祝 キャプテンシチー初優勝!!

保護者の皆様、愛馬の初優勝おめでとうございます。

前走の敗因から学んだ中村将之騎手の好騎乗が光りました。

前走の敗因とレース内容は是非お読みください。真実が見えてきます。

 2004年度産友駿ホースクラブ募集馬関西所属組は、今年5月12日のエクストラシチーの優勝まで、一度も勝てませんでしたが、ここにきて、5月29日のレスポンスシチー(交流戦)、6月3日のステップシチー、そして今日(6月9日)のキャプテンシチーと次々に勝ちあがり最高の時を迎えております。

 私ほっさんもラジオ中継で皆様の愛馬キャプテンシチーのレースを聞き、長い写真判定をドキドキしながら待っておりました。私ほっさんは、キャプテンシチーはあとで述べる理由などから購入を見送りましたが、この馬は高く評価しております。

2007年 6月10日作成

●キャプテンシチーは素晴らしい馬です

ほっさんの2004年度産募集馬評価 関西 上位5位
ほっさん指数 馬名 父評価 母評価 母父評価 兄弟評価 生産牧場 馬体 厩舎 金額
2.66 フォレストシチー B+ A− B− B+ B+ B− A−
2.27 エクストラシチー A+ A− B− B− B+
1.97 キャプテンシチー B+ B− B+ A−
1.95 サマンサシチー A− B+ B− B+
1.91 スピンドルシチー B− B− B+ B− A−

 私ほっさん独自の理論による評価(他の募集馬の評価もご覧になりたい方はこちら)で、皆様の愛馬キャプテンシチーは第3位でした。父マンハッタンカフェは初年度産駒で未知数でしたが、サンデーサイレンスの仔ということで、かなりの期待が持てましたし、母グラシアスシチーの初仔というのがいいです。そして、馬体も良く、なにより厩舎は友駿ホースクラブの預託厩舎の中では断トツ1番の成績を残しておられている佐々木晶三厩舎です。

 本当ならばフォレストシチー、エクストラシチーと購入している私ほっさんですから、次はキャプテンシチーを購入するべきなのですが、購入するにあたり2つ大きなネックがあり、購入を見送りました。

 1つは値段が高いということです。当サイトの各所に書いていることですが、私ほっさんは、妻子がいて、月々の自由に使える額はそんなに多くありません。ですから、基本的に馬の総代金が2000万円を超える馬は手が出ません。

 私ほっさんは、細かい計算をしてしまう人間なので、例えば馬代金が3000万円の募集馬だとすると、1歳の10月から毎月60万の預託料を払い5歳末で引退したとすると、3000万円 + 60万円 × 50カ月 で 6000万円。未勝利戦を勝っても500万円しかも、進上金やクラブ手数料を引かれると、そのうちの約65パーセントが取り分として325万円(実際には、内国産手当てや出走手当てが別途付きますが・・・)。この計算でいくと、重賞を1つ勝ってもまだ赤字です。

 ところが、馬代金1200万円などの安価な馬になりますと、オープンくらいまでいけば、そこそこ。重賞でも勝てば利益がでます。

 こういったセコイ考え方と軍資金のなさから、安くて走りそうな馬探しを徹底しております。本音はキャプテンシチーや、昔いたドリームシチー(募集価格7800万円)を買える人がうらやましいです。しかし、私はたまに馬券でそこそこ儲けたときでも、10万円あれば、安い馬が4頭買えるな、などと思ってしまうのです。


 さて、話が長くなりましたが、私ほっさんは、ほっさん指数の上位5頭(上の表)は必ず勝てると思っていますし、今回のキャプテンシチーの勝利も、全く驚きはなかったです。「やっぱりな」というのが、正直な感想です。

 キャプテンシチーは非常にいい馬なので、未勝利を勝つことは当たり前ですし、ここで終わってしまうような馬ではないと思っております。

 上記表の中で、5位のスピンドルシチーはあまりの気性悪のため、出走することなく、現役を退きました。サマンサシチーは素質はあるも、痛恨の骨折でデビューが遅れております。これも、出てくれば必ず勝てる馬です。また、フォレストシチーはトモに甘いところがあり、まだ未勝利を脱出できていませんが、素質はあると評判です。エクストラシチーは2戦目で勝ち上がり、素質を見せました。


 もう1つ、私ほっさんがキャプテンシチーを買えなかった理由が母父のサクラバクシンオーです。父としてはかなりの良績を残している同馬も、BMS(ブルードメアサイアーすなわち母父のこと)としては、全く未知数、いや、どちらかというと今現在評価は低い方です。

