別掲載の馬評価一覧にて使用するため、一部の引退調教師も掲載しております。
昨年からの主な変動
調教師名 昨年評価 昨年評価点 本年評価 本年評価点 池江泰郎 S 97.8 S 96.8 山内研二 A+ 91.0 S 92.5 白井寿昭 A+ 91.8 S 92.3 橋口弘次郎 A+ 89.8 S 92.0 角居勝彦 A− 75.3 A+ 81.5 石坂正 A− 73.8 A+ 81.3 松元省一 A− 77.3 A+ 80.3 長浜博之 A+ 81.5 A− 79.5 音無秀孝 B+ 60.5 A− 69.8 小島太 A− 68.8 B+ 64.8 大久保龍志 B− 49.8 B+ 59.8 小崎憲 E 0 B− 51.5 平田修 E 0 B− 48.3 古賀慎明 D 28.3 B− 49.5 高橋成忠 C 39.0 B− 47.5 宮本博 C 37.0 B− 44.5 作田誠二 C 43.0 B− 44.3 池上昌弘 C 43.3 B− 44.3 奥平雅士 D 22.0 C 41.0 岡田稲男 D 23.5 C 33.0
池江泰郎調教師
上記表は、昨年のほっさん評価指数と今年の評価指数に変動のあった主な調教師の一覧です。
指数の変動によってランキングの変わった調教師さんもいれば、指数は変動していてもランキングの変わらない調教師さんもいます。
私のランキング表は、好きとか、嫌いとかそういった感情は含めず、通算勝数や開業年数、GT勝利数、勝率、連対率、主戦騎手評価などによって算出されていますので、かなり正確であると自負しています。
GT勝利数や開業年数といった評価は減るものではなく、増える一方のものですが、ではなぜ、池江泰郎調教師のように、評価点が下がることがあるのかといいますと、勝率や連対率の変動と、依頼騎手、そして前年実績も加味されているからです。
特に池江泰郎調教師の場合は、2007年評価では、その前年の2006年のディープインパクトの活躍で、GT勝利数等の評価が群を抜いて高く、2007年一年間はそれを下回ったことから、評価点のダウンに繋がりました。
とはいえ、過去の通算実績は他を凌駕しており、「S」ランクのまま、ランク落ちはありませんでした。
山内研二・白井寿昭・橋口弘次郎 各調教師
上記の表のように山内研二、白井寿昭、橋口弘次郎、各調教師が評価点を上げ、ランクアップしました。
これらの調教師はGTの常連で、今まで「S」ランクでなかったのが不思議なくらいですが、前年は藤沢和雄、池江泰郎両調教師には少し及ばなかったということですが、更に2007年も勝ち星を確実に上げられ、めでたくランクアップとなりました。
しかし、堅実に成績を伸ばしていらっしゃいますが、評価点だけで見ると、ほんの少し上昇しただけです。GTなどで大活躍した馬が少なかったことが反映されています。
長浜博之調教師 「A+」 → 「A−」
平地・障害問わず活躍馬の多い長浜博之調教師ですが、2007年は活躍馬が少なく、評価点が81.5から79.5に変動になり、僅かながら「A+」から「A−」にクラスダウンしました。しかし、「A−」と言っても、ほとんど「A+」ランクの点数ですから、少し2008年に活躍馬が再昇格は間違いありません。
音無秀孝調教師 「B+」 → 「A−」
毎年リーディングのトップ争いを演じている音無秀孝調教師ですが、意外なことに、2年前までGT制覇が1度もありませんでした。過去リンカーンなど常にGTを狙える馬は所属していた音無秀孝師ですが、GTの壁に跳ね返されていた格好でした。
しかし、2006年にオレハマッテルゼで待望のGT初制覇を達成すると、2007年はフェブラリーステークスのサンライズバッカスと皐月賞のヴィクトリーで一気に2つのGTをゲットしました。
これまで、GT勝利数の加点の少なさから、「B+」クラスに甘んじていた師ですが、堂々の「A−」評価で、評価点も「60.5」から「69.8」の大幅アップと今後も目が離せない存在です。
小島太調教師 「A−」 → 「B+」
サクラプレジデントなど、有力馬が多い小島太調教師ですが、2007年は低迷。評価点も「68.8」から「64.8」と大幅に下げ、「B+」にクラスダウンとなりました。
息子の小島太一騎手に乗せることが多い調教師ですが、息子の練習中と言った感じでしょうか。陣営としては難しい決断を迫られそうです。
大久保龍志調教師 「B−」 → 「B+」
前年より大幅に評価点がアップした調教師と言えば、この大久保龍志師を忘れるわけには行かないでしょう。菊花賞制覇のアサクサキングスを始め、ヒラボクロイヤルやエーシンダードマンと言った活躍馬を輩出し、評価点は「49.8」から「59.8」に大幅アップとなりました。勢い的には、来年は「A−」ランクに上がること確実でしょう。
小崎憲、平田修 各調教師 「E」 → 「B−」
昨年の「E」評価は新規開業に伴う仮代入のもので、素晴らしい勝数、勝率、連対率、そして重賞勝ちなどで、一気に「B−」ランクまで浮上しました。
ということは、一昨年新規開業した調教師の中では、将来有望な覚えておかないといけない調教師ということになります。
平田修調教師はベッラレイアといえばわかりますよね。主戦の秋山真一郎騎手から武豊騎手に乗せ替えた調教師でもあります。
古賀慎明調教師 「D」 → 「B−」
この古賀慎明調教師も10を超える素晴らしい勝率などで、急浮上しました。
高橋成忠調教師 「C」 → 「B−」
これまでGTには縁がなかった高橋成忠調教師ですが、瀬戸口勉調教師の定年引退に伴い、メイショウサムソンが転厩してきたことにより、初のGT制覇を成し遂げました。
