 18 トーセンソレイユ 牝3 55.0 C.ウィリアムズ 2:27.5 アタマ 89
16 2 ブリュネット 牝3 55.0 和田 竜二 2:27.7 1 1/4 87
17 1 レッドオーヴァル 牝3 55.0 C.デムーロ 2:27.8 3/4 86
18 11 クラウンロゼ 牝3 55.0 三浦 皇成 2:28.6 5 78
R.R. 107.50


フロアクラフトはレース前のスイートピーSのレーティングが101Mでした。Lでも101ということになります。
S 【Sprint】 1,000m−1,300m [1,000m−1,599m(USA)]
M 【Mile】 1,301m−1,899m [1,600m−1,899m(USA)]
I 【Intermediate】 1,900m−2,100m
L 【Long】 2,101m−2,700m
E 【Extended】 2,701m−

●今後の展望

 スイートピーSの2着はオープン戦での2着とはいえ、メンバーは全馬1勝馬でしたし、この結果だけで、いまいちオープンクラスでこれからやれる馬なのかというのは不安でした。

 しかし、これだけメンバーの揃ったクラシック第2戦のオークスGTで堂々の掲示板ということは、間違いなく牝馬同士のオープンでも十分に戦える馬だということがわかります。

 私の愛馬への目標は基本2、3勝ですが、こうなったらオープンで活躍して欲しいですね。フロアクラフトの最大の目標は秋華賞でありエリザベス女王杯でしょうが、東京コースもよく走りますし、来年のヴィクトリアマイルに出てくれたらというのが夢ですね。

 もっとも、そこまで行かなくても、牝馬限定のGVくらいで走ってくれていたら言うことないですね。ここから先は夏を越しての成長次第ですが、最低の私の目標である2、3勝は到達してくれると思います。あとは何よりも故障なく無事で走ってくれることです。オークスで逃げを打った桜花賞での1番人気馬クロフネサプライズはレース後骨折が判明し、全治9か月もの診断でした。これでは大切な時期を棒に振ることになります。ただ、スピード能力のある芝馬は常に故障が心配です。私の初の芝で4勝を挙げた愛馬ステップシチーも屈腱炎になりましたし、無料提供馬で目黒記念GUを勝った愛馬オペラシチーも屈腱炎になりました。

 能力があるがゆえに脚元への負担が大きくなってしまいます。故障だけが心配です。それさえなければ、いずれは牝馬限定の重賞くらいは勝てるのでは?などと思える馬です。順調に行って欲しいですね。

●最後に

 今回の東京遠征に当たり、わざわざ競馬場まで来ていただいた、れいじさん、雲雀さん、ルクソールさん、本当にありがとうございます。おかげで充実した楽しいひとときを過ごすことができました。そして同じくフロアクラフトの所持者で一日ご一緒させていただいたさんぺ〜さん、いい一日でしたね。

 また、フロアクラフトの5着入着に早速多数のコメントをいただきましてありがとうございました。中には、5着をおめでとうと言って良いものかと迷っておられる方もいらっしゃいましたが、クラシックでの掲示板は超万歳です。なんと言っても17番人気と超低評価でしたし(笑)。5着と6着でもまた価値は大きく違うと思うんですよね。5着は本賞金に加算されますからねぇ。私はこの本賞金を気にする人ですので、大変嬉しいです。ただ、本賞金は3000万円を超え素晴らしいのですが、収得賞金は400万円の1勝馬。次走は500万クラスからの始動ということになります。GTから言うと3ランクも下のクラスです。

 今回の走りで、次走ははるか下のクラスの500万クラスですから大きな人気を背負うことになるでしょうね。実際、ここ3戦は500万特別で2着、オープン特別で2着、GTで5着ですから、上のクラスでも上位人気になりそうな超安定勢力です。