 BMSを重視する私ほっさんにとって、これは結構致命的でした。また、父マンハッタンカフェは長距離馬なのに母父は短距離馬。これが、どう上手いこと産駒に影響されるか心配でした。

●前走17着の原因はなにか

1.BMSのサクラバクシンオーの影響が色濃くでた

 デビュー戦の1200mは6着。前走1600mは17着。今回1200mで優勝と、これはどうみても、サクラバクシンオーのパターンです。ですから、父は長距離馬でしたが、母父サクラバクシンオーの影響を受け短距離界で活躍するようになるのではないでしょうか。

2.前走の敗因

騎手のコメントと専門誌の見解から前走の敗因を考えてみましょう

 「1ハロンぐらいは結構行ったのに、その後は急に行く気をなくしたみたいで・・・。揉まれ込むと良くないみたいです。」(下原理騎手・競馬ブック)


という前走後の地方所属の下原理騎手(下原騎手について詳しく知りたい方は、当サイトの騎手ランキングからお探しください。当サイトは全中央、地方騎手の評価を掲載しております。)の提言を今回騎乗した中村将之騎手はしっかりと頭に叩き込んでいたので(さすが成績を残す騎手は勉強量が違います)、スタート直後先頭に4頭並んだ(4頭中の外から2頭目でしたね)ときに、少し速度落として下げそして外に出し、揉まれる事を避けました。これが、キャプテンシチーが好走した最大の理由だと私ほっさんは考えます。せっかくハナに立てようかというくらいに好ダッシュを決めたのに、少し下げたのにはそういう理由があったと私ほっさんは分析します。

 このことにより、キャプテンシチーは1頭ポツンと走れることになり、気楽に走れるようになりました。短距離戦で、こんなところでブレーキ(というほどのものでもなかったですが)をかけるのは、常識的には良くないことですが、この馬にとっては気分良く走らせることが、持っている力を出せる最大のポイントだったのですね。

 ですから、前走の大敗は無駄ではなかった。下原理騎手の冷静で適切な分析を得たからこそ今回勝てたのだと思います。「なんだ、下原って駄目じゃん」と思っていた人がいれば、地方では活躍している下原理騎手を見直してあげてください。



続いて、専門誌の前走の評価です。

「仕上がっていたが、3〜4角で早々と一杯になる。」(競馬ブック)

 早々と一杯になった理由は、揉まれて無駄な力を使ってしまったことと、母父サクラバクシンオーの血が色濃く出ていることによる、スタミナのなさが考えられます。ですから、今回1200mに戻した佐々木晶三調教師の判断も正しかったですね。6月3日に勝ち上がった同厩舎のサンタドレスも前走より距離を短縮することにより、7馬身も千切って勝ちあがりました。師の適性なレースを選ぶ目は素晴らしいですよね。さすが、毎年リーディングの上位にくるだけのことはあります。

●さて、レース

 スタート良く先頭集団(4頭が横並びの外から2頭目)に入るも、揉まれるのを嫌い、少し下げ外に出す。道中は多少他馬に絡まれることもあるが、比較的1頭で心地よく進める。

 直線に入ると、前の馬は距離ロスの少ない内に入れるが、丁度馬場が荒れていないギリギリの芝の良いところを選んで加速。前4頭と一緒に団子状態で流れ込むもハナ差僅かに前に出た。2着以下の馬は皆キャプテンシチーよりも内側。すなわち通った馬場の差で最後の伸び脚が少しだけ違ったわけです。まさに、中村将之騎手の好騎乗!!


私ほっさんは、何度か映像を確認しましたが、とにかく騎手の好プレーが光るレースでした。

●勝ち時計も標準

 当日は稍重でしたので、勝ち時計の1分10秒1上がり35.3というのは決して悪い数字ではありません。

 同日の7R 3歳500万も同じ稍重で1分9秒7上がり35.1ですから、そう大差はありません。普段より全体的に時計がかかっていますが、最終週と雨で相当馬場が傷んでいたのでしょう。ただ、本日は後半のレースが重になり、最後不良になったように、急激に馬場が悪くなっていきましたから、7Rもキャプテンシチーが勝った4Rと同じ馬場なら、もう少し速い時計でまとまっていたかも知れません。


 ちなみに先週は良馬場ですが、中京芝1200m未勝利戦の勝ち時計は、同じ佐々木晶三厩舎のサンタドレスの1分8秒3上がり34.3です。とはいえ、同日の3歳1000万のあじさいステークスの勝ち時計は1分8秒4ですから、未勝利を勝ったサンタドレスが強すぎたのかも知れません。そのときの2着ソルヴィエントは7馬身も千切られて1分9秒5でした。