しかし、それでも、全体的な勝率や連対率は低く、ワンランクアップのみに留まりました。サムソン引退後が正念場となります。
宮本博調教師 「C」 → 「B−」
私は関西在住ですので、関西の厩舎との係わりが自然と多くなるのですが、その中でも、友駿ホースクラブが預託を依頼している厩舎で、注目しているのがこの宮本博厩舎と岡田稲男厩舎です。
宮本博調教師はまだ、4年目の新鋭ですが、2007年は26勝と着実に勝ち星を伸ばし、私の愛馬エクストラシチーも勝ち上げてくれました。愛馬を管理していただいてわかったことですが、とにかく、調教が厳しく、馬が鍛えられている感じがします。どんなに素質がある馬でも、熱心に鍛えなければ大成するわけはなく、未勝利のまま埋没してしまうことがあります。その点、やはりびしびしと鍛え上げている厩舎は成績が上昇するということは納得できることです。
ただ、あまりやりすぎると故障を発生しかねません。ハードに調教をして、なおかつ故障馬を出さない厩舎が最も優良な厩舎だと思います。その点、宮本博調教師は順調で、現在私の最も信頼する厩舎の1つです。
また、騎手も早い段階から、若手の有望株の北村友一騎手を多用するなど、将来の布石も確実で、今後リーディングの上位を争う存在になると思われます。
岡田稲男調教師 「D」 → 「C」
岡田稲男調教師も2007年は23勝と年々勝ち星を伸ばし、確実にリーディングの上位に上昇しています。今回も評価点「23.5」から一気の「33.0」に急上昇しました。
騎手も武豊、デムーロ、四位洋文各騎手など、一流どころにも多く依頼し、好走を期待させます。
また、その実績と信頼感から、有力馬が続々と入厩を予定しており、例えば私が所属するキャロットクラブで初めて購入した高額馬(あくまで、私にとっての高額馬ですが。)も、この岡田稲男厩舎予定で、各馬主がいい馬をこぞって預託するようになってきつつあります。
あとは、早く望まれるのが、重賞制覇ですが、これはおそらく時間の問題でしょう。馬の集まり方や、師の厳しい調教姿勢から、ブレイクすることは間違いなく、重賞の常連になる日はそう遠くないでしょう。
外厩を多用し、たくさんいる所属馬を上手く回転させ、能力のある馬にはときに果敢に格上挑戦もさせ、とにかく広い視野と柔軟な対応で、確実に結果を残しています。
トレセンには、特別な水を用いた加湿器を設置したり、外厩には一流調教師が使用しているグリーンウッドを使用したりと、いい環境で育成されていることも、成績を上げている大きな理由ではないでしょうか。
作田誠二調教師 「C」 → 「B−」
こちらはランクアップしましたが、評価点の上昇は僅かで「43.0」から「44.3」でした。すなわち、昨年の段階から、すでに評価的には「B−」となんら遜色はないも、ギリギリのところでランクを下げていたということで、今回堂々の「B−」評価です。
この厩舎に私は現3歳馬を2頭預託していただいていますので、その手腕に非常に期待しているところです。残念ながら、2頭とも2008年1月10日現在出走には至っておりませんが、私にとって初めて管理していただく2頭ですので、どのような調教を施され、どのようなレースにどのような騎手で出走させていただけるのか、一挙手一動が気になるところです。
池上昌弘調教師 「C」 → 「B−」
こちらも上記作田誠二調教師と同じく、評価点は「43.3」から「44.3」の僅かなアップでしたが、「44.0」の「B−」境界線を越えられ、堂々の「B−」ランクとなりました。
池上昌弘調教師も2007年は26勝と関東リーディングの上位争いをされ、着実に実績を伸ばしつつあります。あと欲しいのは、重賞の勝利ですが、この勝ち星を積み重ねていけば、時間の問題でしょう。
今回の友駿ホースクラブ募集馬にも師の預託予定の馬が入っていますが、間違いない厩舎と言えると思います。
奥平雅士調教師 「D」 → 「C」
ランクこそ「C」に浮上しただけの奥平雅士調教師ですが、評価点で見ると「22.0」から「40.5」と目を見張る大幅アップで、勢い的にはナンバーワンと言っても過言ではないでしょう。
その活躍は2007年の31勝という素晴らしい勝ち星でも十分理解できますし、開業して間もないにもかかわらず、もうGT制覇を成し遂げられました。GTの常連だった音無秀孝調教師が長年GTを勝てなかったことを見ても、やはりGT制覇は特別です。
依頼騎手も松岡正海騎手や横山典弘騎手と言った有力騎手に乗せてくれますし、評価点「40.5」といえば、もうほとんど「B−」ランキングです。来年の表では、おそらく「B」ランクには入っておられるでしょう。関東若手調教師の中で、最大の注目株と言えそうです。
このページの次回更新は2009年の1月ということになりますが、昨年私がここで推奨した宮本博調教師は期待どおりの活躍で年間26勝を達成されました。開業して間もない調教師としては、異例の素晴らしい数字だと思います。
2008年度の注目調教師は私は岡田稲男調教師を推薦します。とにかくいい手駒が集結しています。2007年の23勝も立派ですが、30勝は行くのではないでしょうか。
最後に、上記コメントでは、好き勝手に個人的な意見を述べましたが、あくまでも私見ですのでご了承願います。
しかし、調教師も十人十色で、いろいろ知ってくると面白いものです。私はすでに、調教師についてだけでも丸1日話せるくらい知識や意見があります。これをご覧の皆様とも、是非1度調教師談義をしたいものです。
なにか、調教師について面白い情報がありましたら、是非「意見交換コーナー」で教えてください。