 ただ、案外フロアクラフトは詰めが甘いというか勝ち味に遅いので、相手なりに走るものの、下級クラスでも取りこぼす可能性もあります。実際、デイジー賞は苦手な馬場だったとしても勝ちきって欲しいレースでした。

 しかし、500万クラスでも上位に来てくれればかなりの賞金が貰えますし、1口経営としては言うことないですね。ついついこれだけの馬ですから、欲が出て、オープンなどで活躍して欲しいと思ってしまいますが、まだまだ夏を越して力をつけて来るライバルもいますし、わかりません。とはいえ、フロアクラフトは5月5日生まれと生まれが遅く、まだまだ成長の余地があります。夏を越えて更に成長するようなら、凄い馬になるかも知れません。現状でもこれだけの能力があるのですから。実際、春菜賞までは使い詰めでしたが、そこで一息入れた後からはかなりの成長が窺えました。成長というよりも使い詰めによる疲労だったのかも知れませんが・・・。

 それにしても、やはり母リッチダンサーはいい子を出します。ここまで日本で走っている馬2頭(ホーカーテンペストとフロアクラフト)は共にオープン級でした。ホーカーテンペストは4勝して6月から準オープンに降級しますから、あと1勝は堅いでしょう。フロアクラフトはこれからどこまで勝てるのかわかりませんが、オープンのスイートピーSの2着と今回のオークス5着で間違いなくオープン級ということが証明されました。

 当然、1つ下の我が愛馬バウンスシャッセにも大きな期待がかかります。POG本でもオークスが目標などと書かれていました。ロブロイ産駒なのでデビューの遅れが懸念されますが、始動さえ早ければ桜花賞も狙える気がします。このバウンスシャッセもフロアクラフトと同じ募集総額1800万円という安価な金額で手に入れましたが、現時点でかなりお買い得だったと思います。もうリッチダンサーの子がこんな安価で手に入ることにないでしょう。安価で2、3勝してくれる馬を目指す私としては、募集価格が高額になっちゃったらおそらく縁がなくなります。それでも相当良い子なら考えるかも知れませんが。


 ・・・ということで、フロアクラフトの今後にも、そして下のバウンスシャッセの今後にも大きな期待を抱かせる今回のオークスでの5着でした。


 それにしても私は案外重賞で強いですね。エスポワールシチーは初重賞の平安Sで1番人気2着。ステップシチーは屈腱炎明けでしたが小倉記念GVで5着。そして今回。通常私の買っている価格帯の馬は重賞どころか500万クラスで頭打ちというのが多いのですが、なんとも嬉しいことです。

 さあ、次走は休養明けになると思いますが、秋華賞までのことを考えると確実に1回で勝ちたいですね。そして秋華賞トライアルか1000万クラスへ。1000万勝ちなら、おそらく秋華賞には出走できると思いますが。

 ただ、降級してくる古馬との戦いになります。斤量差はあるにしても油断はできません。函館での次走、期待しています。


 頑張れフロアクラフト!!こうなったら是非とも秋華賞にも出走して欲しい。

最後までご愛読ありがとうございました

2013年5月5日立ち上げ 14日、15日、21日、22日、24日加筆
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2013年 4月28日 第7戦 スイートピーステークス 3歳オープン 東京芝1800m (2着/6番人気)

2013年 4月 7日 第6戦 デイジー賞 3歳500万下 中山芝1800m (2着2番人気

2013年 2月 3日 第5戦 春菜賞 3歳500万下 東京芝1400m (6着/4番人気)

2013年 1月12日 第4戦 3歳未勝利 京都芝1800m (1着/3番人気) 写真多数付 現地観戦レポート

2012年12月15日 第3戦 2歳未勝利 阪神芝1600m (2着/3番人気) 写真多数付 現地観戦レポート

2012年11月18日 第2戦 2歳未勝利 京都芝1600m 牝馬限定戦 (13着/2番人気

2012年11月 4日 デビュー戦 2歳新馬 京都芝1800m (2着2番人気) 写真多数付 現地観戦レポート

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