 サンタドレスについて、少し書かせてください。サンタドレスは私の愛馬(所有馬)ステップシチーのデビュー戦、5月19日中京芝1800mで一緒でした。

 そのとき、武豊騎乗のケイアイケイマンが1番人気で、このサンタドレスが2番人気でした。愛馬ステップシチーは初出走ということもあり、4番人気でした。結果はケイアイケイマンが1着。2着は上がり34.5で上がってきた愛馬ステップシチー。3着がこのサンタドレスでした。

 この時の愛馬ステップシチーの時計1分47秒7良は同じ中京芝1800mのあざみ賞を勝ったオークス2着馬のベッラレイアよりも速いとてつもない時計でした。

 その後愛馬ステップシチーは次走芝2000mで圧勝し、同じ日に距離を縮めたサンタドレスは、2着に7馬身差をつけて、これまた凄い時計で勝ったわけです。この非常にレベルの高いサンタドレスに先着したステップシチーは大物感が漂います。



 少し余談をしてしまいましたが、キャプテンシチーについて、次走500万クラスでも好走できそうか?と聞かれると、時計だけをみれば、今のところ厳しいと言わざるを得ません。これから、びしびしと佐々木調教師特有の厳しい調教を受け、もっともっと時計を詰める必要があります。

 しかし、運や展開利で勝ったような、まぐれの勝利ではありませんので、上のクラスで全く通用しないということはないでしょう。まだまだキャリア3戦ですし、底も見せていません。次にどんなレースを見せてくれるのか、本当に楽しみです。

これ以降6月11日に更新

●レース後の騎手のコメント

キャプンテシチー(1着/12番人気)

 「気を抜くところがあると聞いていたので、その点に気をつけて乗りました。3角あたりから自分でハミを取って行ってくれたし、ゴール前でまたひと伸びしてくれました。」(中村将之騎手・競馬ブック ギャロップもほとんど同じ内容なので割愛

アグネスモリガン(2着/1番人気)

 「位置取りは悪くなかったけど、4角での反応がもうひとつ。それでも最後は地力で踏ん張ってくれました。」(福永祐一騎手・競馬ブック)
 「道中は悪いポジションじゃなかったし、メンバー的にも楽に行けると思っていたんだけど、手応え自体がよくなくて・・・。でも、1200mにはうまく対応できていたし、そのうち順番が回ってくると思うよ。」(福永祐一騎手・ギャロップ)

●専門誌の評価

キャプテンシチー(1着/12番人気)

 「先行争いを避けて好位で追走。直線向いてからがしぶとかった。押し切りを図るアグネスの外からゴール前際どく抜け出していた。」(競馬ブック)

 「好スタート。そのままハナに行けそうな感じだったが、無理に先行争いには加わらず、好位に控える。手応えそのものは平凡だったが、直線は早めに馬場のいい外に持ち出して追撃開始。そこから粘り強い伸びを見せ、横一線の叩き合いを制した。2走目で走りは一変。」(ギッロップ)

アグネスモリガン(2着/1番人気)

 「直線半ばでは、一旦反応が悪くなりかけたが、そこから盛り返す。しかしゴール前は勝ち馬の決め手に一歩譲る形になった。」(競馬ブック)

 「先行集団を見ながら、その直後でジックリと構える。勝負所からジワッと前に取りつき、直線も手ごたえ以上にしぶとく伸びたが、ラストで僅かに競り負ける。」(ギャロップ)

ミラクルプリンセス(3着/7番人気)

 「好位のインを流れに乗って追走できたが、直線は内で窮屈になって外に立て直すロス。ゴール前も狭い所を突かなければならなかったが、粘り強く伸びた。ロスがなければ・・・という内容。」(ギッロップ)

●騎手のコメントと専門誌の評価を分析してのほっさんの総評

 中村将之騎手は、どの取材記者にもほとんど同じコメントを発したようで、まず「気を抜くところがある」と最初にコメントしていた。これは、当サイトで掲載したように、前走下原理騎手のコメントと擦り合わせると揉まれ弱い、揉まれると走る気をなくすということであるが、これ(自分の騎乗馬の弱点)を、はっきりと公表するのは次走からの不利にも繋がるし、オブラートに包んで言ったのだと考える。

 ゴール前ひと伸びしてくれましたと新人騎手らしい言い方であるが、これは中村将之騎手が馬場の際どいいいところを選んだ結果である。謙遜しているところが、またよろしい。


 私ほっさんは、昨日作成した文の一番最後に「運や展開利で勝ったわけではない」とコメントしました。その考えに変わりはありませんが、他の陣営のコメントや、専門誌の評価を見ていますと、多少違った見解のようです。

 例えば、福永祐一騎手のコメントにありますように、断トツの1番人気(1.4倍)のアグネスモリガンは、理由までわかりませんが、どうも今回は勝負所での反応が今ひとつだったようで、それがなければ抜けていたというようなニュアンスに聞こえます(負けたのではっきりとはそう言っていませんが。)。

 また、3着のミラクルプリンセスも、上記ギャロップ誌のコメントのように、ロスがなければ(勝っていた!)という内容。確かに、1着のキャプテンシチーとはハナ、アタマ差ですから、ロスが本当になければ結果は違っていたかも知れません。

 とはいえ結果が全ての競馬界。後から何を言っても始まりません。

 千切って勝つ馬よりも接戦をものにするタイプの馬の方が強いと言われます。皆さんの愛馬キャプテンシチーは抜群の勝負根性で接戦を制したわけですから、胸を張っていきましょう。また、なにより
未勝利の世界はハナ差でも勝ちは勝ち。逆にいくら毎回2着に来ていても、勝てなければ秋には未勝利戦がなくなって引退に追い込まれるわけですから、どんなに僅差でも、どんな勝ち方でもとにかく勝てばいいのです。次走で今回が実力だったことを見せつけてやりましょう。


 しかし、キャプテンシチーに対する専門誌の評価は随分と各紙によって内容が違います。上記赤字で書いているギャロップ誌の方が、詳しく丁寧に書いてくれていますね。

あれ!?このギャロップ誌の見解は昨日私ほっさんがここに書いていたものとほとんど同じだぞ?


 「好スタート。そのままハナに行けそうな感じだったが、無理に先行争いには加わらず、好位に控える。」と書いてあります。私ほっさんの見解と全く同じ。さらにこのサイトでは、その理由を前走17着に敗れた下原理騎手のコメントを用いて分析しましたよね。どちらかと言えば、専門誌より、当サイトの方が詳しいじゃん、と思ってしまいました。

●最後に

 キャプテンシチーの保護者の皆さん、当サイトに来られたのは初めてという方もたくさんいらっしゃることと思います。この度、偶然車内のラジオ中継でキャプテンシチーのレースを耳にし、その勝利と単勝の高さに興奮を覚え、かつ、今週は私ほっさんの愛馬の出走はディヴァインシチーのみでしたので、少し時間的余裕もありましたし、さらに、キャプテンシチーは上記でも述べましたように、私ほっさんが非常に気になっていた(安ければ欲しかった)馬でしたので、こうして初勝利おめでとうコラムを作成させていただきました。いかがでしたでしょうか。

 当サイトでは、私ほっさんの愛馬が勝ち負けできそうなときに、水曜日の追い切りや出馬想定表から詳しく追っかけパドックやレース内容、レース後の気になる騎手のコメントなどを詳しく分析・解説しています。

 今回、キャプテンシチーの特集を組ませていただいたのは、上記のような偶然が重なったからではありますが、キャプテンシチーに関しては、私ほっさんの持ち馬ではないですけれども、出世の気になる馬でございますので、また、機会がありましたらこのような特集を組ましていただこうと考えております。

 キャプテンシチーの保護者の皆さん、もしよろしければ、また特集を組ませていただきましたときに、当サイトまでお越しくださいませ。

 

 私ほっさんは、今週2004年産募集馬の中で4頭出資(ディヴァインシチー、ステップシチー、エクストラシチー、フォレストシチー)した内の3頭が出走予定と激アツのウィークを迎えております。私ほっさんも当サイトで3頭とも詳細に特集を組むことは身一つでは難しいので、困っております(嬉しい悩みですが。)。中でもステップシチーとエクストラシチーは今後を占う昇級初戦で非常に気になりますし、唯一まだ勝ち上がっていない、素質馬フォレストシチーもなんとか勝ち上がって欲しいと真剣です。

 また、先の日曜日には、愛馬ディヴァインシチーが500万クラスを突破しました。4月から愛馬4勝と現在現役が6頭しかいない私ほっさんの愛馬たちは大活躍を見せております。

 本当に1口馬主生活は楽しいものですよね。

最後になりましたが、皆様の愛馬キャプテンシチーがこれからもどんどん出世をして、末永く活躍されることを願います。

最後までご愛読ありがとうございました

2007年6月10日作成、11日加筆

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